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一年生
次の相手は!
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俺が名前を付けることを提案した次の日の昼食時。
すっかりと定番になった六人掛けのテーブルで、俺たちいつものメンバーは食事をとっていた。
「そう言えば、フェニックスに名前をつけたぞ」
「へぇ、なんてつけたんだ?」
「フェザーだ。どうだ?なんというかカッコいいだろ?」
フレアは誇らしげに教えてくれた。
……カッコいいのは間違いないが、思いついた理由は小年のようだ。
「そ、そうだな。カッコいいと思うぞ」
「そうだろう!?分かるではないか!」
まあご機嫌だからよしとしておこう。
他のみんなも微笑ましくフレアのことを見ているしな。
「私はラキシスと名付けました」
リーナも続けて教えてくれた。
「それにはどういった意味があるんだ?」
「え、えっと……神様の名前です」
少し言いよどむリーナ。
「そうなんだ。どんな神様なの?」
「い、いろいろな縁結びをを司ってくださる女神さまです。いろいろですよ!?」
そんなに慌てなくても何も言ってないんだが?
「そ、そうか……リーナらしくていいんじゃないかな?」
「し、失礼しました……ありがとうございます……」
「わたしは、ロゼルってつけた」
「その、名前は……」
「うん。お兄ちゃんの名前。ロゼルの背中に乗ってるとき、お兄ちゃんみたいだったから……」
そう言うサリアは、過ぎ去った懐かしい日々を思い出しているように見えた。
「そうなると俺もロゼルさんって呼ばないといけないな」
「……カイは、お義兄さんでもいいよ?」
「あはは、それは恥ずかしいよ」
サリアの提案を俺は笑って断ったのだが、
「……ちぇっ」
彼女は不機嫌そうに口を尖らせた。
「サリア?私がお兄さんと呼んでやろうか?」
「サリアちゃん?私も構いませんよ?」
「二人は別にいい」
ゴゴゴゴゴゴゴ……
不穏な雰囲気に包まれそうになった瞬間。
「ぼ、僕はリフィルってつけたんだ!どうかな!?」
「さ、さすがルースだ!とっても可愛い名前じゃないか!」
「カイも空気読んで!?」
空気を読んだルースに乗っかり、俺も場を和まそうと笑いながら相槌を打ったつもりなのだが、相方に怒られてしまった。
じぃぃぃ……
だが、返ってきたのは無言の視線による圧力だった。
「な、なに?」
「「「私の名前には可愛いって言ってくれなかった……」」」
「フレアのはカッコいい名前で、リーナは女神さまだろ!?それにサリアはお兄さんの名前で可愛い要素がまるでないじゃないか!?」
「あちゃぁ……」
頭を抱えるルース。
そして、さらに不機嫌さを増した三人の少女たちは、
「……失礼する」
「私も、お邪魔でしょうから」
「ばか」
次々と立ち上がり、食堂を後にした。
「俺が何をしたって言うんだぁぁぁ!?」
「あ、あはは……とんちんかんなことをしちゃダメだよ?ボクも行くね?」
「ど、どう意味l!?」
ファーナ!?
教えてくれない!?
恐らくですが、とんちんかんとは鋼を鍛えている職人の二人を表す言葉でしょう。
一人が槌で鋼を叩き、もう一人がしっかりと押さえる。
そうすることによってトンカントンカンと良いリズムが奏でられます。
ですが、息の合わない場合はそのリズムが外れて上手く事が進みません。
結論としてマスターは使えない相方だということですね。
おや……マスター?
抜け殻になる気持ちは分かりますが、ここではご迷惑ですよ?
ファーナの丁寧な説明により、ルースの切れ味鋭い言葉の意味を理解した。
俺は立ち上がることができないまま、昼休みを終える鐘を聞くことになったのだった。
とまあそんな失敗談もあったが、翌日の教室ではルースを含む女子たちはいつもの調子に戻っており、俺の青春は失われずに済んだようである。
なんでか知らないが助かった……
多分いつものことだと諦められている感はありますがね。
どういう意味かな?
