52 / 120
第2章 異世界開拓
第52話 いざ日本
しおりを挟む
「だいじょぶか?」
ダンジョンの底で、洗礼を食らった一行。
クスティにヤルマリ。
おつきのメイドさん、アニタとカリーネ。
そして、王都からの使節団と言いながら、一人。
アーロ・パッカ男爵。
外務卿である、ダニエル・パウモラ伯爵が、『日本だと、そんな国知らん。暇だろうおまえが行け』と普段疎まれている彼が、使わされてきた。
対応方法は分かっているので、魔力回路を押し広げる。
真一は、カリーネをアンアン言わせているので、残りを俺と美咲が、対応する。
ダンジョンの底で、小1時間もすると、皆復活できた。
石板に登録してもらい、日本側へ飛ぶ。
「おおここが、日本。なんと緑豊かな所だ」
カモフラージュをしてあるダンジョンから出て、クスティの第一声。
「ここは、日本だが、田舎のハズレだからな。そこから、上の道へ上がるぞ」
仮装行列のような一行を連れて、道へ上がる。
脇には、うちの田んぼ。
当然、冬なので何も植わっていない。
コートを出して、みんなに与える。
ダウンみたいな化繊のコート。
みんなが白だから、これはこれで怪しい。
家に付いたが、当然のように、真一は、カリーネをお持ち帰りしようとする。
それを見て、クスティが、
「ああ。そうだねカリーネは、真一様に付いていてください」
そう許可を出す。
そう言われて、カリーネは頭を下げて真一についていく。
「良いのか?」
「良かろう。こちらでは、全員自分のことは、自分で行うのが決まりであると、聞いたぞ」
「まあそうだけどな。じゃあ家の中へ。人数が多いから、上の離れに後で別れてもらう」
そう言って、上側に建つ家を指さす。
「変わった壁だが、あれは?」
「骨組みは木で造り、外側にはトタン。金属の板を張ってある」
「金属の板? 矢よけか」
「馬鹿野郎。ここじゃ矢を撃つ奴などいない。単に貧乏なだけだ」
「貧乏なのに、金属を張るのか。素晴らしいな」
訳の分からない納得を、されてしまった。
「おやじ。客人だ」
「おう上がってもらえ」
声に従い、上がってもらう。
説明して、靴を脱いでもらい。
いつもと違い、廊下を歩いて床の間へ。
「すまんな。椅子じゃなく畳だ。適当に座ってくれ」
そうは言ったが、ヤルマリとアニタは立ちっぱなし。
うーん控えの間か。
「とりあえず。茶を出そう。その間に親父は、挨拶しておいてくれ」
ヤルマリとアニタを呼ぶ。
「説明しておこう」
ヤカンと、ガス。水道。急須とお茶っ葉。
湯飲みにお盆。
コンロに火をつけ、それを見た二人が、ひっくり返りそうになった後。
湯を沸かしている間に、トイレを教える。
おまるがあるから、いす形の洋式トイレは違和感がないようだが、トイレットペーパーで、見入り、水を流して驚かれる。
とうぜん、温水洗浄便座でも驚かれる。
「素晴らしい魔道具ですな」
「魔道具じゃない。物理的な制御だ。動作の基本は電気。雷だよ」
「ほう。そちらも詳しくお聞きしたいものです」
「家の店に、同じ物がある。向こうへ帰って教えてやる」
「いつの間に?」
そう言って驚くのは、アニタ。
ずっと、トイレから視線が離れない。
あれおかしいな? 前に工事をしたはずだが?
まあ良い。
やかんが、ピーピー言い出す前に、台所へ行き、急須にお茶っ葉を人数分つまみ入れる。
軽く湯気が立ち、揺らぎが出始めたお湯を、人数に会わせて注ぐ。
約1分ほど待ち、茶葉が開けば、順に注いでいく。
二人の分を残し、みんなの物を持って行く。
「いやあ。そうですか。それは何より」
親父が日本語で答えている。
「何の話だ?」
親父と、クスティが談笑して、アーロ・パッカ男爵が目を丸くしている。
「いや魔王軍に、手足を切られて、死にそうだったときに、君に助けられた話をしていたんだよ」
「ああ。今だから言うが、あと半日経てば死んでいたな」
「そうなのか」
驚き、俺とヤルマリの顔を見る、クスティ。
「そうだったのか、あのときはもうろうとした意識と高熱。後は全身の痛みがあって辛かったが。そうだったのか」
「まあ無事だった。こうして日本にも来たしな」
「いやありがとう。感謝のしようもない」
俺は、小声で親父に聞く。
「話は通じたか?」
「まあ何とか。挨拶だけして、後はべらべらしゃべられて理解はできんが、頷いていたら勝手にしゃべっていた」
「なら良いか。よし、じゃあ適当に俺の服を出したから、着替えてくれ。服を買いに行くからな。アニタは、美咲頼む」
「うん。ちょとこっちへ来て。アニタ」
アニタを美咲が連れて行く。
「適当に、サイズが合いそうなのを着てくれ。服の着方は分かるかクスティ?」
「ああ。こっちへ来るのに習った」
一式着替えて、考える。
これから、東京のほうとか行くのならスーツか?
