人類最強は農家だ。異世界へ行って嫁さんを見つけよう。

久遠 れんり

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第3章 アミサム王国 動乱

第92話 騒動は、一歩ずつ

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「いやでございます。天上の暮らしが。私を呼んでいるのでございます」
「暮らしだけなら、そこの真一様のおたくも同じはず」
 クスティから、蜘蛛の糸が投げられる。

「うーん。あなたの? 私、下賎な方のお家に泊まるのは」
 当然ぶった切る。

「おいこら。言うことに書いて。私の旦那様になるお方を、下賎な方だと? クスティ。命令する。牢にでもぶち込んでおけ」

 当然、マリアーナに言われても、聞ける話と、聞けない話はある。
「さすがに、王女様のご命令でも。親善で来られた他国の王女を、牢へ入れるのはさすがに」
「なぜだ。我が旦那様を侮辱した。と言う事はだ。我が王国をけなすも同じ。よし。その布告聞き届けよう。アルテリウムよ、滅びれば良い」

「ちょっと待ってください。マリアーナ様」
 クスティは必死で止める。
「なぜだ。アルテリウムなど、旦那様一人で滅ぼせよう」
 キラキラと期待する目で、見てくるマリアーナ。
「ああまあ。多分な」
 真一も、素直に返事をするし。

「あー。面倒だ」
 意識を広げ、アルテリウムを、見る。
 できるものだな。

 王城らしきところで、壇上の椅子に、ぽつんと座っているおっさんがいる。
 ドアの手前や、ドアのところには、幾人か人が居るが。
「いまだ」
 ギャアギャア言っている。アウラの手を掴み。飛ぶ。

 椅子に座っている、おっさんが目を見開き。ズリ転けたが、かまわん。
 アウラの手を離し。帰ろうとしたが、おっさんの腰と、無くなっていた手首から先を治療してから。帰った。

「今のは。そして、アウラ」
「ですから私は、……あれ? 父上? はっ。神の住まい。父上、私は、アミサムへ参ります。あの素晴らしき、プローペへ。いざ」
「ちょっと待て、宰相。クリストフ。アウラを捕まえよ」
「はっ。王女様。失礼」
「ええい無礼者。離せ」

「離せという前に、おまえが話せ。一体何が起こった。なぜ帰ってきた。それであの男。金色の光を纏っておった男は何じゃ? ほれ気がつけば、失っておった手が生えておるし、腰痛も治ったぞ」
「はっ。では本当に、あの方が松田様。なんと言う事。あっ。そうね。マリアーナがあの真一とか言う男を婿とするのであれば、私は松田様を迎えれば良い事。少し好みからは外れますが、些細な事。と言う事で、お父様再び、プローペへ参ります。ええい。手を離しなさい。クリストフ」
「落ち着いてくださいませ。王女様。王様も私も。全く話が分かりません。それに、一緒に赴いた、ダニエル・ローゼズ達はいかがなさいました?」

「爺? 爺はまだ向こうじゃ。ちょっと、色々あって。松田様が。私をこちらに戻したのであろう」
「ちょっと色々あっての部分を、聴きたいものじゃなあ。のう宰相」
「そうでございますね。本日の謁見はこれまでとして、ゆっくり伺いましょう」

「いっ。いやじゃ。わたくしは、一刻も早く帰らねば。こんな匂う。古くさい王城は一刻も早く出て。神の住まいへ、帰らせてくださいませ」
「匂う?」「古くさい?」
「「神の住まい?」」

「近衛。アウラを捕まえ。跪かせよ。クリストフ。ちょっとこっちへ来い」

「はっ。失礼いたします」

 壇上へ上がり、王のそばに控える。
「娘の行った。プローペは、魔王の襲撃を受けた。僻地だったと思うが?」
「左様です」
「なら先ほどの、アウラの言葉は一体? アミサムはどうなっておる?」
「魔石は心許ないですが、繋ぎますか?」

「そうじゃな。話してみるか。近衛。アウラはしばし捕まえておけ。決して逃がすな」
「「「はっ」」」

「なっ父様。近衛。離しなさい。うーん。そうじゃ私は小用が、行かせなさい」
「ここでお願いいたします。おい。ツボを持ってこい」
「はっ」
「はっじゃない。離しなさい。お父様~」


 なけなしの魔石を積み。アミサムの王城と通信を開く。
 投影パネルに現れたアミサムの王ラウリ・ヒルム・アミサムは、疲れた感じではあるが、どこか、力の抜けた。いい感じになっていた。
 脇には、第1王子アルフォンスが控えている。

「お久しいと言うほど前では無いが、お疲れのようですな」
「うんまあ。色々とあってな。今残務整理中でな。丁度報告もしようと思っておった」
「ほう。報告? ひょっとすると、突然。娘が帰ってきた事も。関係するので?」
「娘? おおそういえば、プローペへの慰問にアウラ様をお使いしてくださったそうで。感謝いたします」
「ああ。いやその娘が、先ほど金色に光る男に連れられ。いきなり、謁見の間へ戻ってきたのじゃ。ついでに、ほれ。なくして久しい。左手が戻った」

 すると、アミサム側で声が響く。
「それは、きっと松田様の奇跡。あの方は。なんというお方」
 叫んだのは、第2王子クトゥルフ。王もアルフォンスも、それを聞いて、やれやれという顔をする。

「松田様?」
「おおそうだ。我がアミサムは日本と友誼を結び、我が娘マリアーナ・ヘレナ・アミサムと窪田真一殿の婚儀を結び。次代の王に窪田真一殿を据える。その事を伝えようと思っておったところじゃ。息子や娘まで、承知しておる。松田様は、窪田殿のご友人じゃな」

「あー。ラウリ・ヒルム・アミサム。今の言葉。正気か? 何物じゃ。その窪田真一殿というのは」
「先ほど申したとおり、日本国の人間だが、こやつらに聞けば。神だと申す。実際数ヶ月でプローペは様変わりをした」

 バーンとドアが開かれ、アウラ乱入。
「そうでございますわ。プローペはすばらしい」
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