俺はモブなので。

バニラアイス

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不安

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一体、どのくらいの時間が経過しただろうか......


「あの....そろそろ離してくださ「嫌だ。」

少なくとも三十分はこの状況が続いている。

第二皇子の膝の上に座り後ろから拘束されながらも、俺はなんとか逃げようと身体を捻るが.....


「逃げる事は許さない。」

第二皇子は逃がさないとでも言うように、俺の腰に回している腕に力を込める。

どんなに足掻いても逃げられない。
そう思った俺は、諦めて力をゆっくりと抜いた。


「「......」」

第二皇子も俺も、一言も話さないまま時間だけが過ぎていく。


そして.....


「..........のだ。」

第二皇子がポツリと何かを呟いた。


「?なんですか??」

第二皇子の言葉を聞き取れなかった俺は聞き返す。


「.........クレノは、私のだ。」


「........へ?」

「私の恋人で、愛しい人だ。」

「えっと....殿下?急に何を......」

「それなのに......バーベル公爵令嬢といい、デリクといい、アメリア皇女といい、見守り隊といい......どうしてこうも、クレノの魅力に気付いてしまうんだ?

クレノの魅力を知っているのは、私だけでいいのに......」

第二皇子はそう言って俺の肩に顔を埋めた。


(.....え?これって......え?)


「殿下.....もしかして......、嫉妬......ですか?」

「......」

だって今までの第二皇子の言葉といい、そうだとしか考えられない。


「......正直、自分でも驚いている。

まさか私が嫉妬なんてものをする日が来るなんて、思いもしなかった。」

そう言いながら、第二皇子は不意に俺の首筋へとキスを落とした。


「んっ.......」

「私はクレノの事になると、いつもの自分ではいられなくなる。

クレノと話し、クレノに触れるすべての人間に嫉妬してしまう。」

「っ....殿下......」

「クレノを私以外の人間の目に映らないよう、私の部屋に閉じ込めてしまいたい。

そんなおかしい事を考えてしまう。


......不安なのだ。

クレノが私以外の人間を好きになってしまうのではないかと。

不安で仕方ない.....情けない事にな。」


第二皇子の声が、弱々しく教室に響いた。
    
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