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そんな事で.....
しおりを挟む「......こんにちは、ジルベルト殿下。」
遂に見つかってしまったなと思いながら、俺は挨拶をする。
「何がこんにちは、だ。よくも私を避けてくれたな。」
ジルベルト・クロンディアは、不機嫌そうに眉間に皺を寄せながら刺々しく言う。
「何かと忙しかったもので、申し訳ありませんでした。」
とりあえず謝罪はしたが、二人でいるところを第二皇子に見つかったら大変な事になる。
だがここで逃げたとしてもまたしつこく追いかけてくるだろうし、早急に話を聞いてこの場から退散しよう。
「それで、俺にどんなご要件ですか?忙しいので早急にお願いします。」
「なんだ、その私が心底嫌いだというような態度と顔は。」
「えぇ、嫌いですね。」
「そうか、私もだ。」
(こんな口喧嘩をしている場合じゃないのに....早く本題に入らないと.....)
「そんな、大嫌いな俺に毎日会いに来ていたのはジルベルト殿下ですよね?とても重要な事なんですか?」
「.....あぁ。とても重要だ。」
ジルベルト・クロンディアが真剣な表情になり、場に緊張感が漂う。
「クレノ・シア、お前を.....」
「.....」
「お前を、アメリアの友人として認めてやろう。」
「........は?」
ジルベルト・クロンディアからの突然のお前を認めてやる宣言に、ついマヌケな声が出た。
「まさか、お前があのレイと恋人同士だったとはな。レイの恋人ならば、アメリアに手を出す事もないだろうし安心だ。
心置きなく、アメリアと仲良くしろ。」
「.....」
どうしてだろうか.....アメリア皇女の友人として認められた事に関しては、正直に良かったと思う。
だがこの男に言われると、なぜかとてつもなく腹が立つ。
「..........ですか.....」
「ん?なんだ??」
「そんな事で俺を呼び出したり、しつこく探したりしたんですか?」
「そんな事とはなんだ。」
「そんな事ですよ。二人きりで話をする必要ないじゃないですか。」
「私にとっては重要な事だ。誰かに聞かれたら恥ずかしいのでな。
私が大切な妹の事で誰かを認めるなど、なかなかない事だぞ?感謝しろ。」
「別に恥ずかしくないですし、ジルベルト殿下に認められようが認められなかろうが俺はアメリア様の友人をやめるつもりはありませんし、嫌いな殿下に認められてもまったく嬉しくありません。」
「........そうか。先ほどの認めるという言葉は撤回しよう。
やはりお前はアメリアには相応しくないようだ。
今すぐアメリアの友人をやめろ。そして二度と近付くな。」
「無理です。というか、ジルベルト殿下が決める事ではないのでは?」
「私はただ、アメリアの害になる可能性があるものを排除したいだけだ。」
「はっ、よく言いますよ。自分がアメリア様の一番の害でしょ。」
「なんだと?」
「なんですか。」
「........」
早急に話を終わらせて逃げようと思っていた俺だったが、偶然通ったシャーロットとアメリア皇女に止められる約二時間、俺はジルベルト・クロンディアとお互いを貶し合い、罵倒し合った。
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