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三
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「ドレスを裂かせていただきます」
言い終わらないうちに、リベローラは風魔法を発動させた。
ふわりとエブリシアのドレスのスカートが膨れ上がると、花吹雪のように切り刻まれたドレスの布片が宙を舞う。
エブリシアの甲高い悲鳴が上がった。
ドレスだけでなく、コルセットも下穿きも全て布片にされた。
あられもない姿で、壇上に立たされている。
「な、な、なんということをっ!」
クリスフォードはエブリシアの肢体を隠そうと、護衛騎士が纏う外套を奪い、彼女の身体に巻きつけた。
「き、貴様っ!リベローラっ!」
「次は、お茶…でしたね」
リベローラの侍女が、彼女の後ろから用意したカップをタイミング良く差し出した。
「うーん。良い香り。味は、…ほっ、温まりますね。美味しい…
では、こちらをどうぞ、と」
エブリシアは身体に外套を巻きつけ押さえるのに必死で、庇う間もなく、直接熱湯を顔に浴びた。
先ほどとは違い、野太い悲鳴が会場を裂く。
「の゙ぉぉ゙お゙お゙っ゙!ぁ゙づい゙!あ゙づい゙よ゙ぉ゙お゙お゙お゙っ゙!」
「私、舌が火傷するほど熱いお茶が好きなのです」
「…リベ、ローラ」
にこにこと笑顔で熱湯を浴びせる婚約者に、クリスフォードはようやく異常を感じた。
エブリシアの顔は熱湯で真っ赤に染まり、若干の爛れも見える。
痛い痛いとぼろぼろ涙を零すエブリシアは、腫れた顔に触れようとして強い痛みを感じ、無意味に喘ぐしか出来なくなっていた。
「さて、最後は大階段からの落下ですね。この壇上から落としても高さがありませんから…」
「止めろ…。リベローラ。自分が今、何をしているか、わかっているのか」
クリスフォードの言葉にリベローラは首を傾げた。
言い終わらないうちに、リベローラは風魔法を発動させた。
ふわりとエブリシアのドレスのスカートが膨れ上がると、花吹雪のように切り刻まれたドレスの布片が宙を舞う。
エブリシアの甲高い悲鳴が上がった。
ドレスだけでなく、コルセットも下穿きも全て布片にされた。
あられもない姿で、壇上に立たされている。
「な、な、なんということをっ!」
クリスフォードはエブリシアの肢体を隠そうと、護衛騎士が纏う外套を奪い、彼女の身体に巻きつけた。
「き、貴様っ!リベローラっ!」
「次は、お茶…でしたね」
リベローラの侍女が、彼女の後ろから用意したカップをタイミング良く差し出した。
「うーん。良い香り。味は、…ほっ、温まりますね。美味しい…
では、こちらをどうぞ、と」
エブリシアは身体に外套を巻きつけ押さえるのに必死で、庇う間もなく、直接熱湯を顔に浴びた。
先ほどとは違い、野太い悲鳴が会場を裂く。
「の゙ぉぉ゙お゙お゙っ゙!ぁ゙づい゙!あ゙づい゙よ゙ぉ゙お゙お゙お゙っ゙!」
「私、舌が火傷するほど熱いお茶が好きなのです」
「…リベ、ローラ」
にこにこと笑顔で熱湯を浴びせる婚約者に、クリスフォードはようやく異常を感じた。
エブリシアの顔は熱湯で真っ赤に染まり、若干の爛れも見える。
痛い痛いとぼろぼろ涙を零すエブリシアは、腫れた顔に触れようとして強い痛みを感じ、無意味に喘ぐしか出来なくなっていた。
「さて、最後は大階段からの落下ですね。この壇上から落としても高さがありませんから…」
「止めろ…。リベローラ。自分が今、何をしているか、わかっているのか」
クリスフォードの言葉にリベローラは首を傾げた。
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