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カグラの本性
しおりを挟む「まず嫌がらせの件だけど、確かに私はカグラに対して嫌がらせをしたわ。
あの男が....カグラが、私の忠告をあまりにも無視してくるから.....」
「忠告?」
「そうよ。私はカグラに嫌がらせをする前、何人かのご令嬢やご子息達から相談を受けていたの。
カグラが自分の恋人や婚約者に擦り寄って、ついには奪われてしまう。っていうね。」
「....え?」
(擦り寄るって....ゲーム内では純新無垢なキャラ設定のあの主人公が?)
「カグラは相手に恋人や婚約者がいても関係なしに近付いて、自分に気がありそうな男性達を誘惑して手玉に取っていたのよ。」
「誘惑って....それ本当なの?」
「事実よ。私もこの目で見たわ。
カグラと皇太子殿下が付き合い始めて間もない頃、私が学園の図書室へ借りていた本を返しに行った時の事よ。
本を棚に戻している途中、端の方で二人の男性が抱き合いながらキスをしているのを見てしまったの。私は気付かれないよう咄嗟に物陰に隠れて、二人の顔を確認したわ。
一人は婚約者のいる伯爵令息。
......そしてもう一人はカグラだったわ。」
不愉快なものを思い出したのか、顔をしかめながら話すシャーロットの言葉に驚きを隠せない。
「私がその現場を目撃した数日後、伯爵令息の方はカグラと一生を共にしたいと言って、婚約者の令嬢は一方的に婚約を破棄されてしまったの。
だけどカグラの方は伯爵令息との事は遊び程度で、一緒になる気など一切なかったそうよ。
その事を知った伯爵令息は激怒してカグラに言い寄り、怒りに任せてその腕を強く掴んでしまったの。
それを運悪く皇太子殿下に見られて、言い訳をしても事実を話しても妄言だと信じてもらえなかったそうよ。そしてその伯爵令息は結局、抵抗虚しく皇太子殿下によってすぐに退学になったわ。」
(嘘だろ....)
俺は隣にいる第二皇子の顔を見る。
第二皇子はシャーロットと同じく顔をしかめ、聞くに絶えないといった様子で不愉快そうな表情をしていた。
「ここからは令嬢から直接聞いた話なんだけど....
伯爵令息が退学になった後、婚約破棄された令嬢がカグラに会いに行ったそうなの。
その子はなぜ自分から婚約者を奪ったのか、どうしてそんな酷い事ができるのかと泣き叫びながらカグラに言い寄ったらしいわ。
そんな令嬢に、カグラはこう言ったそうよ。」
シャーロットは拳を強く握り怒りを露にしている。
「『勝手にお前の婚約者がしでかした事だろ。僕が知った事じゃない。
それにあの令息が僕を選んだのは、君が僕よりも魅力の欠片もなかっただけだ。』
......そう鼻で笑いながら、カグラは言い放ったそうよ。」
もう言葉も出ない。
カグラの心ないその言葉に、俺は絶句した。
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