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第7章 Memory~二人の記憶~
14 小さな背中
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名乗ってくれた彼女には申し訳ないけれど、私達は驚きで口を開けたまま放心状態だった。
何しろ、彼女の名乗った名前、アインフェルトとは今私達のいるオルデシア王国の隣国にある王国の名前だったからだ。
それだけで彼女が何者なのか察しが着いてしまう。
「名を聞いて既に察しは着いているとは思うが……、妾は隣国アインフェルト王国の王女じゃ」
やっぱり。
王国の名を持つ者は王家の人間だけ。だから偶然王国と同じ名前なんて事もない。
王家の名前は特別で、それが自分が王家の人間と言う事の証明にもなるのだから。
現に私もオルデシアの名前があるわけだしね。
そしてその名前を聞いて、抱いていた違和感にも納得がいった。
「そうだった、のですね。気づかずに失礼しました」
彼女の正体を知って、先程までの言葉を改めた。すると彼女はいやいやと首を横に振る。
「いや気にせずとも良い。妾の事よりお主等の方こそこんな森の中で何をしておるのじゃ?恋仲なのか?」
そう言われた瞬間私は顔から火が出そうなくらい恥ずかしくなった。
実のところ、こうしてマントを被っているのだって身分を悟られない為と、自分で言うのもなんだけれど、私達二人の容姿は目立ってしまいそれを隠す為でもある。
その為、正直彼女に私も同じ身分だと言う事がばれていない事が何よりもの救いだけれど、はたから見たら私達二人は恋仲に見えるのかと思うと恥ずかしさが増すと言うものだ。
ま、まあお互いがお互いを好き、って言う気持ちはあるわけで、それも伝えたから恋仲と言えば恋仲?になるのかしら。
「ま、まあそんなところだ……。それよりあんたの言った事は分かったが、隣国の王女様が何でこんな森の中にいるんだよ」
私程ではないにしろ羞恥心はあるのか、アレスも顔を少し赤らめていて、それを誤魔かすかのように質問を彼女に投げかけていた。
それは私と初めて会った時と同じで、彼女の身分を知っても言葉遣い、態度を改めないところがアレスらしいとどこかほっとしてしまった。
「お主は妾の身分を聞いても態度を変えぬのだな。中々に面白い男じゃ」
彼女も同じ事を思っていたようで、けれど気分を害した様子はなく、寧ろ楽しそうに笑っていた。
「そうだな。偵察と言ったところじゃ」
「偵察?」
「そうじゃ。お主達も勿論知っているだろうが、激しくなっているこの戦争。その火の手がこの辺りにまで届きつつあるのじゃ」
その彼女の言葉に私達は緊張の面持ちで話を聞いた。
「戦争、か」
「ああ、情報ではこの森の中に兵が入って行ったとの事でな、偵察がてら見つけ次第捕縛しようとしていたのじゃが……」
そこまで言うと彼女は呆れたように周りに倒れている賊達を見下ろし深いため息を吐いた。
「まあ兵ではなくただの賊、だったがな。しかし、こんな奴等がいると言う事はまだこの辺りは平和が保たれていると言う事じゃな」
「つまり貴方はその兵達を捕まえて進行を阻止し、被害を抑えようとしていたと?」
私が問うと彼女はその通りだと言わんばかりに大きく頷いた。
「そうじゃ」
「けれどここはオルデシア王国です。貴方の国は隣国でしょう?どうして……」
「どうして国が違うのに助けてくれるのか、そう言いたいのじゃな?」
「はい……」
普通に考えておかしな話だと思う。自国の事なら露知らず、他国の事を気にかけ、救いの手を伸ばしてくれるなど。
それに王女直々にわざわざ他国まで来ての事だ。不思議に思わない方がどうかしている。
「下らん。妾はただ困っている人達を助けに来ただけの事。それが他国だろうがどこだろうが関係ない。その理由だけでは納得せぬか?」
「えっと……」
