39 / 229
第3章 魔法の世界
6 いざ隣国へ!
しおりを挟む
ついに来ました。隣国アインフェルト王国!
「わぁ凄いですね!隣国ですよユキ」
「そうね」
窓から見える景色を眺めていつも以上にはしゃぐ私を、向かいに座っているユキは呆れたように見返した。
私とは反対に、彼女は窓から見える景色を静かに眺めていた。
それを見たらはしゃぎ過ぎたのを自覚して恥ずかしくなり、大人しく席に座りなおしたのでした。
今私達は隣国、アインフェルト王国に来ています。
学院まで馬車で送ってもらい、学院からまた違う馬車に乗り換えて今に至ると言う訳です。
アインフェルト王国はとても広い王国で、オルデシア王国も広さが広大だけど、それに負けをとらないくらいの土地を持っている。
そのため王国に入ったと言っても王都までは遠く、今は綺麗に立ち並んだ街並みが窓から見えているという感じ。
栄えていると言うことが一目でわかる位、多くの人が行き交っている。
その様子を眺めながら私達は目的地に着くまで他愛もない話をしていた。
ちなみにその間ウルは退屈そうに私の隣にちょこんと良い子に座っていました。
不満そうにしている顔も可愛い。なんてね。本人に言ったら益々怒られちゃうから黙っておこうっと。
そうそう、この所謂社会科見学は二人以上のグループを作りその人と行動をすると言うのが決まっていて、私はユキと一緒に行動をすることにしました。
静かで無口ではないけどそこまでお喋りではないユキは、はたから見たら冷たいように見えるらしくて、それはユキ本人が言っていたことだけど、私からしたらユキの冷静さに助けられることもあるし、判断力もあるからとても頼りになっているのです。
それに根は優しい人なのですよ。
あれ?なんか自慢話みたいになってしまった。
と、とにかくユキは本当は良い人って言うのを言いたかっただけです。
それと最近では見たことないような笑顔を見せてくれるようになって、何て言うか、笑顔は良く見せるけどそれは心からの笑顔ではないような感じがしていて少し気がかりだったんだよね。
だから心からの笑顔を見せてくれるくらいには、私のことを信用してくれたのかな?って勝手に嬉しく思っているのですよ。
話がそれちゃったけど……、そろそろ着くかな?
そう思ってまた窓の外を見てみた。程なくして馬車が止まって扉が開かれた。
「着いたようね。さぁ降りましょう」
「はいっ」
荷物を持ちユキに続いて馬車を降りる。初めての隣国の地にドキドキしながらも足を下ろした。
何てことはないけど、気持ち的に何だか緊張するものがあった。
「どうしたの?早く行きましょう」
「あ、はいっ」
ユキは特に変わった様子はなく不思議そうに声をかけて来る。
その声で我に返り、私は慌ててユキの後を追っていった。
「賑わっていますね」
「そうね。人混みは好きではないけれど偶には良いわね」
私達は今王都近くの街へ(遊びにと言ったら語弊があるかもしれないけど)来ています。
凄い賑わい。屋台も沢山出ていて、人々の活気が溢れる明るい街。
買い物目的でなくても来るだけで楽しい、見たいな雰囲気。
隣国へ来てまでの授業の目的はいくつかあり、お互いのことを良く知らないクラスメイト達と交流を深める事、それから他国へ直接訪れてその国の環境、文化などに触れて学ぶなど。
ちゃんと授業ではあるけど、初日の今日は着いてから自由時間なんです。
最初は宿に皆行くけど、そのあとは自由。
宿で休む人、私達のように街に来る人など様々で、私達は荷物を宿に預けてせっかくだからと言う事で街に来てみたのです。
家族にお土産とかも買いたいし。それにやっぱり来て正解だったようで、見上げれば瞳をキラキラさせたウルが嬉しそうにはしゃいでいた。
まぁ何はともあれ楽しそうで良かった。さっきまで退屈そうにしていたから退屈しのぎになれば良いなと思う。
そんなこんなで街を目的なく歩いていると……。
ドンッ
つい楽しくなってしまって前を見ていなくて、誰かに当たってしまう。
「す、すみませんっ、前をちゃんと見ていなくて……」
慌てて謝ってそちらを見ると私よりかは少し身長の低い子ども?が立っていた。
フードを目深に被っていたけど、ぶつかった拍子に一瞬だけ緑の瞳と髪がフードの下から覗いて、その人も驚いているようだった。
「あ、あの。大丈夫でしたか?」
綺麗な緑色だな、なんて思ったけどすぐに怪我をしていないかを尋ねてみると、それにハッとしたようにその人が反応して、何かから逃げるように慌ててその場を去って行ってしまった。
……何だったんだろう?
