包んで、重ねて ~歳の差夫婦の極甘新婚生活~

吉沢 月見

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 たった数日間、会社に来なかっただけで頭の中にいろんなものが蓄積されている。
 休み中に描いたものをまとめておきたい。
「えっと、パソコンの電源は」

 まあ、いい。製図して型紙を用意して、布は勝手に使ったら小曽根くんに叱られるかな。使わないだろう布をハサミで裁断、縫う。

 昨晩思ったのだ。よのぎさんに食べられるみかんが羨ましくて、皮も乾燥させてお風呂に入れるよのぎさんが愛しくて、みかんワンピースを完成させる。リンゴスカートよりは簡単そう。
 ヘタ部分がが首回り。

「随分と丸いワンピースね」
 よのぎさんが声をかける。
「あれ? 没頭しちゃった」
「うん、もう夜。年賀状の仕分け終わってます」
「ごめん。もう9時過ぎてる。何時間やってた?」
「うーん、7時間くらい?」
「帰ろう」
「七さん、それ着てみたい」
「まだ仮縫いだよ」
 トルソーに直縫いで、まだ待ち針も刺さっている。

「そっと着る」
「うん。裾の針に気をつけて」
 そのすっと裸になる癖、やめてほしい。

「ブラも取りましょうか?」
「うん。よのぎさん、ここ持って広げて」
「イメージ通り?」
 すっきりしない。

「5分袖にすればいいのかな?」
 それよりも妻の細い脚に目が行く。よのぎさんが手を広げると裾が上がる。あ、それ以上は。

「次のコレクションは秋冬でしょ?」
「その次かな。まだイメージ段階だけど」
「すごいな。七さん、そんな先のこと考えてるんだ」
「よのぎさんが考えてくれる家だって、完成まで半年とか一年?」
「そうね。あら、やだ」
 よのぎさんが壁にかかった掃除機のゴミを捨てる。

「ずぼらな人間が多い会社で、注意はしているのだけど」
 大掃除以来そのままだったのだろうか。よのぎさんは家電なら上手に扱える。
 いつまで服から透ける君の体にどきりとするのだろう。イメージではなく、実際にきれいです。
 動きづらそうだったから、もう少し襟ぐりにゆとりを持たせよう。
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