「戦争など妾とて望んではいない。早く終わらせたいとも思っている。他国だ何だと小さな理由で手を拱いている場合ではないのじゃ。国の蟠りなど越え、みな手を取るべきなのじゃ。味方を増やしこの戦争に終止符を打つ為にもな」
「あんた見かけに対して良い事言うな。見直したよ」
彼女の真剣な言葉を受けて、まるで自分の殻に閉じこもっていた私に対して言われているような気がして、言葉に詰まってしまう。
けれどアレスは違った。彼女の言葉を真摯に受け止め、そして彼なりの思いやりなのか、この場の空気を明るくするべく、からかうように言うとにやりと人懐っこい笑みを浮かべて見せる。
「ふん、見た目は余計じゃ」
そんなアレスに一瞬拍子抜けしたような表情をした彼女。けれど、次の瞬間には笑ってアレスに軽く小突いていた。
「ところで、お主等名は何と言う?」
彼女は忘れていたなと言う顔で訊ねてくる。
「俺はアレスだ。よろしくな、小さな王女様」
「わ、私はリリーシェです」
アレスの自己紹介を聞いた瞬間眉が吊り上がった彼女だけど、私が慌てて丁寧に挨拶をすると効果があったのかその顔には笑顔が戻り、私は小さく安堵の息を零した。
「アレスとリリーシェじゃな。こちらこそよろしく頼むぞ」
「はい。よろしくお願いします、王女様」
「頑なにならずとも良い。敬語もいらない。妾の事はルリで良いぞ、リリーシェ」
「……俺は?」
彼女改め、ルリアーナは年相応の可愛らしい笑顔を見せ、その様子に私は思わず口元が緩んでしまった。
そしてアレスはと言えば、最後に名前を呼ばれなかった事に、不満の表情を滲ませながら私達の様子をじーっと見ていたのだった。
「では自己紹介も済んだ事だし、移動しよう。ここにいてはまた変な輩に絡まれるかもしれんからな」
「そうは言っても森を抜けないとどうしようもないぞ」
「安心するが良い。近くに馬を置いてきておる。一先ずそこまで行くぞ」
自慢げにそう言うとルリアーナはずかずかと先に歩き出した。
その後ろ姿に私達は顔を見合わせ思わず笑ってしまった。小さな背中。けれど今はとても心強いと感じるのだから不思議なものだ。
そんな事を思いながら、その背中を追って私達は歩き出したのだった。
何しろ、彼女の名乗った名前、アインフェルトとは今私達のいるオルデシア王国の隣国にある王国の名前だったからだ。
それだけで彼女が何者なのか察しが着いてしまう。
「名を聞いて既に察しは着いているとは思うが……、妾は隣国アインフェルト王国の王女じゃ」
やっぱり。
王国の名を持つ者は王家の人間だけ。だから偶然王国と同じ名前なんて事もない。
王家の名前は特別で、それが自分が王家の人間と言う事の証明にもなるのだから。
現に私もオルデシアの名前があるわけだしね。
そしてその名前を聞いて、抱いていた違和感にも納得がいった。
「そうだった、のですね。気づかずに失礼しました」
彼女の正体を知って、先程までの言葉を改めた。すると彼女はいやいやと首を横に振る。
「いや気にせずとも良い。妾の事よりお主等の方こそこんな森の中で何をしておるのじゃ?恋仲なのか?」
そう言われた瞬間私は顔から火が出そうなくらい恥ずかしくなった。
実のところ、こうしてマントを被っているのだって身分を悟られない為と、自分で言うのもなんだけれど、私達二人の容姿は目立ってしまいそれを隠す為でもある。
その為、正直彼女に私も同じ身分だと言う事がばれていない事が何よりもの救いだけれど、はたから見たら私達二人は恋仲に見えるのかと思うと恥ずかしさが増すと言うものだ。
ま、まあお互いがお互いを好き、って言う気持ちはあるわけで、それも伝えたから恋仲と言えば恋仲?になるのかしら。
「ま、まあそんなところだ……。それよりあんたの言った事は分かったが、隣国の王女様が何でこんな森の中にいるんだよ」
私程ではないにしろ羞恥心はあるのか、アレスも顔を少し赤らめていて、それを誤魔かすかのように質問を彼女に投げかけていた。
それは私と初めて会った時と同じで、彼女の身分を知っても言葉遣い、態度を改めないところがアレスらしいとどこかほっとしてしまった。