お気になさらずに。
むむむ……
ガラッ。
「おはようございます」
相変わらずファーナにやり込められていると、ルナ先生がやってきた。
全員で挨拶をして、授業が始まる。
「先日の闘いを終え、ランキングを作成しました。入れ替わりのランク戦は一人につき一日に一回のみです。それは申し込む方、申し込まれた方どちらもです。ですので連戦はできませんのでご注意ください。そして一か月後、学年の上位五人が二年生との親善試合を行うことになります」
ルナ先生の言葉でざわめき立つ教室内。
おおっ!上級生と試合ができるのか!
俺は単純に楽しみだと思ったのだが、
「ただ、私としては親善試合という行事が、あまり良い行事とは思えないのです」
ルナ先生の表情ははあまり優れないでいる。
「積極的に上を目指せるようにとの目的で、親善試合は毎年行われているのですが、やはり一年の差は大きく、これまで一年生が勝ったことは数えるほどしかありません。どちらかというと二年生たちが一年生に実力の差を見せつけるようなものになっています。ですので皆さんが望むのであれば、中止にしてもらうように掛け合ってみますが……」
「自分は闘ってみたいです!」
静まる教室内で、俺は気づけば立ち上がっていた。
「カイ君……」
「強い相手と闘うことを恐れては強くなれません!だから挑戦させてください!」
「私もカイに賛成です」
「わ、私も頑張ってみます!」
「わたしも、にげたくない」
「僕も参加できる資格があるのなら闘ってみたいです!」
俺、フレア、リーナ、サリア、ルース。
現ランキング上位五人が声を揃えて、自分の意志を示した。
「今回ばかりは、カイを応援してやるか……」
「一応、クラスメイトだしな。一応だけど」
「ああ、一応な」
一応、一応とうるさい奴らだが少なくとも今回は敵ではない。
「……わかりました。これからの一か月間で、皆さんに濃密な授業を叩き込んで差し上げます」
にっこりと微笑むルナ先生の言葉を理解するのに、少し時間がかかった。
……あれ?
「覚悟しておいてくださいね?やるからには勝ちに行きますので……ふふふ……」
ギラッ!
ルナ先生の瞳に炎が灯った。
「「「ひぃぃぃぃぃぃ!?」」」
初めて一つになったクラスの固い意志は、早くも崩れ去りそうになる。
なかなかの気迫。
良い将となりうる器ですね。
今はすっごい平和なんだよぉぉぉ!
感心するファーナの声にツッコまずにはいられないのだった。
すっかりと定番になった六人掛けのテーブルで、俺たちいつものメンバーは食事をとっていた。
「そう言えば、フェニックスに名前をつけたぞ」
「へぇ、なんてつけたんだ?」
「フェザーだ。どうだ?なんというかカッコいいだろ?」
フレアは誇らしげに教えてくれた。
……カッコいいのは間違いないが、思いついた理由は小年のようだ。
「そ、そうだな。カッコいいと思うぞ」
「そうだろう!?分かるではないか!」
まあご機嫌だからよしとしておこう。
他のみんなも微笑ましくフレアのことを見ているしな。
「私はラキシスと名付けました」
リーナも続けて教えてくれた。
「それにはどういった意味があるんだ?」
「え、えっと……神様の名前です」
少し言いよどむリーナ。
「そうなんだ。どんな神様なの?」
「い、いろいろな縁結びをを司ってくださる女神さまです。いろいろですよ!?」
そんなに慌てなくても何も言ってないんだが?
「そ、そうか……リーナらしくていいんじゃないかな?」
「し、失礼しました……ありがとうございます……」
「わたしは、ロゼルってつけた」
「その、名前は……」
「うん。お兄ちゃんの名前。ロゼルの背中に乗ってるとき、お兄ちゃんみたいだったから……」
そう言うサリアは、過ぎ去った懐かしい日々を思い出しているように見えた。
「そうなると俺もロゼルさんって呼ばないといけないな」
「……カイは、お義兄さんでもいいよ?」
「あはは、それは恥ずかしいよ」
サリアの提案を俺は笑って断ったのだが、
「……ちぇっ」
彼女は不機嫌そうに口を尖らせた。
「サリア?私がお兄さんと呼んでやろうか?」
「サリアちゃん?私も構いませんよ?」
「二人は別にいい」
ゴゴゴゴゴゴゴ……
不穏な雰囲気に包まれそうになった瞬間。
「ぼ、僕はリフィルってつけたんだ!どうかな!?」
「さ、さすがルースだ!とっても可愛い名前じゃないか!」
「カイも空気読んで!?」
空気を読んだルースに乗っかり、俺も場を和まそうと笑いながら相槌を打ったつもりなのだが、相方に怒られてしまった。
じぃぃぃ……
だが、返ってきたのは無言の視線による圧力だった。
「な、なに?」
「「「私の名前には可愛いって言ってくれなかった……」」」
「フレアのはカッコいい名前で、リーナは女神さまだろ!?それにサリアはお兄さんの名前で可愛い要素がまるでないじゃないか!?」
「あちゃぁ……」
頭を抱えるルース。
そして、さらに不機嫌さを増した三人の少女たちは、
「……失礼する」
「私も、お邪魔でしょうから」
「ばか」
次々と立ち上がり、食堂を後にした。
「俺が何をしたって言うんだぁぁぁ!?」
「あ、あはは……とんちんかんなことをしちゃダメだよ?ボクも行くね?」
「ど、どう意味l!?」
ファーナ!?
