人類最強は農家だ。異世界へ行って嫁さんを見つけよう。

久遠 れんり

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第1章 異世界との遭遇

第31話 面倒だ。ぶっちゃけろ(親父の意見)

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「じゃまあ、あなたたちは宝箱の拾得物というか埋蔵物?の届けとなっていましたが、拾ったのは、ダンジョンですよね。先ほどの話を加味すると」
「あーまあそうですね」

「7階ですか?」
「何が?」
「拾った部屋があったのは。です」

「そうだな」
「ダンジョンは何階ありました?」
「拾ったときは、10階くらいまでしか行っていない」

「ほう。救出の方は」
「あー200階だ」

 おっさんの動きが止まり、人の顔をじっと見てくる。
「200階? 本当ですか」

「嘘を言ってどうする。プレートでも200階になっている」
「プレート? それは10階ごとにある石板ですか?」
「そうだ」

 横から親父が、口を挟んでくる。
「おい。広大。面倒だ全部言え。多分逮捕なんぞはされん。土門さんは結構な偉い手だ。多分な。今味方につければ勇者くんのためにもなる。多分な」
「多分ばかりじゃねえか。あーまあ勇者くんはどうでも良いが、ダンジョンは取り上げられると困る。そこはなんとかしてもらおう。そうでなければ、最下層のモンスターを殺してダンジョンを閉じる」
「ダンジョンを閉じる? できるのか。そんなこと」
「多分な」
 結局は、多分ばかりになるな。

「あーまず、アカデミックダンジョン講習だ。俺の説明を聞けー」
 立ち上がり、右手はマイクの形、のりのりで左手を振る。
 だが、静寂を保つ会議室。
 
 無言でぽすっと座り、説明を始める。
「ああそうだな、まず石板だが。入り口で登録して、各10階の石板に触れると登録ができる。登録をしておけば、思ったところへ転移できる」
「なっなんだと。竹内。自衛隊へ連絡して確認しろ」
 兄ちゃんが、飛び出していく。

「でだな、10階ごと石板はある。宝の部屋も適当にあるし、中にこんな物がある部屋もある」
 そう言って、イデアの種が入った瓶を出す。
「今どこから?」
「魔法だ。それでだな。この中の液体。超人になれるか死ぬか二つに一つだ。俺たちは訳も分からず飲んだ。すると魔法も使えるし強くもなった。おかげかどうかは知らんが半年で200階層まで行った。そこで、向こうへ上がる出口があって向こうへ出た」

 じっと瓶を眺める、おっさん。
「本当か? 強くなる?魔法?」
「ああ」
 そう言って。でっかい氷を出す。

 なでなでしながら、
「本当だ。氷だ」
 おっさんがぼやく。

「それでこの瓶」
 そう言ったまま、おっさんが固まる。

 これひょっとして、人類への福音にもなるが、とてつもなく危険な物ではないか?  国民が、魔法やとてつもない力を持つ? それに、価値は?
「この液体の詳しい説明はあるのかね」

「あー読むぞ。『この薬を飲み、力を得た者。私は逃たりしない。挑んできなさい。創造主デミウルゴス
 なお本薬品は、非常に強力ですので、容量用法をよく読んで服用下さい。
 服用方法。生きるも死ぬもお前次第。さあ、一ビン余さずぐっといけ。
』となっている」

「なんとまあ。よくこんな怪しい物を飲んだな」
「力を得た後、読めるようになったんだ」

 若いのが、帰ってきた。
「素手で触れば、登録ができるようです。10階はすぐに確認をするとのことです」

「おつかれ。でだ、この薬預かりたいが、どうかな?」
「価値は結構あると思うが、どう思う。それと、変なことをすれば変質をするとか?」

「後危険なのは、やばい成分か。出た場合逮捕だな」
 おっさんがにやっと笑う。
「やめてくれよ」
 おれが、そう言うが、おっさん目がマジだな。

「まあいい。売るなら半分よこせ」
 そう言って渡す。

「それで勇者くん。えーと、坂本くんと杉山くんか一度迎えに行ってくれないか? 親御さんを安心させたい。そうでないと捜査の方も解散ができないしな。君の言うように観察は付くかもしれないが、まずは病院だな。感染症。つまり検疫は受けてもらう。無論君たちもだ。ダンジョン内での病原体はないと報告が上がっているが、アミサム王国の方は不明だしな」


 後日、勇者くん達の親が来たようなので、勇者くん達を迎えに行く。
 警官と、自衛隊員。俺と真一。なぜか土門のおっさん。

 結局。川のダンジョンから、最下層へ飛び、そこで異変が起きる。
 俺たち以外、漂う魔力に酔ったようだ。
「そういえば、向こう側。もっときついんだよな。大丈夫かな」
「さあ? とりあえず、みんな認証をしてくれ」
 へたり込んでいるみんなの手を取り、強引に認証させる。

「だめだ。一度戻って、おいてこよう。奴らは、俺たちが連れてくるよ」
「おい戻るぞ」
 そう言って、なんとか飛ぶ。
 田んぼまで、おっさん達を抱えたまま飛び上がり、近くに置いてある車へ寝かせる。

「向こうの連中で、1~2週間寝込んだとか言っていたよな」
「じゃあ、勇者くん達はそれなりに強かったのか。あいつらプローペに来ても平気だったよな」
「そうだな。だがどうする? これ?」

「救急車呼ぶか」
「そうだな」
 結局救急車を呼んで、原因を説明するのに苦労した。
 きっと今回、臨床系の学会で症例報告として、魔素や魔力の文字が飛び交うことだろう。

「おつかれ。まさか耐えられないなんて」
「おまえ達、勇者特典があったんだな。俺たちでも、向こうで気を失ったからな」
 そう言うと、美咲が目を見開く。
「そうなの? びっくり」
 あっいや。こいつらが来たのは、ずいぶん経ってからだな。
 もう薄くなっていた、可能性もあるな。
 一緒に来た兵達も普通だったか?

「お邪魔が居なくなったから、行くか?」
「だめ。父さん達が放してくれない。今もほら」
 家の方から覗いているな。
「じゃあ。まあ行ってくる。領主の足を生やしてからだから、ちょっとかかるぞ」
「はーい」

 崖を飛び降り、ダンジョンへ潜っていく。
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