いやこいつら。ネクタイの風習はないし、パンツとジャケットで良いか? いやその後を考えれば、一着持っておいたほうが良いか。
「なあ、クスティ。こっちの正式な服を持っておいたほうが良いか?」
「それがあればうれしいが、そんなに長い期間滞在できまい」
「当然オーダーではなく既製品だ」
「ああ。広大が作ろうと言っていたものか」
「そうだ」
「ではそれを買おう。預けた荷物に王金貨がある程度入っていたはず」
「ありがたいが、こっちじゃ使えない。こっちじゃこれだ」
そう言って紙幣を出す。
ダンジョンの底で、洗礼を食らった一行。
クスティにヤルマリ。
おつきのメイドさん、アニタとカリーネ。
そして、王都からの使節団と言いながら、一人。
アーロ・パッカ男爵。
外務卿である、ダニエル・パウモラ伯爵が、『日本だと、そんな国知らん。暇だろうおまえが行け』と普段疎まれている彼が、使わされてきた。
対応方法は分かっているので、魔力回路を押し広げる。
真一は、カリーネをアンアン言わせているので、残りを俺と美咲が、対応する。
ダンジョンの底で、小1時間もすると、皆復活できた。
石板に登録してもらい、日本側へ飛ぶ。
「おおここが、日本。なんと緑豊かな所だ」
カモフラージュをしてあるダンジョンから出て、クスティの第一声。
「ここは、日本だが、田舎のハズレだからな。そこから、上の道へ上がるぞ」
仮装行列のような一行を連れて、道へ上がる。
脇には、うちの田んぼ。
当然、冬なので何も植わっていない。
コートを出して、みんなに与える。
ダウンみたいな化繊のコート。
みんなが白だから、これはこれで怪しい。
家に付いたが、当然のように、真一は、カリーネをお持ち帰りしようとする。
それを見て、クスティが、
「ああ。そうだねカリーネは、真一様に付いていてください」
そう許可を出す。
そう言われて、カリーネは頭を下げて真一についていく。
「良いのか?」
「良かろう。こちらでは、全員自分のことは、自分で行うのが決まりであると、聞いたぞ」
「まあそうだけどな。じゃあ家の中へ。人数が多いから、上の離れに後で別れてもらう」
そう言って、上側に建つ家を指さす。
「変わった壁だが、あれは?」
「骨組みは木で造り、外側にはトタン。金属の板を張ってある」
「金属の板? 矢よけか」
「馬鹿野郎。ここじゃ矢を撃つ奴などいない。単に貧乏なだけだ」
「貧乏なのに、金属を張るのか。素晴らしいな」
訳の分からない納得を、されてしまった。
「おやじ。客人だ」
「おう上がってもらえ」
声に従い、上がってもらう。
説明して、靴を脱いでもらい。
いつもと違い、廊下を歩いて床の間へ。
「すまんな。椅子じゃなく畳だ。適当に座ってくれ」
そうは言ったが、ヤルマリとアニタは立ちっぱなし。
うーん控えの間か。
「とりあえず。茶を出そう。その間に親父は、挨拶しておいてくれ」
ヤルマリとアニタを呼ぶ。
「説明しておこう」
ヤカンと、ガス。水道。急須とお茶っ葉。
湯飲みにお盆。
コンロに火をつけ、それを見た二人が、ひっくり返りそうになった後。
湯を沸かしている間に、トイレを教える。
おまるがあるから、いす形の洋式トイレは違和感がないようだが、トイレットペーパーで、見入り、水を流して驚かれる。
とうぜん、温水洗浄便座でも驚かれる。
「素晴らしい魔道具ですな」
「魔道具じゃない。物理的な制御だ。動作の基本は電気。雷だよ」
「ほう。そちらも詳しくお聞きしたいものです」
「家の店に、同じ物がある。向こうへ帰って教えてやる」
「いつの間に?」
そう言って驚くのは、アニタ。
ずっと、トイレから視線が離れない。
あれおかしいな? 前に工事をしたはずだが?
