包んで、重ねて ~歳の差夫婦の極甘新婚生活~

吉沢 月見

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 翌日にはまた普通に会社へ行った。

 社員の顔を見たら死ぬことなんて考えていられない。
「先生、この生地すごいですよ」
 小曽根くんが惚れこんだのはシルク。

「手で洗えるらしいです」
 ワクワクするね。
「由愛ちゃんに任せる。この生地で普通っぽい服を考えてみて」
 ちょっと落ち着いてほしいので指示を出す。
「はい」
「小曽根くんも手伝ってあげて」
「はーい」

 宇崎から紹介された小石川くんはうちの小曽根くんに苗字が三文字が同じだけでなく雰囲気も似ていた。
「ドッペル?」
 と互いを指さした。
「名前も似てるよね?」
 旗本さんが笑う。
 背の高い細マッチョ、ぐりぐりパーマ。ともあれ、小曽根くんと気が合うようでよかった。年齢も近いようだった。合わない人とは組めない。


 仕事が早く終わったので、電話でよのぎさんを夕食に誘ったら断れた。

「ちょっと頭痛がして。お家がいいです」
 声も心なし元気がない。

「じゃあ何か買って帰るよ」
「はい、すいません」
 カレーが食べたいところだが、よのぎさんは中華だと結構食べる。肉も野菜も取れるからだろう。イタリアンが似合うからペンネを買い足す。

 夕方のデパ地下は家族との夕飯を待ちわびる人ばかりが集まって、なんだかほんのり暖かい。この幸せを今まで手にしそびれていたことをふつふつと感じさせられる。
 今は充足している。レジで払う金額は幸せと比例しているのではないかと混乱する。
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