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第9章 愁いのロストフラグメント
7 目撃者
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キリの良いところでと思った結果今回は特に短くなりました。
次回は頑張りたいと思いますm(__)m
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「初めまして。私はエルシアと言います。
ニールさん、呼びかけに応じて下さり本当にありがとうございます」
焦る気持ちを抑え、名乗り出てくれた心優しい精霊に自身の名前とお礼を告げる。
彼がいてくれなければ先には進めなかっただろう。
「そんな畏まらなくて良いよ、エルシアさん。それより時間がないのでしょう?本題に入ろう」
ニールさんはそう言うと優しそうな笑みを消し、真剣な表情になる。目の前にいるのは少年の姿をしていても精霊で、私達人間とは異なった存在。
だけど何だか父様と話をしているような感覚に陥る。
見た目は似ていないけれど、動作や口調が似ているからだろうか…?
「お願いします。貴方の知っている事を教えて下さい」
貴重な情報を聞き漏らさないように私も真剣になる。
そんな中、彼はウルの方を一度見て、視線で何かを伝える。
それは正しく伝わったようだ。無言で彼女が頷くともう一度私へ視線を戻すとゆっくりと語り出した。
「彼を見たのは静かな夜…いや、不気味な夜だった。
僕はこの場所を根城にしているからその日もここにいたんだけど、その日だけはいつもと違っていて、だから尚更良く覚えているよ。
雲が一つもなくて月も出ているくらいなのに辺りが静かすぎるんだ。普段なら動物の鳴き声や自然の音が聞こえてくるはずなのにそれがない。それで僕も変だなと思ったんだよ」
ニールさんの話を聞きながらその光景を想像する。夜だとしても確かに夜行性の動物の鳴き声や風などの自然の音は聞こえてくる。だと言うのにそれがない…。
まるで違う世界に迷い込んでしまったかのような錯覚を起こしそうで、その場にもし自分がいたらと考えると恐ろしく思った。
その後も話は続く。
「何かあっても嫌だし、一応様子を伺う事にしたんだ。その時だよ。林を抜けた通りで影を見たのは。
少し遠かったけれど二つの影を確認出来た。良く見れば一つはエルシアさんと同じくらいの背丈の少年。君の探し人だろうね。フラフラと覚束ない足取りで、目も何処か虚ろだったな。そしてもう一つの影なんだけど……、とても不気味だった。全身黒ずくめの小柄な子供?のように僕には映った。そいつが少年を連立っているようにも見えたよ」
……まさかっ!
ある可能性が脳裏を過ぎる。息を呑んだが私は確認の為ある事を尋ねる。
「あの…全身黒ずくめと言っていたその子供、その者の目は見ていませんか…?」
尋ねると今度は彼の方が息を呑む。その反応で彼が見ているのだと確信するが、答えが返ってくる前に更に質問を重ねる。
「どんな色をしていましたか?」
「……赤い目だった」
思っていた答えに私だけでなくウルまでも顔を顰めた。
これで謎が一つ解けた。
「エルちゃん、ディランの言っていた事は正しかったようね」
「……はい」
シェフィールド侯爵邸にルドルフさんが訪ねてきて父様と私、三人で話し合っていた時に父様が語ったある憶測。
聞いた時は信じきれなかったけれど、最早信じざるを得ない状況となった。
まさか――――
「今回の件、どうやら魔族が関わっているようね……」
確信を持ってウルが忌忌しそうに呟いた。
次回は頑張りたいと思いますm(__)m
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「初めまして。私はエルシアと言います。
ニールさん、呼びかけに応じて下さり本当にありがとうございます」
焦る気持ちを抑え、名乗り出てくれた心優しい精霊に自身の名前とお礼を告げる。
彼がいてくれなければ先には進めなかっただろう。
「そんな畏まらなくて良いよ、エルシアさん。それより時間がないのでしょう?本題に入ろう」
ニールさんはそう言うと優しそうな笑みを消し、真剣な表情になる。目の前にいるのは少年の姿をしていても精霊で、私達人間とは異なった存在。
だけど何だか父様と話をしているような感覚に陥る。
見た目は似ていないけれど、動作や口調が似ているからだろうか…?
「お願いします。貴方の知っている事を教えて下さい」
貴重な情報を聞き漏らさないように私も真剣になる。
そんな中、彼はウルの方を一度見て、視線で何かを伝える。
それは正しく伝わったようだ。無言で彼女が頷くともう一度私へ視線を戻すとゆっくりと語り出した。
「彼を見たのは静かな夜…いや、不気味な夜だった。
僕はこの場所を根城にしているからその日もここにいたんだけど、その日だけはいつもと違っていて、だから尚更良く覚えているよ。
雲が一つもなくて月も出ているくらいなのに辺りが静かすぎるんだ。普段なら動物の鳴き声や自然の音が聞こえてくるはずなのにそれがない。それで僕も変だなと思ったんだよ」
ニールさんの話を聞きながらその光景を想像する。夜だとしても確かに夜行性の動物の鳴き声や風などの自然の音は聞こえてくる。だと言うのにそれがない…。
まるで違う世界に迷い込んでしまったかのような錯覚を起こしそうで、その場にもし自分がいたらと考えると恐ろしく思った。
その後も話は続く。
「何かあっても嫌だし、一応様子を伺う事にしたんだ。その時だよ。林を抜けた通りで影を見たのは。
少し遠かったけれど二つの影を確認出来た。良く見れば一つはエルシアさんと同じくらいの背丈の少年。君の探し人だろうね。フラフラと覚束ない足取りで、目も何処か虚ろだったな。そしてもう一つの影なんだけど……、とても不気味だった。全身黒ずくめの小柄な子供?のように僕には映った。そいつが少年を連立っているようにも見えたよ」
……まさかっ!
ある可能性が脳裏を過ぎる。息を呑んだが私は確認の為ある事を尋ねる。
「あの…全身黒ずくめと言っていたその子供、その者の目は見ていませんか…?」
尋ねると今度は彼の方が息を呑む。その反応で彼が見ているのだと確信するが、答えが返ってくる前に更に質問を重ねる。
「どんな色をしていましたか?」
「……赤い目だった」
思っていた答えに私だけでなくウルまでも顔を顰めた。
これで謎が一つ解けた。
「エルちゃん、ディランの言っていた事は正しかったようね」
「……はい」
シェフィールド侯爵邸にルドルフさんが訪ねてきて父様と私、三人で話し合っていた時に父様が語ったある憶測。
聞いた時は信じきれなかったけれど、最早信じざるを得ない状況となった。
まさか――――
「今回の件、どうやら魔族が関わっているようね……」
確信を持ってウルが忌忌しそうに呟いた。
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