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お、お前もイケメンか!
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俺は宿には帰らずに、屋台をはしごして食い物と酒を買いまくって、手に持てない分は収納魔法を使いまくって、俯き姿勢の早足でその場所に行く。
いつも俺が餌付けをしている、宿の裏にある茂み。
ガサガサと茂みを分けて、一人分空いてるスペースに、体育座りをした自分の体をすっぽり嵌めて、無言で酒を口に運ぶ。
飲む!
飲んでやるっ!
なんで、なんで、なーんーでー!
今日は働きづめの子供侯爵様への接待として、自然溢れる場所でピクニックを楽しむイベントだったのに……。
なぜ、陰険冷血眼鏡のイケメンに【人生の選択】が出たんだ!
いったいどこに、俺に好意を持つ要素があったんだ? ルイさーんっ!
「ぷはっ」
うぃーっ、もう一杯。
くぴくぴ。
ついでに屋台で買った食い物の皿も下に並べていく。
おっと、いつもの癖であいつの分まで買っちゃったよ。
はあーっ、3人目だよ……、俺の貞操を狙うハンターが……。
しかも、冒険者ギルドのサブマスと王都を拠点にするAランク冒険者と領主のアルカサル侯爵家の有能補佐って、ヒエラルキーがすごいっ。
何気に俺の収入に関係する人ばっかりだし……。
あー、まだ金が溜まってないから、カケスの町を出るのは勘弁して欲しいんだけど、そんな悠長なこと言ってらんねーかも。
明日にでも町を出て、王都は奴がいるから鬼門なので、別の町に行くか……。
乗合馬車という便利な移動手段があるらしいが、魔獣や盗賊にエンカウントする危険性はゼロではないらしい。
じゃあ、近くの町に移ろうと思っても、あの人たちの権力を使えばすぐに見つかって捕獲されそう……。
うーむ、どうしょう。
とりあえず、酒を飲もう。
くぴくぴ。
「……、……、行っちゃうの?」
ほへえ?
自分以外の声が聞こえて、心臓爆発するほど驚いたっ!
怖々と隣を見ると、いつのまにか俺と同じように体育座りをして、俺が屋台で買った焼きそばもどきを、もぐもぐ食べている、ローブを被った正体不明のいつもの奴がいた。
「へ? 喋った?」
あれ? 俺、酒飲みすぎたかな?
黙って目で転がった空の酒瓶を数えると、ああ、ちょっと飲み過ぎたかも……。
こいつが喋るなんてことあるのか?
今まで、食べるか頷くか、なのに?
「……、……」
なんか、ローブ越しに、めっちゃ見つめられている気がする。
もぐもぐとずっーと咀嚼してるけども。
「いや……行きたくないけど……ちょっと……面倒だなぁ……て、思って……」
ヤバい! 話し始めたら止まらなくなってきた。
こいつの顔が見えないのも、話し易かったのかも……。
俺は【人生の選択】のことや「転生」のことは内緒にしたまま、イリヤさんたちのことを話し続けた。
ってか、愚痴だな。愚痴。
知らなかった……俺ってば、絡み酒だったんだ。
なんか、一人で酒に酔ってんのも寂しいから、こいつにも酒を飲ました。
うぇーいっ!楽しくなってきたぞ?
段々、手振り身振りが激しくなり、振り上げた俺の手が、奴のローブを払ってしまった。
露わになる奴のご尊顔……。
「お、お前っ……」
白い肌はきめ細かく美しい、ギルドの受付ニーナさんが羨ましがりそうだ。
黒髪のクルクルと巻き毛が愛らしく、お酒で潤んだ瞳は鮮やかな紅玉。
唇がぼてっとしていて……前世の有名女優を思い出す……キスしたい唇だ。
ま、こいつ男だけどな、けっ!
こいつもイケメンかよーっ。
可愛い系イケメンかよーっ、しかも屋根の上を移動できる身体能力抜群かよっ。
面白くねぇーっと顔を背け、酒を飲もうとした俺の顔を、奴はガシッと両手で挟んでぐいっと自分の方へ向ける。
イテテ、と文句を言おうとした唇は……塞がれちゃいました!
「んーっ! んーっ」
なんで?
確かに君の唇はキスしたい唇として魅力があるかもしれないが、俺にとっては男だということでマイナス評価なのだが?
んーっ、ちゅっ、ちゅっと上唇、下唇をそれぞれ食まれるキスをされる。
レロと舐められて、緩んだ唇から舌を差し込まれて……。
ぎゃーっ! 子供がそんな大人のキスなんて、カマすんじゃありません!
放せっ、はーなーれーろーっ!
ダメだ……全然、力で勝てない。
藻掻いても背中に回された腕は外れないし、頬に当てられた手は優しく撫で続ける。
「……っふ」
くちゅ、くちゅと口の中を舐められて、スッと離されて、また、ちゅっと唇を塞がれる。
あー、頭がボーッとしてきた……。
どれぐらい貪られていたのか、唇がジンジンと熱をもって、吸われた舌が痺れている。
ようやく顔を離した奴は、俺の情けない顔を見て破顔した。
「ん」
満足そうに頷く。
そして、お約束の……、
ピロリン♪
【人生の選択】
影
・抱く
・抱かれる
お、遅いよーっ!
