召喚されたリビングメイルは女騎士のものでした

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一年生

戦乙女は幼女です?

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「さて、そろそろ私たちもお参りさせていただきます」

「ええ、声をかけてあげてください。みな喜ぶでしょう」

楽しそうな会話に区切りがついたのか、フレアたちは並んでいる十字架の方へ歩みを進める。

「別にリーナたちはよいのだぞ?」

この場所にほとんどなじみのないリーナ、サリア、ルース、クリス先輩へと向けた言葉だ。

「いえ!フレアさんたちの街を守ってくださった方々です!私もお祈りします!」

「友達の家族に挨拶するのは当たり前」

「うん、良かったら僕たちにもさせてほしいな」

「ボ、ボクも友達だからいいよね!?」

クリス先輩はなぜそんなに自信がないのか。
俺たちにとって先輩であり、友達だというのに。

「ええ、もちろんです。みんな……ありがとう」

「みんないい人ばかりだね!お姉ちゃん!」

俺は先ほど済ませてしまったため、そんないい雰囲気の中に入ることができずに少し離れた場所から見ていた。
なんだか仲間外れな気分だ。

「カイも、ありがとう。貴様がいてくれたおかげで、良い出会いに巡り合えたのだから」

サァァァ……

そよ風に髪が流されないように、フレアが髪を押さえながら微笑む。

ドクン。

「あ、ああ……こちらこそ……」

その仕草がとても美しく俺の目に映り、思わず見とれてしまった。

ぎゅっ!

「いっ!?」

「ど、どうしたのだ!?」

ファーナが俺の尻を思いっきりつねったせいで、奇声を上げる。

「おや、どうかしましたか?マスター?」

ゴゴゴゴゴゴゴ……

おやって自分でやったんじゃないか!
とは言えないような威圧感が俺の口を強引に閉ざす。

「てらっしゃい……」

「あ、ああ……いってくる。それでは向かうとしよう」

不思議そうに首をかしげながら、お墓に向かって先頭を歩き出す。

(い、いきなりなにすんだよ!)

(すぐに女性に見とれてしまうのはいけません!だから注意してあげたのです!)

他のみんなに聞こえないように小声でやり取りをした結果。
目の前にいるファーナの顔が良く見える。

サラサラの金髪。
大きな青い瞳。
張りのある白い肌の頬は不機嫌そうに膨らんでいる。

(ファーナ……)

俺はそのファーナの姿に思わず呟きをこぼすと、

(は、はい……)

ファーナの頬が朱に染まっていく。

(なんだか最初見せてくれたときより若くない?前はお姉さんていう感じだったのに、歳の近い先輩くらいな……)

(……ふん!)

「ごっ!?」

(ごふぅ!?)

ファーナのボディブローで思わず声が飛び出そうになったが、なんとかこらえる。

(なにすんだよ!)

(ええ!そうですとも!具現化するにあたりちょぉぉぉっと歳若いころを再現しましたが!?何か問題でも!?)

(いや、別に問題ないけど……どうしてだ?お姉さんのファーナも綺麗だったのに)

(き、気分ですよ気分!私だって……)

(私だって?)

(もう知りません!)

何故か怒られてしまった。

うん、待てよ?

(ファーナの姿を再現するのに年齢は関係ないということか?)

(記憶による再現ですので、生前の年齢までなら再現可能です。ただあまりに幼いころは不可能です。記憶がございませんから)

だとすればファーナの小さいころを見てみたい。

(マリーちゃんくらいの年齢のころのファーナを見てみたいなぁ……とっても可愛かったんだろうなぁ……)

(ふふん……いいですよ?とっても愛らしいと評判だったのですから!)

ファーナはご機嫌で光の粒子へと姿を変え、

「どうですか?可愛らしいでしょう?」

小さな少女へと姿を変えた。
ファーナは白いワンピースのスカートを持ち上げて、くるりを回る。

「……かっ」

「かっ?」

「かわぁぁぁぁぁいいぃぃぃ!」

俺を見上げるファーナの姿は、愛くるしいとしか言えない。

「きゃぁぁぁ!?」

俺はつい抱っこして、頬を合わせてその柔らかな頬を堪能する。
その瞬間。

「この変質者がぁぁぁ!」

「ぐはっ!?」

思いっきり後ろからローキックが飛んできた。
この声はフレアか!?

「フレア!いきなり何するんだ!」

「少女の悲鳴が聞こえたのだ!当たり前のことだろう!どこから連れてきた!このケダモノが!」

「うぅ……フレアさん。ありがとうございます……」

「へっ……オーレリア様ですか?」

キョトンとしたフレアに、後ろのみんなも言葉を失う。

「はい、おーれりあ・しぇると・はーらんどです……」

「「「きゃ、きゃぁぁぁぁぁぁ!?」」」

「超かわいい」

「わぁ!オーレリア様私と同じくらいだ!」

むぎゅう!

「あっ!マリーさん!苦しいです!」

一瞬でマリーちゃんに抱き着かれ、フレアたち女の子も夢中になって二人を取り囲む。

「なんと可愛らしいお姿で……」

「お二人がもにゅもにゅしてますぅぅぅ!」

「なごむ……」

「だ、抱っこしてもいいかな?」

すっかり大人気である。

「あはは、ファーナさん、すごい人気だね」

「ああ、ホントだな」

「ところで一個聞いてもいいかな?」

「うん?なんだ?」

「カイは、小さい女の子が好きなの?」

「違うわ!」

じぃぃぃっと俺を咎めるように見つめてくるルースに大きな声で一喝してやった。

「ふんふん……♪」

「フレアさん!次は私が抱っこする番ですよ!」

「その次はわたし」

「えへへ……マリーちゃんもかわいいなぁ!」

「わぁ!高い高い!」

「ますたぁ……召喚を解いてもいいですかぁ……」

「そ、そうだなぁ……」

ギンッ!!!

ファーナに助けを求める声を向けられたのだが、思いっきり睨まれてしまう。

「あきらめてくれ……」

「そんなぁ……」

街へと到着するまでの道中、ファーナとマリーちゃんは代わる代わる抱っこされていた。

俺も抱っこしたいなぁ……

その願いが叶うことなどがあるわけもなく、無情にも歩みは進んでいくのだった。
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