不思議に思い首を傾げた。走っていたところを見ると怪我はしていなさそうだったからそこは良かったと思ったけど。
隣国まで来て人に怪我をさせたなんてことになったら大変だからね。
一先ず安心して息をはいた。
「もうエル、何してるのよ」
「あ、すみません」
直ぐにユキが駆け寄ってきてくれて心配したように声をかけて来る。
それに大丈夫ですと笑顔で返した。
「怪我はないようね」
「はい」
「なら良かったわ。じゃぁ行きましょうか」
「そうですね」
心配してくれたユキは私に怪我がないと分かると安心したようで、再び歩きだす。私もその後に続いて歩いていくけど何となく気になってさっきの人が走って行った方を見つめた。
何故かは分からないけど心が落ち着かなかった。この時妙な胸騒ぎを私は感じていて、その嫌な予感が当たってしまうなんてその時は少しも思ってもいなかった。
「わぁ凄いですね!隣国ですよユキ」
「そうね」
窓から見える景色を眺めていつも以上にはしゃぐ私を、向かいに座っているユキは呆れたように見返した。
私とは反対に、彼女は窓から見える景色を静かに眺めていた。
それを見たらはしゃぎ過ぎたのを自覚して恥ずかしくなり、大人しく席に座りなおしたのでした。
今私達は隣国、アインフェルト王国に来ています。
学院まで馬車で送ってもらい、学院からまた違う馬車に乗り換えて今に至ると言う訳です。
アインフェルト王国はとても広い王国で、オルデシア王国も広さが広大だけど、それに負けをとらないくらいの土地を持っている。
そのため王国に入ったと言っても王都までは遠く、今は綺麗に立ち並んだ街並みが窓から見えているという感じ。
栄えていると言うことが一目でわかる位、多くの人が行き交っている。
その様子を眺めながら私達は目的地に着くまで他愛もない話をしていた。
ちなみにその間ウルは退屈そうに私の隣にちょこんと良い子に座っていました。
不満そうにしている顔も可愛い。なんてね。本人に言ったら益々怒られちゃうから黙っておこうっと。
そうそう、この所謂社会科見学は二人以上のグループを作りその人と行動をすると言うのが決まっていて、私はユキと一緒に行動をすることにしました。
静かで無口ではないけどそこまでお喋りではないユキは、はたから見たら冷たいように見えるらしくて、それはユキ本人が言っていたことだけど、私からしたらユキの冷静さに助けられることもあるし、判断力もあるからとても頼りになっているのです。
それに根は優しい人なのですよ。
あれ?なんか自慢話みたいになってしまった。
と、とにかくユキは本当は良い人って言うのを言いたかっただけです。
それと最近では見たことないような笑顔を見せてくれるようになって、何て言うか、笑顔は良く見せるけどそれは心からの笑顔ではないような感じがしていて少し気がかりだったんだよね。
だから心からの笑顔を見せてくれるくらいには、私のことを信用してくれたのかな?って勝手に嬉しく思っているのですよ。
話がそれちゃったけど……、そろそろ着くかな?
そう思ってまた窓の外を見てみた。程なくして馬車が止まって扉が開かれた。
「着いたようね。さぁ降りましょう」
「はいっ」
荷物を持ちユキに続いて馬車を降りる。初めての隣国の地にドキドキしながらも足を下ろした。
何てことはないけど、気持ち的に何だか緊張するものがあった。
「どうしたの?早く行きましょう」
「あ、はいっ」
ユキは特に変わった様子はなく不思議そうに声をかけて来る。
その声で我に返り、私は慌ててユキの後を追っていった。
「賑わっていますね」
「そうね。人混みは好きではないけれど偶には良いわね」
私達は今王都近くの街へ(遊びにと言ったら語弊があるかもしれないけど)来ています。
凄い賑わい。屋台も沢山出ていて、人々の活気が溢れる明るい街。
買い物目的でなくても来るだけで楽しい、見たいな雰囲気。
隣国へ来てまでの授業の目的はいくつかあり、お互いのことを良く知らないクラスメイト達と交流を深める事、それから他国へ直接訪れてその国の環境、文化などに触れて学ぶなど。
ちゃんと授業ではあるけど、初日の今日は着いてから自由時間なんです。
最初は宿に皆行くけど、そのあとは自由。
宿で休む人、私達のように街に来る人など様々で、私達は荷物を宿に預けてせっかくだからと言う事で街に来てみたのです。
家族にお土産とかも買いたいし。それにやっぱり来て正解だったようで、見上げれば瞳をキラキラさせたウルが嬉しそうにはしゃいでいた。
まぁ何はともあれ楽しそうで良かった。さっきまで退屈そうにしていたから退屈しのぎになれば良いなと思う。
そんなこんなで街を目的なく歩いていると……。
ドンッ
つい楽しくなってしまって前を見ていなくて、誰かに当たってしまう。
「す、すみませんっ、前をちゃんと見ていなくて……」
慌てて謝ってそちらを見ると私よりかは少し身長の低い子ども?が立っていた。
フードを目深に被っていたけど、ぶつかった拍子に一瞬だけ緑の瞳と髪がフードの下から覗いて、その人も驚いているようだった。
「あ、あの。大丈夫でしたか?」
綺麗な緑色だな、なんて思ったけどすぐに怪我をしていないかを尋ねてみると、それにハッとしたようにその人が反応して、何かから逃げるように慌ててその場を去って行ってしまった。
……何だったんだろう?