教えてくれない!?
恐らくですが、とんちんかんとは鋼を鍛えている職人の二人を表す言葉でしょう。
一人が槌で鋼を叩き、もう一人がしっかりと押さえる。
そうすることによってトンカントンカンと良いリズムが奏でられます。
ですが、息の合わない場合はそのリズムが外れて上手く事が進みません。
結論としてマスターは使えない相方だということですね。
おや……マスター?
抜け殻になる気持ちは分かりますが、ここではご迷惑ですよ?
ファーナの丁寧な説明により、ルースの切れ味鋭い言葉の意味を理解した。
俺は立ち上がることができないまま、昼休みを終える鐘を聞くことになったのだった。
とまあそんな失敗談もあったが、翌日の教室ではルースを含む女子たちはいつもの調子に戻っており、俺の青春は失われずに済んだようである。
なんでか知らないが助かった……
多分いつものことだと諦められている感はありますがね。
どういう意味かな?
お気になさらずに。
むむむ……
ガラッ。
「おはようございます」
相変わらずファーナにやり込められていると、ルナ先生がやってきた。
全員で挨拶をして、授業が始まる。
「先日の闘いを終え、ランキングを作成しました。入れ替わりのランク戦は一人につき一日に一回のみです。それは申し込む方、申し込まれた方どちらもです。ですので連戦はできませんのでご注意ください。そして一か月後、学年の上位五人が二年生との親善試合を行うことになります」
ルナ先生の言葉でざわめき立つ教室内。
おおっ!上級生と試合ができるのか!
俺は単純に楽しみだと思ったのだが、
「ただ、私としては親善試合という行事が、あまり良い行事とは思えないのです」
ルナ先生の表情ははあまり優れないでいる。
「積極的に上を目指せるようにとの目的で、親善試合は毎年行われているのですが、やはり一年の差は大きく、これまで一年生が勝ったことは数えるほどしかありません。どちらかというと二年生たちが一年生に実力の差を見せつけるようなものになっています。ですので皆さんが望むのであれば、中止にしてもらうように掛け合ってみますが……」
「自分は闘ってみたいです!」
静まる教室内で、俺は気づけば立ち上がっていた。
「カイ君……」
「強い相手と闘うことを恐れては強くなれません!だから挑戦させてください!」
「私もカイに賛成です」
「わ、私も頑張ってみます!」
「わたしも、にげたくない」
「僕も参加できる資格があるのなら闘ってみたいです!」
俺、フレア、リーナ、サリア、ルース。
現ランキング上位五人が声を揃えて、自分の意志を示した。
「今回ばかりは、カイを応援してやるか……」
「一応、クラスメイトだしな。一応だけど」
「ああ、一応な」
一応、一応とうるさい奴らだが少なくとも今回は敵ではない。
「……わかりました。これからの一か月間で、皆さんに濃密な授業を叩き込んで差し上げます」
にっこりと微笑むルナ先生の言葉を理解するのに、少し時間がかかった。
……あれ?
「覚悟しておいてくださいね?やるからには勝ちに行きますので……ふふふ……」
ギラッ!
ルナ先生の瞳に炎が灯った。
「「「ひぃぃぃぃぃぃ!?」」」
初めて一つになったクラスの固い意志は、早くも崩れ去りそうになる。
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感心するファーナの声にツッコまずにはいられないのだった。
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