まあ良い。
やかんが、ピーピー言い出す前に、台所へ行き、急須にお茶っ葉を人数分つまみ入れる。
軽く湯気が立ち、揺らぎが出始めたお湯を、人数に会わせて注ぐ。
約1分ほど待ち、茶葉が開けば、順に注いでいく。
二人の分を残し、みんなの物を持って行く。
「いやあ。そうですか。それは何より」
親父が日本語で答えている。
「何の話だ?」
親父と、クスティが談笑して、アーロ・パッカ男爵が目を丸くしている。
「いや魔王軍に、手足を切られて、死にそうだったときに、君に助けられた話をしていたんだよ」
「ああ。今だから言うが、あと半日経てば死んでいたな」
「そうなのか」
驚き、俺とヤルマリの顔を見る、クスティ。
「そうだったのか、あのときはもうろうとした意識と高熱。後は全身の痛みがあって辛かったが。そうだったのか」
「まあ無事だった。こうして日本にも来たしな」
「いやありがとう。感謝のしようもない」
俺は、小声で親父に聞く。
「話は通じたか?」
「まあ何とか。挨拶だけして、後はべらべらしゃべられて理解はできんが、頷いていたら勝手にしゃべっていた」
「なら良いか。よし、じゃあ適当に俺の服を出したから、着替えてくれ。服を買いに行くからな。アニタは、美咲頼む」
「うん。ちょとこっちへ来て。アニタ」
アニタを美咲が連れて行く。
「適当に、サイズが合いそうなのを着てくれ。服の着方は分かるかクスティ?」
「ああ。こっちへ来るのに習った」
一式着替えて、考える。
これから、東京のほうとか行くのならスーツか?
いやこいつら。ネクタイの風習はないし、パンツとジャケットで良いか? いやその後を考えれば、一着持っておいたほうが良いか。
「なあ、クスティ。こっちの正式な服を持っておいたほうが良いか?」
「それがあればうれしいが、そんなに長い期間滞在できまい」
「当然オーダーではなく既製品だ」
「ああ。広大が作ろうと言っていたものか」
「そうだ」
「ではそれを買おう。預けた荷物に王金貨がある程度入っていたはず」
「ありがたいが、こっちじゃ使えない。こっちじゃこれだ」
そう言って紙幣を出す。
1
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
五十一歳、森の中で家族を作る ~異世界で始める職人ライフ~
よっしぃ
ファンタジー
【ホットランキング1位達成!皆さまのおかげです】
多くの応援、本当にありがとうございます!
職人一筋、五十一歳――現場に出て働き続けた工務店の親方・昭雄(アキオ)は、作業中の地震に巻き込まれ、目覚めたらそこは見知らぬ森の中だった。
持ち物は、現場仕事で鍛えた知恵と経験、そして人や自然を不思議と「調和」させる力だけ。
偶然助けたのは、戦火に追われた五人の子供たち。
「この子たちを見捨てられるか」――そうして始まった、ゼロからの異世界スローライフ。
草木で屋根を組み、石でかまどを作り、土器を焼く。やがて薬師のエルフや、獣人の少女、訳ありの元王女たちも仲間に加わり、アキオの暮らしは「町」と呼べるほどに広がっていく。
頼れる父であり、愛される夫であり、誰かのために動ける男――
年齢なんて関係ない。
五十路の職人が“家族”と共に未来を切り拓く、愛と癒しの異世界共同体ファンタジー!
勇者召喚の余り物ですが、メイド型アンドロイド軍団で冒険者始めます
水江タカシ
ファンタジー
28歳独身、一般事務の会社員である俺は、勇者召喚に巻き込まれて異世界へと転移した。
勇者、聖女、剣聖――
華やかな肩書きを持つ者たちがもてはやされる中、俺に与えられたのは聞いたこともないスキルだった。
【戦術構築サポートAI】
【アンドロイド工廠】
【兵器保管庫】
【兵站生成モジュール】
【拠点構築システム】
【個体強化カスタマイズ】
王は落胆し、貴族は嘲笑い、俺は“役立たず”として王都から追放される。
だが――
この世界には存在しないはずの“機械兵器”を、俺は召喚できた。
最初に召喚したのは、クールな軍人タイプのメイド型戦闘アンドロイド。
識別番号で呼ばれる彼女に、俺は名前を与えた。
「今日からお前はレイナだ」
これは、勇者ではない男が、
メイド型アンドロイド軍団と共に冒険者として成り上がっていく物語。
屋敷を手に入れ、土地を拠点化し、戦力を増強しながら、
趣味全開で異世界を生きていく。
魔王とはいずれ戦うことになるだろう。
だが今は――
まずは冒険者登録からだ。
【完結】スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
MP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
魔道具は歌う~パーティ追放後に最高ランクになった俺を幼馴染は信じない。後で気づいてももう遅い、今まで支えてくれた人達がいるから~
喰寝丸太
ファンタジー
異世界転生者シナグルのスキルは傾聴。
音が良く聞こえるだけの取り柄のないものだった、
幼馴染と加入したパーティを追放され、魔道具に出会うまでは。
魔道具の秘密を解き明かしたシナグルは、魔道具職人と冒険者でSSSランクに登り詰めるのだった。
そして再び出会う幼馴染。
彼女は俺がSSSランクだとは信じなかった。
もういい。
密かにやってた支援も打ち切る。
俺以外にも魔道具職人はいるさ。
落ちぶれて行く追放したパーティ。
俺は客とほのぼのとした良い関係を築きながら、成長していくのだった。
クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる
アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。
でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。
でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。
その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。
そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる