異世界転生した妹がワンダーウーマンみたいなマッスルボディになって帰ってきたよ

スーパーマンで世界1位に勝ったライター

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第三章:妹が家に帰ってきたよ

師匠の横顔

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【十一】
【進藤蓮のオリジン】

 幼い頃の進藤蓮は、無茶な修行ばかりを課せられてきた。
 ヒグマとの決闘から始まり、ヤクザの事務所の壊滅に繋がり、半グレ組織に片っ端から喧嘩を売り、メキシコにまで遠征して麻薬カルテルを滅ぼした。
 生きているのが不思議なほどだったが、本物の異世界に触れた今となっては、それらでさえ平和な日常に思えた。

 世界に潜む悪と暴力を凌駕する非常識な技を教え込まれ、全身の筋繊維を毎日作り変えるのを義務とする修行。
 何処から来たのか。どのようにして強くなったのか。
 師匠はそれらの問いに一切答えなかった。

 正体不明の超人。そんな人に、進藤蓮は師事した。

 ある日、一度だけ師に質問されたことがある。

 ──お前は、どうして強くなりたいんだ?

 遠い何処かを見つめる目をしながらの問いかけ。
 幼い蓮は答えた。
 今になってみれば月並みな言葉だった気がする。
 守れるように。迎えられるように。そういったものだ。

 その言葉に、師匠は納得したのか、押し黙って酒を煽った。

 ──師匠はどうして、こんなところに住んでるんですか?

 そのシンプルな質問に、師匠が一瞬言葉に詰まり、そして答える。
 深い悲しみと寂寥を湛えた瞳で。

 ──今さら帰るところなんて、ねえからな。

 ただ、そう言った。
 それだけが、蓮が知る師匠に関する事柄だった。
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