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翌日には小曽根くんと黒田くんと合流して、リハーサル。
「靴が合わない」
モデルが早速泣く。
「大丈夫、歩けてる」
モデルさんの多くはこのステージだけではない。僕のショーが終われば他のブランドの服を着る。僕の服だって、多い人で3着。入れ代わり立ち代わりだ。リハでは服は着ない。歩くだけ。音楽のタイミング、どの服を着て誰のあとに歩くのか。モデルたちはそれを頭に叩き込んでくれる。イメージができない人は向いていない。
本番はいつもあっという間だ。濁流に押し流されているよう。抗わずに身を任せる。
服を着せ、メイクをしたモデルが歩く。転ばないでと祈るだけ。
デカい音楽、向けられるカメラ。デジタルになってもシャッター音が聞こえる。やり直しのきかない一発本番。
「先生、紐が取れちゃいました」
黒田くんが情けない声を出す。
「直せる? 巴さん、透明のテープでいいよ」
「ごめんね」
と言いながらモデルの肩にテープを張り付ける。
「先生、チェックお願いします」
さすがに小曽根くんは落ち着いている。
「OK、GO」
宇崎がいなくても小石川くんの指示は的確。メイクも写真を撮られて、これで彼は引っ張りだこになるだろう。三つ編みが波を打っているよう。
専属契約は結ばないほうだ。宇崎とは長い付き合いだったしモデルさんを縛るのも申し訳ない。
小柄のモデルも颯爽と歩いてくれた。よのぎさんの友達もしなやかに、最後の服は柘榴スカート。ランウェイを歩く、ポージング、戻る。全員が今着ている服で歩く。最後に僕はこそこそと歩く。モデルに拍手で迎えられるのがいつもこそばゆい。
「靴が合わない」
モデルが早速泣く。
「大丈夫、歩けてる」
モデルさんの多くはこのステージだけではない。僕のショーが終われば他のブランドの服を着る。僕の服だって、多い人で3着。入れ代わり立ち代わりだ。リハでは服は着ない。歩くだけ。音楽のタイミング、どの服を着て誰のあとに歩くのか。モデルたちはそれを頭に叩き込んでくれる。イメージができない人は向いていない。
本番はいつもあっという間だ。濁流に押し流されているよう。抗わずに身を任せる。
服を着せ、メイクをしたモデルが歩く。転ばないでと祈るだけ。
デカい音楽、向けられるカメラ。デジタルになってもシャッター音が聞こえる。やり直しのきかない一発本番。
「先生、紐が取れちゃいました」
黒田くんが情けない声を出す。
「直せる? 巴さん、透明のテープでいいよ」
「ごめんね」
と言いながらモデルの肩にテープを張り付ける。
「先生、チェックお願いします」
さすがに小曽根くんは落ち着いている。
「OK、GO」
宇崎がいなくても小石川くんの指示は的確。メイクも写真を撮られて、これで彼は引っ張りだこになるだろう。三つ編みが波を打っているよう。
専属契約は結ばないほうだ。宇崎とは長い付き合いだったしモデルさんを縛るのも申し訳ない。
小柄のモデルも颯爽と歩いてくれた。よのぎさんの友達もしなやかに、最後の服は柘榴スカート。ランウェイを歩く、ポージング、戻る。全員が今着ている服で歩く。最後に僕はこそこそと歩く。モデルに拍手で迎えられるのがいつもこそばゆい。
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