勝手にダンジョンを創られ魔法のある生活が始まりました

久遠 れんり

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第4章 少しずつ変わって行く世界

第46話 課題発見とその対応

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 一司は、一旦その場を離れて、フレイヤを抱えて戻って来る。
 フレイヤは、なぜか人化して、美月のやけ酒の相手をさせられていた。

 戻って来ると、一翔の目がフレイヤから離れない。
 ああそうか、
「フレイヤいつもの姿に戻れよ」
「ああそう」
 そう言って、猫の姿に戻る。

「一司さん今の人。フレイヤさんになった」
「ああ。人化したフレイヤだ」
「へー」
「一翔。馬鹿なことはするなよ。殺されるぞ」
 後ろで睨んでいる、霞ちゃんに。

「それより、野良だが50階もある。潰すぞ」

 そうして、先へと進んで行く。

 ほかのモンスターを模したスライムが、結構な速度で走って来る。
「単純な物理攻撃では倒せない。バットや拳を使うなら魔法を乗せろこんなふうに」
 そう言って一司が殴ると、一瞬でモンスターが凍り砕け燃えていく。

「そんなの、どうやってするんですか?」
「うん? 氷魔法を拳にまとわせて、殴ると同時に相手を凍らせて、そのまま殴ると砕けるから、砕けた奴を燃やすだけだ」
「そんなに、ポンポン魔法を切り替えて発動できませんよ」
 甘えたことを。
「やれ! できないことはない。ずっとヘタレの一翔と呼ばれたいのか?」
「いやです」
 そう言って、突っ込んでいく。

 凍ったモンスターに体当たりで破壊しているが、また服が溶けるぞ。
 さて、霞ちゃんは?

「モンスター相手に、触手プレイか?」
「見ていないで、助けてください」
 凍らせて蹴る。
「残りは自分で何とかしろ」

 その言葉を聞き、何とか凍らせて引きはがす。
 えーと火魔法。
 落としたスライムを燃やす。
 また服が溶かされた。
 お肌もピリピリするし最悪。

 魔法の威力が弱いのか、殴った所だけしか凍らせず、周りが触手状になって襲ってくるのよ。どうすればいいの?
 って、もっと魔力を乗せて、「えい」グニョンとした手ごたえ。凍れぇ。

 どうして、凍ってくれないの。
 そう言って、また飲まれる。


 あれは、何をやっているんだ? 
「フレイヤ、あのスライム剥がしてやってくれ」
「にゃ」
 フレイヤが手を当てると黒い霧に変わる。

「なあ霞ちゃん。まじめにやらないと死ぬぞ」
「まじめです。ちゃんとやっています」
「いや、出来ていないから。殴ってその後凍らせるが、その発動も威力も遅いし弱い。毎日魔力の練り込みはやっているのか?」
「えっ。えーと」

「自分のすることを怠って、周りや敵に文句を言ってもだめだろう。レベル的にはかなりになっているはずだ。しなきゃいけないことをさぼって、うまくいかないのは当たり前だ」
「でも」
「でも。なんだ」
「一司さん達みたいな、チートには分からないんですよ」
「なにが?」
「うまくできない人の苦しみが」

 そう言われて、ちょっとムッと来た。
「うまくできないのに、サボる理由は理解できんな。うまくできないから、なおさら練習するんだろ。俺でも毎晩、魔力操作は練習しているぞ、2時間くらいだが」
「えっ、2時間?」
 美月にしろ玲己にしろ、そのくらいで気を失うからな。

「陸上やっていて、練習もしていなかったのか?」
「いや、まじめに走っていましたよ」
「どうしてダメか、どこがダメか考えながら走ったか?」
「えっ、いえ……」
「誰かに助言を求めたり人の言う事を試したか? それとも自分以上の天才は、居ないと思っていたのか?」
「そんな事は……」

 そんな事を言っている間に、一翔は体当たりをせずに壊せるようになっていた。
「この喋っている間に、一翔もお前の言うチートの仲間入りだな。まあ考えろ。必要な情報は教えた」
 フレイヤに、また飲み込まれたら助けてやってくれと言って、一翔のフォローへ向かう。

 二人ともスタミナなどは問題ないようだ。
 なんとか、倒しながら奥へと進んで行く。
 だがまあ、時間切れだな。

 4人を把握して、50階へと飛ぶ。
 そして、竜人が居たからぶん殴り、超巨大スライムはフレイヤが瞬殺する。


 クリスタルを取り、外へ出てダンジョンを潰す。
「ああ疲れた。二人とも課題は分かっただろう。帰るぞ」
 ゲートを開き家へと帰る。


 ビールを飲んで、座っているとなつみがやって来た。
「お疲れです。どうにかなりました?」
「ああまあ、課題は見つかった。全員鍛えなおす」
 そう言うと、なつみがびしっと固まった。

「ええとそれはどういう。何がどうなってそんな事に」
 大丈夫か? 汗だらだらだぞ。
「霞ちゃん。魔力操作の練習をさぼっているようだからな。魔法を中心に鍛えなおす」
「魔力操作の練習をさぼっていた? そんなことしたら一司さんの相手なんかできないよ」
「俺の相手なんか、しなくていいだろう。問題は魔法の発動の遅さと威力の弱さだ」
 一司はそう言うが、なつみは思い出す。
 相手をしてもらった時の恐怖。ウキウキ、ドキドキだったのは一瞬で、全身を包み強制的に与えられる快感。それが、一司から流し込まれる魔力のせいだと気が付き、魔力操作して対応しないと秒単位でいき続け、ひどいことになる。主にベッドが。

 だが押し寄せる快感で気力が尽き、操作できなくなった瞬間に、細胞レベルで逝かされて壊され作り変えられる。あれはそう感じるだけなのか、本当に作り変えられていくのか分からないが、次の日起きた後は絶好調だった。
 あの日私は、確かに生まれ変わった。
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