俺はモブなので。

バニラアイス

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断じて認めない

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ケーキを食べ終え、お金をすべて出してくれた第二皇子にお礼を言いながら喫茶店を出た。

そして店を出た瞬間、街の住民達からこれでもかというほどの視線を一気に向けられる。

(な...なんだ....?どうしてみんなこっちを見てるんだ?)

そう不思議に思っていたが、どうやら住民達の注目の的になっているのは俺の隣にいる第二皇子のようだ。

(まぁ、そうだよな。こんな綺麗な人がいたら、誰でも見惚れるよな。)


そんな事を思いながら、第二皇子を見つめていると....

「??そんなに私を見つめてどうした?」

俺の視線に気付いた第二皇子が、不思議そうに俺に話し掛けてきた。

「い、いえ!なんでもありません!!それより殿下、次はどこに行くんですか?」

(殿下に見惚れてました。....なんて言えるわけないし、話を逸らそう。)


「しばらくは二人で街を散策しよう。その後は行ってからのお楽しみというやつだ。」

そう人差し指を口に当てる第二皇子の仕草に、俺の鼓動が速さを増した。

(今日の俺、どうしたんだろう......いつも以上にドキドキする......)


喫茶店で第二皇子がカグラと皇太子に意見した時もそうだ。
強引で図々しいあの二人にはっきりと言い切った第二皇子の姿は、本当にカッコよかった。

カッコよすぎて途中から第二王皇子しか見てなかったし。

そしてその後も今も、俺はドキドキしてる事を第二皇子に隠すのに必死だ。


「時間が惜しい、早速行こうか。」

そんな俺の想いに気付いていないであろう第二皇子は、そう言って自然に俺の前へと手を差し伸べてくれる。

「ありがとうございます....」

俺はおずおずと、遠慮がちに差し出された手に触れた。

「礼など不要だ。

....私がクレノにしたい事をしているだけに過ぎないのだから。」

優しい表情で第二皇子は自分の指を俺の指に絡め、俺の歩幅に合わせてゆっくりと歩き始めた。

俺を気遣ってくれる第二皇子に、また心臓の鼓動が速まる。


(はぁ...本当にカッコよすぎる.....

俺を気遣って、歩幅を合わせてくれる優しいところもす.......



........いやいや、すってなんだすって!何考えてるんだ俺は!!

相手はこの国の第二皇子で元攻略対象の男だぞ?!

違う!この感情は断じてあの感情じゃない!!)


本当は分かっているこの気持ちを、自分に言い聞かせるように否定しながら、俺は街の散策へと足を進めた。

    
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