2月31日 ～少しずれている世界～

2月31日(土)

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───そんなの嫌！

もしこの夢を見なかったら、仕事には行くものの毎日帰宅後にお酒に溺れるような自暴自棄な生活をしていたかもしれない。でも今は一刻も早く新しい一歩を踏み出したいと思っている。

結婚のために貯めていた貯金で美容院に行って新しい服を買って、風凛くんとの思い出がつまった家も引っ越そう、何か習い事を始めたり、30歳になる前に資格をとって転職するのもいいし、一人旅にも行ってみたい。

そう、今の私は現実そっくりに見えて色々ずれているこの夢の中で足踏みしている場合ではないのだ。

とは言え、『これは夢だ。目を覚まそう。』とは何度も念じてきた。それ以外に出来ることはないので、それを繰り返しつつ夢の中で日常を送るしかないのだ。

風凛くんをベッドに残してシャワーに向かった。