「お主は妾の身分を聞いても態度を変えぬのだな。中々に面白い男じゃ」
彼女も同じ事を思っていたようで、けれど気分を害した様子はなく、寧ろ楽しそうに笑っていた。
「そうだな。偵察と言ったところじゃ」
「偵察?」
「そうじゃ。お主達も勿論知っているだろうが、激しくなっているこの戦争。その火の手がこの辺りにまで届きつつあるのじゃ」
その彼女の言葉に私達は緊張の面持ちで話を聞いた。
「戦争、か」
「ああ、情報ではこの森の中に兵が入って行ったとの事でな、偵察がてら見つけ次第捕縛しようとしていたのじゃが……」
そこまで言うと彼女は呆れたように周りに倒れている賊達を見下ろし深いため息を吐いた。
「まあ兵ではなくただの賊、だったがな。しかし、こんな奴等がいると言う事はまだこの辺りは平和が保たれていると言う事じゃな」
「つまり貴方はその兵達を捕まえて進行を阻止し、被害を抑えようとしていたと?」
私が問うと彼女はその通りだと言わんばかりに大きく頷いた。
「そうじゃ」
「けれどここはオルデシア王国です。貴方の国は隣国でしょう?どうして……」
「どうして国が違うのに助けてくれるのか、そう言いたいのじゃな?」
「はい……」
普通に考えておかしな話だと思う。自国の事なら露知らず、他国の事を気にかけ、救いの手を伸ばしてくれるなど。
それに王女直々にわざわざ他国まで来ての事だ。不思議に思わない方がどうかしている。
「下らん。妾はただ困っている人達を助けに来ただけの事。それが他国だろうがどこだろうが関係ない。その理由だけでは納得せぬか?」
「えっと……」
「戦争など妾とて望んではいない。早く終わらせたいとも思っている。他国だ何だと小さな理由で手を拱いている場合ではないのじゃ。国の蟠りなど越え、みな手を取るべきなのじゃ。味方を増やしこの戦争に終止符を打つ為にもな」
「あんた見かけに対して良い事言うな。見直したよ」
彼女の真剣な言葉を受けて、まるで自分の殻に閉じこもっていた私に対して言われているような気がして、言葉に詰まってしまう。
けれどアレスは違った。彼女の言葉を真摯に受け止め、そして彼なりの思いやりなのか、この場の空気を明るくするべく、からかうように言うとにやりと人懐っこい笑みを浮かべて見せる。
「ふん、見た目は余計じゃ」
そんなアレスに一瞬拍子抜けしたような表情をした彼女。けれど、次の瞬間には笑ってアレスに軽く小突いていた。
「ところで、お主等名は何と言う?」
彼女は忘れていたなと言う顔で訊ねてくる。
「俺はアレスだ。よろしくな、小さな王女様」
「わ、私はリリーシェです」
アレスの自己紹介を聞いた瞬間眉が吊り上がった彼女だけど、私が慌てて丁寧に挨拶をすると効果があったのかその顔には笑顔が戻り、私は小さく安堵の息を零した。
「アレスとリリーシェじゃな。こちらこそよろしく頼むぞ」
「はい。よろしくお願いします、王女様」
「頑なにならずとも良い。敬語もいらない。妾の事はルリで良いぞ、リリーシェ」
「……俺は?」
彼女改め、ルリアーナは年相応の可愛らしい笑顔を見せ、その様子に私は思わず口元が緩んでしまった。
そしてアレスはと言えば、最後に名前を呼ばれなかった事に、不満の表情を滲ませながら私達の様子をじーっと見ていたのだった。
「では自己紹介も済んだ事だし、移動しよう。ここにいてはまた変な輩に絡まれるかもしれんからな」
「そうは言っても森を抜けないとどうしようもないぞ」
「安心するが良い。近くに馬を置いてきておる。一先ずそこまで行くぞ」
自慢げにそう言うとルリアーナはずかずかと先に歩き出した。
その後ろ姿に私達は顔を見合わせ思わず笑ってしまった。小さな背中。けれど今はとても心強いと感じるのだから不思議なものだ。
そんな事を思いながら、その背中を追って私達は歩き出したのだった。
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