不思議に思い首を傾げた。走っていたところを見ると怪我はしていなさそうだったからそこは良かったと思ったけど。
隣国まで来て人に怪我をさせたなんてことになったら大変だからね。
一先ず安心して息をはいた。
「もうエル、何してるのよ」
「あ、すみません」
直ぐにユキが駆け寄ってきてくれて心配したように声をかけて来る。
それに大丈夫ですと笑顔で返した。
「怪我はないようね」
「はい」
「なら良かったわ。じゃぁ行きましょうか」
「そうですね」
心配してくれたユキは私に怪我がないと分かると安心したようで、再び歩きだす。私もその後に続いて歩いていくけど何となく気になってさっきの人が走って行った方を見つめた。
何故かは分からないけど心が落ち着かなかった。この時妙な胸騒ぎを私は感じていて、その嫌な予感が当たってしまうなんてその時は少しも思ってもいなかった。
0
あなたにおすすめの小説
3歳で捨てられた件
玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。
それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。
キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
仕事繁忙期の為、2月中旬まで更新を週一に致します。
カクヨム(吉野 ひな)様にも投稿しています。
三歩先行くサンタさん ~トレジャーハンターは幼女にごまをする~
杵築しゅん
ファンタジー
戦争で父を亡くしたサンタナリア2歳は、母や兄と一緒に父の家から追い出され、母の実家であるファイト子爵家に身を寄せる。でも、そこも安住の地ではなかった。
3歳の職業選別で【過去】という奇怪な職業を授かったサンタナリアは、失われた超古代高度文明紀に生きた守護霊である魔法使いの能力を受け継ぐ。
家族には内緒で魔法の練習をし、古代遺跡でトレジャーハンターとして活躍することを夢見る。
そして、新たな家門を興し母と兄を養うと決心し奮闘する。
こっそり古代遺跡に潜っては、ピンチになったトレジャーハンターを助けるサンタさん。
身分差も授かった能力の偏見も投げ飛ばし、今日も元気に三歩先を行く。
アリエッタ幼女、スラムからの華麗なる転身
にゃんすき
ファンタジー
冒頭からいきなり主人公のアリエッタが大きな男に攫われて、前世の記憶を思い出し、逃げる所から物語が始まります。
姉妹で力を合わせて幸せを掴み取るストーリーになる、予定です。
ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。
前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。
ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。
「この家は、もうすぐ潰れます」
家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。
手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
【運命鑑定】で拾った訳あり美少女たち、SSS級に覚醒させたら俺への好感度がカンスト!? ~追放軍師、最強パーティ(全員嫁候補)と甘々ライフ~
月城 友麻
ファンタジー
『お前みたいな無能、最初から要らなかった』
恋人に裏切られ、仲間に陥れられ、家族に見捨てられた。
戦闘力ゼロの鑑定士レオンは、ある日全てを失った――――。
だが、絶望の底で覚醒したのは――未来が視える神スキル【運命鑑定】
導かれるまま向かった路地裏で出会ったのは、世界に見捨てられた四人の少女たち。
「……あんたも、どうせ私を利用するんでしょ」
「誰も本当の私なんて見てくれない」
「私の力は……人を傷つけるだけ」
「ボクは、誰かの『商品』なんかじゃない」
傷だらけで、誰にも才能を認められず、絶望していた彼女たち。
しかしレオンの【運命鑑定】は見抜いていた。
――彼女たちの潜在能力は、全員SSS級。
「君たちを、大陸最強にプロデュースする」
「「「「……はぁ!?」」」」
落ちこぼれ軍師と、訳あり美少女たちの逆転劇が始まる。
俺を捨てた奴らが土下座してきても――もう遅い。
◆爽快ざまぁ×美少女育成×成り上がりファンタジー、ここに開幕!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる