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皇帝陛下
しおりを挟む「まずは謝罪をさせてくれ。
私も妻が突然クレノくんと息子を皇宮に連れて来た事には驚いたが、クレノくんも急で驚いただろう。
申し訳なかった。」
皇帝陛下はそう言って、俺に頭を下げて謝罪した。
「あ、頭を上げてください!
確かに馬車の行き先が皇宮だと知った時には驚きましたが、皇后陛下とお話するのはとても楽しかったですし、体調不良の第二皇子殿下の為にも学園の医師より皇宮の医師の方が良かったでしょうし、私は全然大丈夫です!!」
(だから早く頭を上げてくれ!)
「そうか。そう言って貰えるとありがたい。
それにしても、皇宮に着いてから私の所に来るまでに随分と時間が掛かったようだが、何かあったのかな?」
「そ、それは......」
(陛下の奥様の着せ替え人形になってました。)
なんて本人を前に言える訳もなく、俺は口ごもる。
「まぁ、大体の予想はつくがな。
どうせお前がクレノくんを離さないで着せ替えでもしていたのだろう。」
皇帝陛下は呆れているかのように、皇后陛下に視線を移した。
「あら、別にいいじゃない。
息子達もあなたも私が着させたい服を着てくれる様子がないし、文句も多いし、つまらないんだもの。
それに比べてクレノくんは本当に可愛くて、学園に返したくなくなっちゃうわぁ......」
二人の会話はとても仲睦まじい様子で、この国の皇帝と皇后だとは思えない、ただの仲良し夫婦に見えた。
「余程クレノくんの事が気に入ったんだな。シンが連れて来たあの子とは随分と態度が違う。」
「あんな失礼な子は初めてよ!絶対にシンとの婚約なんて認めてあげないわ!」
両陛下の言うあの子とは、きっとカグラの事だろう。
「その件については同感だ。婚約は絶対に認めない。」
どうやら今後、カグラが皇太子の婚約者になる事はなさそうだ。
「.....その事もあって、クレノくん。君に問いたい。」
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