【人生の選択】が出てくるのーっ!
俺……味見されちゃったよーっ!
いつも俺が餌付けをしている、宿の裏にある茂み。
ガサガサと茂みを分けて、一人分空いてるスペースに、体育座りをした自分の体をすっぽり嵌めて、無言で酒を口に運ぶ。
飲む!
飲んでやるっ!
なんで、なんで、なーんーでー!
今日は働きづめの子供侯爵様への接待として、自然溢れる場所でピクニックを楽しむイベントだったのに……。
なぜ、陰険冷血眼鏡のイケメンに【人生の選択】が出たんだ!
いったいどこに、俺に好意を持つ要素があったんだ? ルイさーんっ!
「ぷはっ」
うぃーっ、もう一杯。
くぴくぴ。
ついでに屋台で買った食い物の皿も下に並べていく。
おっと、いつもの癖であいつの分まで買っちゃったよ。
はあーっ、3人目だよ……、俺の貞操を狙うハンターが……。
しかも、冒険者ギルドのサブマスと王都を拠点にするAランク冒険者と領主のアルカサル侯爵家の有能補佐って、ヒエラルキーがすごいっ。
何気に俺の収入に関係する人ばっかりだし……。
あー、まだ金が溜まってないから、カケスの町を出るのは勘弁して欲しいんだけど、そんな悠長なこと言ってらんねーかも。
明日にでも町を出て、王都は奴がいるから鬼門なので、別の町に行くか……。
乗合馬車という便利な移動手段があるらしいが、魔獣や盗賊にエンカウントする危険性はゼロではないらしい。
じゃあ、近くの町に移ろうと思っても、あの人たちの権力を使えばすぐに見つかって捕獲されそう……。
うーむ、どうしょう。
とりあえず、酒を飲もう。
くぴくぴ。
「……、……、行っちゃうの?」
ほへえ?
自分以外の声が聞こえて、心臓爆発するほど驚いたっ!
怖々と隣を見ると、いつのまにか俺と同じように体育座りをして、俺が屋台で買った焼きそばもどきを、もぐもぐ食べている、ローブを被った正体不明のいつもの奴がいた。
「へ? 喋った?」
あれ? 俺、酒飲みすぎたかな?
黙って目で転がった空の酒瓶を数えると、ああ、ちょっと飲み過ぎたかも……。
こいつが喋るなんてことあるのか?
今まで、食べるか頷くか、なのに?
「……、……」
なんか、ローブ越しに、めっちゃ見つめられている気がする。
もぐもぐとずっーと咀嚼してるけども。
「いや……行きたくないけど……ちょっと……面倒だなぁ……て、思って……」
ヤバい! 話し始めたら止まらなくなってきた。
こいつの顔が見えないのも、話し易かったのかも……。
俺は【人生の選択】のことや「転生」のことは内緒にしたまま、イリヤさんたちのことを話し続けた。
ってか、愚痴だな。愚痴。
知らなかった……俺ってば、絡み酒だったんだ。
なんか、一人で酒に酔ってんのも寂しいから、こいつにも酒を飲ました。
うぇーいっ!楽しくなってきたぞ?
段々、手振り身振りが激しくなり、振り上げた俺の手が、奴のローブを払ってしまった。
露わになる奴のご尊顔……。
「お、お前っ……」
白い肌はきめ細かく美しい、ギルドの受付ニーナさんが羨ましがりそうだ。
黒髪のクルクルと巻き毛が愛らしく、お酒で潤んだ瞳は鮮やかな紅玉。
唇がぼてっとしていて……前世の有名女優を思い出す……キスしたい唇だ。
ま、こいつ男だけどな、けっ!
こいつもイケメンかよーっ。
可愛い系イケメンかよーっ、しかも屋根の上を移動できる身体能力抜群かよっ。
面白くねぇーっと顔を背け、酒を飲もうとした俺の顔を、奴はガシッと両手で挟んでぐいっと自分の方へ向ける。
イテテ、と文句を言おうとした唇は……塞がれちゃいました!
「んーっ! んーっ」
なんで?
確かに君の唇はキスしたい唇として魅力があるかもしれないが、俺にとっては男だということでマイナス評価なのだが?
んーっ、ちゅっ、ちゅっと上唇、下唇をそれぞれ食まれるキスをされる。
レロと舐められて、緩んだ唇から舌を差し込まれて……。
ぎゃーっ! 子供がそんな大人のキスなんて、カマすんじゃありません!
放せっ、はーなーれーろーっ!
ダメだ……全然、力で勝てない。
藻掻いても背中に回された腕は外れないし、頬に当てられた手は優しく撫で続ける。
「……っふ」
くちゅ、くちゅと口の中を舐められて、スッと離されて、また、ちゅっと唇を塞がれる。
あー、頭がボーッとしてきた……。
どれぐらい貪られていたのか、唇がジンジンと熱をもって、吸われた舌が痺れている。
ようやく顔を離した奴は、俺の情けない顔を見て破顔した。
「ん」
満足そうに頷く。
そして、お約束の……、
ピロリン♪
【人生の選択】
影
・抱く
・抱かれる
お、遅いよーっ!
【人生の選択】が出てくるのーっ!
俺……味見されちゃったよーっ!
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