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第2章 異世界開拓
第61話 攻略モデル1 その2
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ダンジョン攻略? 探査? どっちでもいい。
僕たちの知っているものとは違う。それは確かだ。
20階のボス部屋で、100以上のモンスター。オークやオーガが出たが、それすら、奴らが現れた瞬間。
空間ごと切られたように、半分になり消えていった。
僕たちは、ひたすら走るだけ。
前を走っている、松田さんとその脇に立つ酒井さん。
僕たちが習った。と言うか、昨日言っていた。足を狙い、頭が下がれば顎を狙え。などというものは、力の無い者が、何とかする為の技みたいだ。
彼らには、そんなこと関係ない。
目の前に現れた瞬間。
モンスター達は、動きが止まり消えていく。
あるものは、切られ。
あるものは、凍り付き。砕かれる。
そしてあるものは、単純に殴られる。
どうして、トロールのおなかを殴ったら、背中側が爆発するんだろう。
松田さんが「あたぁ」とか、変なかけ声をかけながら、どんどん殴っていく。
だがしかし。このままじゃやばい。
思い切って、言ってみる。
「松田さん」
「おう。なんだ」
「後ろが来ていません」
「ああっ? 本当だな。休憩するか」
すぐに止まり、テーブルと椅子が出てきた。
「いつから、居なかった?」
「いえ。ちょっと分かりません」
「まあ、すぐにリポップは、しないだろう」
待っていると、バラバラと皆がやってくる。
かんぜんに、離れたわけではないようだ。
「きちんと、班単位でいるか?」
「あっはい。大丈夫です」
そんな声と、
「足を引っ張っちゃって、ごめんね」
と言う声が聞こえる。
「こりゃもう、昼飯だな。待っている間に作るか」
そう言って準備が始まる。
片側で、比較的大きな鍋が取り出されドボドボと四角いものが投入される。
「なんですかそれ?」
「ああコンソメだ。牛の赤身肉や野菜を入れて作った出汁に、さらにその後焦がした野菜や脂肪の無い肉。卵白や卵の殻を入れてあくを取ったものらしい。さっきのキューブはそれの固まり。湯に入れればすぐ作れる。それでこっちはホールトマトで、こっちはホワイトソース。美咲タマネギみじん切りにするから、挽肉と炒めてくれ」
「はーい。ってそんなに要る?」
山になった、タマネギと挽肉。
「食うだろ。オリーブオイルと、塩こしょうで良いから。おれは、ミノが落とした肉を薄切りにして、くし切りのタマネギとスライスしたマッシュルーム。これを炒めて、ホワイトクリームで和える。これがうまいんだよ。一時期こればかり食ってた」
「へー美味しそうだけど。シチューをご飯にかけるのか論争が起こりそう」
「何で? ホワイトクリームパスタ。普通にあるだろ」
「そうだけど」
「何でも試して、うまいと思う方法で食えば良いんだよ。とんかつの卵とじも、俺はご飯にのせて食うぞ」
「それって、カツ丼?」
「そうとも言う」
笑い合って、なんだか楽しそう。二人が言っていることの、半分も分からないけれど、よだれが出てくる。
ああ炒めた、フライパンのほうにソースを入れるんだ。
もう一つの、鍋達のほうでは、プローペで売っている。乾麺とか言う奴を時間をずらして茹でている。
「よーし。皿を持って並べ」
そのかけ声で、皆が順に並んでいく。
各自が、好きなだけ麺を取り、スープの前に並んで入れて貰う。
すごいな。ここダンジョンなんだけど。
その後全員が来るまでに、1時間程度かかった。
比較的、小さな子達が遅れたようだ。
「おまえ達。本当に15歳を超えているのか?」
「えー。実は、自分が何歳か分かりません」
「あーそうなのか。と言うことは、親がいないのか?」
「うん。魔王が来たときに、ちょっと行ってくると言って。帰ってこなかった」
「じゃあおまえら、ペヌエルとイェクンだったな。この子達を面倒見ろ。おーい注目。この子達をまとめるから。一緒に居たチームは組み直してくれ」
「あら、この子達と離ればなれは、悲しいわね」
「すまんな。親がいないようだから、まとめて面倒を見る」
「それなら、その方が良いかしら。まあ手助けはするから。言ってね」
ぴらぴらと手を振りながら、自分の席に帰っていった。妙に色っぽい姉ちゃんだな。
えーと、最初のペヌエルとイェクンを入れて13人か。
「よし。おまえ達は13人で多いが、1班となってくれ。力が付けば分けよう」
「「「はーい」」」
男6人で、女の子が7人かな? 多分。髪の長さや格好じゃ判断が付かない。
あと4人くらい、男の子がいたが、親? お姉ちゃんかな。保護者と一緒なのか。
それなら良いか。
「皆知り合いか?」
「知っている子も、知らない子もいます」
「顔は見たことあるぅ」
「なら、ざっと自己紹介しろ。ペヌエルとイェクンからだな。おまえ達が年長そうだ。まとめろ」
そう言われて一歩出る。
「おれが、ペヌエル。親が冒険者で魔王軍との戦いで死んだ。15歳だ。よろしく頼む」
ペヌエルが引っ込み、イェクンが前に出る。
「俺の親も、ペヌエルの父さんとチームを組んでいた。イェクンだ15歳」
イェクンが引っ込むと、男の子が出てくる。
「えーとアザエルです。歳は15かな?」
「嘘つけ。12とか13位じゃ無いか?」
皆から、突っ込みがはいる。
「ちぇー」
そんな感じで、自己紹介が終わった。
