俺はモブなので。

バニラアイス

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強すぎる第二皇子

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大会が始まりしばらく経った頃、やっと第二皇子の番がきた。

第二皇子が場内に姿を現した瞬間、どの生徒達よりも一際大きな歓声が会場に響いた。


(殿下だ!)

「殿下!頑張ってください!!」

周りに負けないように、俺も精一杯声を出した。

すると俺の声に気が付いたのか、第二皇子は俺の方を向き、ぱくぱくと口を動かしている。

(えっと....)


“クレノの為に、頑張るよ”

声が聞こえなくても分かってしまったその言葉に、頬が赤らんだ。
 

「これより、一回戦を開始する。」

審判の声が聞こえ、第二皇子は真剣な面持ちで相手の生徒へと向き直った。

そしてゆっくりと剣を抜き、その刃を相手へと向ける。


「......始め!!」

試合開始の声で、相手が第二皇子に斬りかかった。


だが......



キンッ_____


次の瞬間、相手生徒の剣が弾き飛び、第二皇子の剣が相手の首へと当てられていた。


「そ、そこまで!勝者、レイ・スティード!」

(な、何が起きたんだ?)

一瞬で決着がついてしまい、目の前で見ていたはずの審判も何が起こったのか分からない様子だ。
 
それくらい第二皇子の剣術には無駄がなく、とても速かった。

観覧していた生徒達も何が起こったのか分かっていないようでポカンとしていたが、審判の勝利宣言で第二皇子が勝利したと分かり、時間差で歓声が上がる。

第二皇子はその歓声を気にする事なく、さも勝利は当然だとでも言うかのように無表情のまま会場から出てしまう。


そして第二皇子は決勝までの全試合を、たった一振で終わらせていった。

    
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