召喚されたリビングメイルは女騎士のものでした

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一年生

楽しい思い出ができました

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「本当にありがとう!出場してくれるだけで大助かりだったのに、優勝までしてくれるなんて思わなかったよ!」

俺たちは、全てのプログラムを終えたフレアたちと合流すると、ベントさんとともに事務所まで向かった。
そしてそこでお礼の言葉を言われたのだ。

「いえ、こちらとしても有意義な時間でしたし、お力になれたのなら幸いです」

フレアが丁寧な受け答えをして、それに続くように俺たちも楽しかったと伝えた。

「いやあ最初揉め事を起こされたときはなんたる災難だと思ったけど、禍を転じて福と為すってやつだね。もし来年も来てくれるならぜひまた顔を出してほしい」

「はい、またみんなで来たいと思っています。なぁ?みんな?」

俺がそう問いかけると、全員が笑顔で頷いてくれる。
その後、俺たち全員と握手を交わしたベントさんは名残惜しそうにしつつ、見送ってくれた。

そうして事務所から出ると辺りは夕焼けに包まれ、人もまばらとなっており物悲しい気持ちになってしまう。

祭りの後の静けさってやつだなぁ……

どんなことにも終わりはありますから仕方ありません。
ですが、終わりは始まりともなります。
まだまだマスターたちの休暇は残っているでしょう?
楽しむことですよ。

そうだな。
何かお土産でも買っていくか。
フレアたちのおかげで高配当がついたからな。

応援券は五倍の配当がつき、三人分で全員がお土産を買えるほどの金券をゲットしていた。

「さぁ汗を流して、お土産買って帰るとしようか」

「ああ、さすがに私もへとへとだ」

「お風呂でスッキリしたいです……」

「わたしは眠い……」

「あははは!サリアちゃんはボクがおんぶしてあげるよ!」

「ん……」

サリアはなんのためらいもなくクリス先輩の背中におぶさる。
よほど疲れているようだ。

「それじゃお兄ちゃんたち、また後でね!」

「僕とカイはお土産屋さんでいろいろと見回っているから、ゆっくりしてきてよ」

俺たちの着替えはどうせすぐに終わる。
待つ間の時間つぶしにはちょうどいいだろう。

そうして俺たちは二手に分かれると、更衣室に向かった。
水着のままお湯で身体を流してから、しっかりとタオルで拭いて服へと着替えると、

「なんだかあっという間だったね」

「ホントだよな」

ルースとたわいもない話をしながら外へと出た。

さぁぁぁ……

すると、少し湿った髪に風があたりなんとも気持ちがいい。

「ふぅ……気持ちいいね」

髪をかきあげながら言うな。
うなじや仕草が色っぽいだろうが。

俺たちはその場で少し涼んでから、売店へと歩き出す。

「全部使い切らないともったいないけど、何を買おうか?」

「そうだね、何か記念になるものがいいな」

できるだけ荷物にならないものがいいが、何かあるだろうか?
そんなことを思いながら店内をうろうろしていると、

「何かほしいものは見つかったか?」

「うわぁ……いろんなものがありますね!」

「少し元気出てきた。クリス先輩下ろして」

「了解!」

「お兄ちゃんたちおまたせ!」

フレアたちもやってきた。

「あれ?結構早かったな」

「とりあえず汚れだけ落としたんだ。家に帰ってからもう一回風呂に入ろうと思ってな」

「なるほど、それでか。こっちはルースと一緒に全員で記念になるものがないか探していたんだけど」

「結構悩んじゃってるんだ」

マリーちゃんの分も合わせると資金にそれなりの余裕がある分決めづらい。
どれもこれもが魅力的に見えてしまうからだ。

「ならばこれなんてどうだ?」

フレアが勧めてきたのは、額に入った両手ほどの大きさの絵画だった。
同じ構図で描かれたものが複数枚あり、どれも湖と空の青さがとても美しいものとなっている。

「少し値は張るが、足りない分は全員で出し合ったら購入できる」

「わぁ……とっても綺麗ですね!」

「気に入った」

「ボクも!あと自分で花の鉛筆も買うよ!欲しかったからね!」

「私はこれがいいな!」

それほど大きくもないし、机に飾っておけばいつでも今日のことを振り返ることができそうだ。

「そうだな、それにするか」

「うん、僕はどれにしようかな?」

壁に掛けられてある絵画の中でお気に入りの物を探す。
あとフレア家の方々へのお菓子のお土産も選んで、まとめて購入した。

その後俺たちは馬車に乗り込み、半日を過ごしたシロビワナ湖を後にする。

ガラガラ……

少しずつ遠ざかっていく光景を見ていると、寂しくないとは言えない。
だが俺の手には小さなシロビワナ湖の風景があり、それを眺めているだけで今日のことが蘇ってくる。

つんつん。
隣に座るルースが俺の肩を突っついてきた。

「どうした?」

「ふふふ……あれ見てよ」

ルースが指さした場所、そこには肩を寄せ合い眠っているフレアたちの姿がある。

「お疲れ様、だな」

「うん、お疲れ様だね」

夕暮れを走る馬車は少女たちの疲れた身体を癒しながら、レリアントへと進んでいくのだった。
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