俺はモブなので。

バニラアイス

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サイドストーリー⑤元皇太子の春2

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「え?」

「公爵様。はっきり言わないとマシロくんには伝わらないよ。」

「ゔっ...そ、そうですよね。」

「??」

一体なんの話をしているんだろう。


「マシロ。明日はお店、お休みだよね?」

「はい。そのつもりですが...」

「その...よかったら、一緒に湖へピクニックに行かないか?」

「え?...俺とですか?どうして?」

「どうしてって...」

公爵様が俺を誘うなんて、理由が分からない。


「マシロくん。いい加減気付いておやり。

公爵様は、マシロくんをデートに誘ってるんだよ。」

「で...デート...ですか?」

公爵様の顔を見ると、隠すように手で顔を覆っていた。耳は真っ赤だけど。...え?


「...え?公爵様、もしかして俺の事好きなんですか?」

「...一応、行動で示してきたつもりなんだけどな...」

「っ!?」

え...え?!本当に?公爵様が...俺を!?そんなまさか...


ここ半年間の公爵様の行動を思い返してみる。


『マシロは花が好きなんだね。よかったらこれ、お店に飾ってね。で、今日は忙しい?午後は暇かい?』

『最近手が荒れると言ってたから、ハンドクリームを持ってきたよ。今日はどうかな?時間ある?』

『このお店のお菓子が美味しいんだ。マシロにも食べてほしくて、持ってきたよ。今度一緒に行こうか。店の雰囲気もよくて、気に入ると思うよ。』


「あ...」

そういえば毎日プレゼントを持ってきてくれていた。しかもそのたびに予定を聞かれていた気がする。


「えっと...すみませんでした。全然気が付かなくて...」

そして毎回あっさりと断っていた気がする。

「いいんだ。はっきり言わなかった私が悪いから。」

そう言って公爵様は立ち上がり、俺の手を取って跪いた。

「初めて会った時から、マシロの事が好きでした。私と結婚を前提にお付き合いいただけませんか?」

「....」

素敵な人...だとは思う。

でも...

「...ごめんなさい。」

レイと晴人を見て、恋愛もいいなと思う事もあった。


でも自分には無理だ。


前世は酷い虐めに。今世は復讐に身を投じていた俺の人生。自分に恋愛感情なんてものが生まれる気がしない。


恋愛なんて、俺がするものじゃない。


    
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