【再々掲】男だけの異世界に転移しちゃった! 異世界人生は2択で進む「抱く」「抱かれる」さあ、どっち?

緒沢利乃

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まず1人目、イケメンオネエが現れた!

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・町に行きますか

チョンとスクリーンに触れる。

町に行く選択したあと、道に矢印が出現した。他に頼るものもないので、恐る恐る矢印が指す方向へ歩くことおよそ1時間ぐらい。町が見えてきた!

「異世界あるあるだと、門のところは列ができてるんだけどなー」

誰も並んでいない。門番さんがいるかもと思い「すみませーん」と声をかけてみる。

「おうっ。こんな時間に坊主どうした?」
「町に入りたいんですけど」
「身分証あるか?」

俺は頭をフルフル振る。俺、背は高くないけど坊主って年齢でもないんだけどなー。髭を生やした屈強な兵士っぽいおじさんから見たら坊主なのかな?

「じゃあ、銅貨5枚と、ギルドで登録したらカードを見せに来い」
「はい」

名前を書けと言われて、ここの世界の文字で「アオイ」と書く。

あー、よかった。森の中で『知識の宝珠』ブルードーン言語編と常識編を使っておいて。おかげで読み書きや会話に支障はないし、おじさんの言ってるギルドやギルドカードも理解できる。

そして、生前の貯金がこちらの世界のお金に両替して渡されているので、それなりに暮らしていけそうだ。

「ギルドの場所を教えてやる」

門番のおじさんはこの町の地図を見せてくれながら、親切にもギルドや他の主要施設の場所を教えてくれた。

「ありがとうございます」

ペコリとお辞儀をして、町の中へ。

ピロリン♪。

【人生の選択】

・冒険者ギルドに行きますか
・商業ギルド行きますか

……。別にどっちでもいいけど。なんか意味あるの? これ。

しかし、商業ギルドに登録したら商売系のクエストがあるだろう。生前は営業マンとして出張ばっかり、残業ばっかり、接待ばっかりだったから、今世はのんびり過ごしたい。

かわいい奥さんと子供とマイホームの夢はこの世界では無理だし、一人で生きていくならそんなに稼がなくても、まぁいいか。

よしっ。冒険者になろう。

チョン。


道路に矢印が出現。これ、俺にしか見えてないよね?

トコトコ、周りを物珍し気に見ながら歩くと、割と大きな建物が見えてきた。

「ここかな?」

恐る恐る扉を開けると、がらーんとしている。想像していた荒くれ冒険者たちが昼間から酒を呑んでいる……てこともない。

よかったぁ。ここで絡まれるのも異世界あるあるだからね。

俺はカウンターにいる、小柄な男の人に声をかけた。

「すみませーん。冒険者登録したいんですけど」
「はい。ようこ……そ。カケスの町へ……ようこそ」

なんか、すっげえマジマジと見られてますけどー、俺、なんかおかしいの?

困り顔が八の字眉に出ていたのか、受付の子はにっこり笑って……かわいくねぇぞ、男だからな!

「ああ、すみません、黒髪黒目が珍しかったので。では、この用紙に記入してください。字書けますか?」
「はい。大丈夫です」

用紙を受け取って。そそくさとその場を離れる。
黒髪黒目が珍しいなんて、『知識の宝珠』常識編に無かったけどなぁ。俺、目立つのか? それは困る。俺は大人しく地味に細々と暮らしていきたい。特に恋愛系は微塵も期待してない、むしろ無しでお願いします。

書けた用紙を持っていく。

「あれ、年齢が間違ってるよ。どう見ても26歳じゃないでしょう」
「は?」

にこにこお兄さんが指差す用紙には、年齢項目 26 と書かれている。そうだよ、俺は26歳だぞ?

「どうみても14歳……16歳ぐらい。まあ、このカードに血を垂らしてくれれば分かるけど」
「え? 血?」

血なんて無理だよ! 俺ってば注射嫌いだし、献血なんてしたことないし、採血するときは貧血起こすんだぞ! 無理無理無理ぃ。

涙目でぴるる震えていると、頭上からテノールの美声が降ってきた。

「あらー、新人イビリ? 泣かしちゃダメでしょう?」

なんか、すごいのが登場。

真っ赤な長いウェーブした髪に縁どられた白い顔。紫のアイラインが引かれた切れ長の瞳は鮮やかなエメラルドグリーン。鼻筋の通った高い鼻に少し厚めな唇には赤い口紅。美人だ……。
はっ! お、男だよな?

いつのまにか俺の隣に立つその麗人は、背も高い。190? ぐらいあるぞ。細身に見えて鍛えられてますね! でもどうして俺の肩を抱いてるんですかね? ついでに頭をかいぐりかいぐり撫でないでください!

「どうしたの?」
「その子が血を垂らすのが怖いみたいで」
「あら」

じっーと見んな!なんか、恥ずかしい。顔に熱が集まってくるよ。

「じゃあ、アタシが手伝ってあげる」

うふふと笑いながら、針を手にするオネエさん。いや、ちょっと待って。いや、やめて。あーっ。

ぷすっ。

「ひぅ」

じわわわと潤む目。俺の右手を掴んでペタリとカードに人差し指を付けさせる。カードが淡く光ったと思ったら消えた。

「大丈夫よ?痛くないわ」

オネエさんは俺の右手を放さないまま、自分の口元にもっていってパクリ。

「え……」

チュッと。

「もう、大丈夫。カードは……。アオイちゃん。16歳ね」
「へ? え?」

おーい、頭が大混乱中だよー!
男に指、舐められたーっ。16歳ってなーにー? なんで若返った?
オネエさん、いつまで俺の肩を抱いてるんですかー、離してぇぇぇ。

呆然自失の中、ピロリン♪ とスクリーンが現れた。2枚も。


『移転者特典 追記
・異世界に準じた寿命設定のため、10歳若返り』



【人生の選択】

カケスの町 冒険者ギルド サブマスター

・抱く
・抱かれる



ええーっ! なに、それ。なに、それ!

「抱く」「抱かれる」の2択ってなに?

「しない」て選択はないの? 無理だよ。無理。そりゃ綺麗だしいい匂いするし美人だけど、男だよ? おーとーこー!
無理無理無理!

え? この選択って絶対? しなきゃダメ? リセットボタンないの?
どうしたらいいんだー!

「あら、涙目でかわいい」

チュッと目じりにキス。

もう、頭がショートした俺は超絶美人男の腕の中で、腰を抜かしてしまい膝から崩れ落ちた……。
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