「それじゃあ。仲良くな」
「「「はーい」」」
なんだか、聞いたことある名前が多いな。
僕たちの知っているものとは違う。それは確かだ。
20階のボス部屋で、100以上のモンスター。オークやオーガが出たが、それすら、奴らが現れた瞬間。
空間ごと切られたように、半分になり消えていった。
僕たちは、ひたすら走るだけ。
前を走っている、松田さんとその脇に立つ酒井さん。
僕たちが習った。と言うか、昨日言っていた。足を狙い、頭が下がれば顎を狙え。などというものは、力の無い者が、何とかする為の技みたいだ。
彼らには、そんなこと関係ない。
目の前に現れた瞬間。
モンスター達は、動きが止まり消えていく。
あるものは、切られ。
あるものは、凍り付き。砕かれる。
そしてあるものは、単純に殴られる。
どうして、トロールのおなかを殴ったら、背中側が爆発するんだろう。
松田さんが「あたぁ」とか、変なかけ声をかけながら、どんどん殴っていく。
だがしかし。このままじゃやばい。
思い切って、言ってみる。
「松田さん」
「おう。なんだ」
「後ろが来ていません」
「ああっ? 本当だな。休憩するか」
すぐに止まり、テーブルと椅子が出てきた。
「いつから、居なかった?」
「いえ。ちょっと分かりません」
「まあ、すぐにリポップは、しないだろう」
待っていると、バラバラと皆がやってくる。
かんぜんに、離れたわけではないようだ。
「きちんと、班単位でいるか?」
「あっはい。大丈夫です」
そんな声と、
「足を引っ張っちゃって、ごめんね」
と言う声が聞こえる。
「こりゃもう、昼飯だな。待っている間に作るか」
そう言って準備が始まる。
片側で、比較的大きな鍋が取り出されドボドボと四角いものが投入される。
「なんですかそれ?」
「ああコンソメだ。牛の赤身肉や野菜を入れて作った出汁に、さらにその後焦がした野菜や脂肪の無い肉。卵白や卵の殻を入れてあくを取ったものらしい。さっきのキューブはそれの固まり。湯に入れればすぐ作れる。それでこっちはホールトマトで、こっちはホワイトソース。美咲タマネギみじん切りにするから、挽肉と炒めてくれ」
「はーい。ってそんなに要る?」
山になった、タマネギと挽肉。
「食うだろ。オリーブオイルと、塩こしょうで良いから。おれは、ミノが落とした肉を薄切りにして、くし切りのタマネギとスライスしたマッシュルーム。これを炒めて、ホワイトクリームで和える。これがうまいんだよ。一時期こればかり食ってた」
「へー美味しそうだけど。シチューをご飯にかけるのか論争が起こりそう」
「何で? ホワイトクリームパスタ。普通にあるだろ」
「そうだけど」
「何でも試して、うまいと思う方法で食えば良いんだよ。とんかつの卵とじも、俺はご飯にのせて食うぞ」
「それって、カツ丼?」
「そうとも言う」
笑い合って、なんだか楽しそう。二人が言っていることの、半分も分からないけれど、よだれが出てくる。
ああ炒めた、フライパンのほうにソースを入れるんだ。
もう一つの、鍋達のほうでは、プローペで売っている。乾麺とか言う奴を時間をずらして茹でている。
「よーし。皿を持って並べ」
そのかけ声で、皆が順に並んでいく。
各自が、好きなだけ麺を取り、スープの前に並んで入れて貰う。
すごいな。ここダンジョンなんだけど。
その後全員が来るまでに、1時間程度かかった。
比較的、小さな子達が遅れたようだ。
「おまえ達。本当に15歳を超えているのか?」
「えー。実は、自分が何歳か分かりません」
「あーそうなのか。と言うことは、親がいないのか?」
「うん。魔王が来たときに、ちょっと行ってくると言って。帰ってこなかった」
「じゃあおまえら、ペヌエルとイェクンだったな。この子達を面倒見ろ。おーい注目。この子達をまとめるから。一緒に居たチームは組み直してくれ」
「あら、この子達と離ればなれは、悲しいわね」
「すまんな。親がいないようだから、まとめて面倒を見る」
「それなら、その方が良いかしら。まあ手助けはするから。言ってね」
ぴらぴらと手を振りながら、自分の席に帰っていった。妙に色っぽい姉ちゃんだな。
えーと、最初のペヌエルとイェクンを入れて13人か。
「よし。おまえ達は13人で多いが、1班となってくれ。力が付けば分けよう」
「「「はーい」」」
男6人で、女の子が7人かな? 多分。髪の長さや格好じゃ判断が付かない。
あと4人くらい、男の子がいたが、親? お姉ちゃんかな。保護者と一緒なのか。
それなら良いか。
「皆知り合いか?」
「知っている子も、知らない子もいます」
「顔は見たことあるぅ」
「なら、ざっと自己紹介しろ。ペヌエルとイェクンからだな。おまえ達が年長そうだ。まとめろ」
そう言われて一歩出る。
「おれが、ペヌエル。親が冒険者で魔王軍との戦いで死んだ。15歳だ。よろしく頼む」
ペヌエルが引っ込み、イェクンが前に出る。
「俺の親も、ペヌエルの父さんとチームを組んでいた。イェクンだ15歳」
イェクンが引っ込むと、男の子が出てくる。
「えーとアザエルです。歳は15かな?」
「嘘つけ。12とか13位じゃ無いか?」
皆から、突っ込みがはいる。
「ちぇー」
そんな感じで、自己紹介が終わった。
「それじゃあ。仲良くな」
「「「はーい」」」
なんだか、聞いたことある名前が多いな。
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