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邪魔者は消えた~sideレイ~
しおりを挟む「兄に向かってその口の聞き方はなんだ!!?」
顔を真っ赤にさせた兄は、今にも私の胸ぐらを掴み掛りそうな勢いだ。
「し...シン様.!落ち着いてください!レイ様もどうか冷静になって......」
そう言ってカグラが兄と私を宥めようと兄上の袖を引くが、気にせず無視して私は兄に挑発的な言葉を続けた。
「私は今ここで兄上と殴り合いをしても構いませんよ?
まぁ、兄上が私に勝てるほどの実力があるとは到底思えませんが。」
「.....っ!」
そう挑発すれば兄は後ずさり、冷や汗をかき始めた。
それもそのはずだ。
兄はどちらかといえば頭脳派で、勉強や政治に関しては私の方が怠る。
だが武術、剣術に関しては圧倒的に私に分があった。
はっきり言って、兄が私に勝つ事など万に一つもない。
それほどまでに、私と兄には圧倒的な実力差があるのだ。
(殺さなければこの場で起きた事の言い訳などいくらでもできる。
とりあえず骨の一本や二本折ろうか。)
そんな考えが私の頭を過った。
だが頭に血が上っていた兄は、自分の分の悪さをやっと理解したのか、
「....もう良い!気分が悪くなった!帰るぞカグラ!!」
「あ....シン様!!」
そう怒り狂い、兄はカグラを置き去りに逃げるように私に背を向けて出口の方へと歩き出した。
「シン様、待ってください!レイ様、申し訳ありませんが僕もこれで失礼致します!!」
そう謝罪した後、カグラは表情を一転させクレノをギロリと睨みつけてから兄の後を早足で追って行った。
(あいつ....今クレノを睨みつけたのか?
それに許可もしていないのに私をファーストネームで呼ぶ事も気に入らない。
今度会った時に忠告しよう。)
二人がいなくなり、先ほどとは違いこの部屋に静けさが漂う。
「あの...殿下....大丈夫だったんですか?皇太子殿下にあんな事を言ってしまって.....」
「あぁ、心配するな。
邪魔者も消えた事だし、デートの続きをしよう。」
私を心配してくれるクレノに喜びを感じながら心配しないようできるだけ優しく言い、私はさりげなくクレノの指に自分の指を絡ませた。
「...っ、は...はい.....」
私が手に触れた瞬間、顔を真っ赤にさせたクレノは恥ずかしがっているのか、それを紛らわせるかのように食べる事を再開させた。
(照れているのか....可愛いな。
兄上とカグラがいなくなって、やっとデートの続きができる。)
そしてこれ以上の邪魔が入らない事を祈りながら、クレノと私はこの店で世間話やお茶を飲んだりして過ごしたのだった。
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