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仕事の追い込みだというのにゲリラ豪雨で停電。
「データ保存してない」
「針落した」
このところ、毎日そんな感じだ。
焦っているわけではない。ただ、嫌な空気が漂う。
雷は突発的だろうが、そろそろ夏の対策として対処法を考えて欲しい。
僕は家に帰れば苛々も不安も拭える。
「ただいま。疲れた」
家にはよのぎさんがいる。社長から夫へ切り替えてはいない。
妻を見れば瞬時にただの男になる。
脱いだ靴下をよのぎさんが拾う。ネイビーに黄色のドット。
「見て。七さんのと似てるでしょう? この前見かけて買っちゃった。こっそりお揃い」
そんなことが幸せでいいのだろうか。
でもこの幸せは僕らだけなのだろう。他の人に話したら笑われる。笑われることはいいのだけれど、そういった全部がどうでもいいこと。
「夫婦でお揃いとかペアルックは抵抗あるけど靴下くらいならいいかな」
「七さんでも恥ずかしいの? 大御所なのに?」
大御所だろうがおじさんだろうが妻が笑っている顔が見たい。
夏の夜に花火の音だけ聞いた。夏は好きじゃない。エアコンの温度を下げたらよのぎさんは長袖を引っ張り出してくるし、我慢したら君に汗が垂れる。
そんなものまで愛しそうに見つめないで。
「データ保存してない」
「針落した」
このところ、毎日そんな感じだ。
焦っているわけではない。ただ、嫌な空気が漂う。
雷は突発的だろうが、そろそろ夏の対策として対処法を考えて欲しい。
僕は家に帰れば苛々も不安も拭える。
「ただいま。疲れた」
家にはよのぎさんがいる。社長から夫へ切り替えてはいない。
妻を見れば瞬時にただの男になる。
脱いだ靴下をよのぎさんが拾う。ネイビーに黄色のドット。
「見て。七さんのと似てるでしょう? この前見かけて買っちゃった。こっそりお揃い」
そんなことが幸せでいいのだろうか。
でもこの幸せは僕らだけなのだろう。他の人に話したら笑われる。笑われることはいいのだけれど、そういった全部がどうでもいいこと。
「夫婦でお揃いとかペアルックは抵抗あるけど靴下くらいならいいかな」
「七さんでも恥ずかしいの? 大御所なのに?」
大御所だろうがおじさんだろうが妻が笑っている顔が見たい。
夏の夜に花火の音だけ聞いた。夏は好きじゃない。エアコンの温度を下げたらよのぎさんは長袖を引っ張り出してくるし、我慢したら君に汗が垂れる。
そんなものまで愛しそうに見つめないで。
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