完結【真】ご都合主義で生きてます。-創生魔法で思った物を創り、現代知識を使い世界を変える-

ジェルミ

文字の大きさ
33 / 254
第2章 生活の基盤

第33話 同居の始まり

しおりを挟む
 俺達は前の日、寝るのが遅かったので、当然朝起きるのも遅かった。
 1階の宿屋の食堂に降りて、朝食を頼んだ。

 忙しい朝の時間が過ぎたところで、1階は落ち着いていた。
 すると宿屋の一人娘アンナちゃんと、サリーさんとの会話が聞こえた。

 アンナちゃんが母親であるサリーさんに聞いていた。

「ねえ、お母さん」
「なあに、アンナ」

「最近、猫さんがいるの」
「猫さん?」

「そう毎晩、夜になると、にゃ~、にゃ~鳴いてるの。でも普段、どこを探しても猫さんなんていないのに。夜だけいるのよ?ねえ、どうして??」

「「「 ぶぅ~~!! 」」」

「汚いな。エリアスお兄ちゃん。噴き出して」
 10歳のアンナちゃんに怒られた。

 見るとビルさんはニヤニヤし、サリーさんはなんて答えていいのか分からない、という顔をしている。

 

 俺とオルガさんは、さっさと食事を済ませ2階の部屋に戻った。
「オルガさん」
「なんでしょう?エリアス」
 さっきの話を引きずっているのか、しおらしい。

「ちょっと早いけど、屋敷に住みませんか?」
「そ、そうね。そうしましょうか」
 依頼から戻ってきてからと考えていたけど、夜の事を思うと早く引っ越した方が良いかもしれない。

「何が必要なのかわかりませんから、まずは屋敷に行きましょうか。そしてその後は、果物採取でも行きますか?」
「いいわね!そうしましょうか」

 俺達は宿屋をでた。
 俺達の屋敷は泊っている『なごみ亭』から、数十軒先のところだ。

 そう言えばこの前『なごみ亭』のビルさんが、この先のボロボロの屋敷が突然、宮殿になった、と騒いでいたな。
 大げさだな、俺の能力なんて大したことないのに。

◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇

「エリアス君、オルガさん!」
 歩いていると声を掛けられた。
 声のした方角に振る帰ると、冒険者ギルドの受付アリッサさんだった。

「どこに行くの?2人とも」
「実は屋敷を買いまして。住むのに必要な物を買おうと思い、その前に何が必要なのか見に行こうと思いまして」
「あぁ、あの凄いお屋敷ね」
「知っているんですか?」
「えぇ、この前オルガさんに案内されて、ちょっとだけ見て来たから」
 なんだ、2人とも仲が良かったんだ。知らなかった。

「私もご一緒していいかしら?今日は非番で時間があるのよ」
「どうぞ、面白くはないですよ」
 そう言いながら、俺達は歩き出す。

 高い門に囲まれた屋敷が見えて来た。
 高さ3mはある門に鍵を入れ開ける。

 ギィ~~~!!
 やっぱり門が鉄製で、重いから変な音がするな。
 
 そして門から続く石畳を歩き、玄関を開けた。
 それから三階に上がった。
 まずはオルガさんの部屋からだ。

「まあ、広い!」
 オルガさんの部屋を開け中に入ると、アリッサさんが驚いていた。
 あれ?この前、見たんじゃないの?
 まあ、いいか。

 二階と三階にある部屋は、各部屋12畳はある。
 無駄に広い敷地だから、屋敷も大きくしたんだ。

「ではまず必要なのは、ベッド、4人掛けのテーブル、椅子4つ、タンス、三面鏡ドレッサーと椅子のセットくらいかな?」
 そう言いながら俺はストレージの中で『創生魔法』で同時に創っていた。

「はい!出来上がり!!」

 そう言いながら俺はストレージから、全部を出していった。

 ドンッ!!ドンッ!!ドンッ!!ドンッ!!

「ねえ、エリアス君。これは何かな?」
「え?アリッサさん。見たことないんですか?ベッド、テーブル、椅子…」

「そうじゃなくて!『創生魔法』て、やつなの?」
「あぁ、オルガさんから聞いたんですね。そうですよ」

 なんだ、『創生魔法』て、オルガさんがアリッサさんに言うくらいだから、大した魔法じゃなかったんだ。
 そうだよな、そんな大層なスキルなら、女神様が簡単に授けてくれる訳ないよな。

「この鏡が三枚付いているのは何なの?」
「これは三面鏡と言いまして鏡が前と左右の板に三面に付いています。こうして左右に板を出すと前と左右から髪型が見えて分かりやすいんですよ」

「買うわ!!おいくらかしら?」

 え?

「だから、その三面鏡やらが欲しいのよ」

「でも、売り物ではないので…」

 エルフは森の民。
 森から離れて長いアリッサは三面鏡の材質に使われてえいる、オレンジ色のマホガニーの木の匂いがたまらなく懐かしかった。
 それにこの世界では鏡自体が珍しく、高額だった。

 すると突然、オルガさんが言い出す。
「譲ってあげても良いわよ。でも条件があるわ」
「条件?」
「アリッサさん、あなたは今、住む場所はどうしているの?」
「宿屋よ。賃貸で家を借りるより、食事付きの宿屋の方が安いから」

「それならここに住めば?」
「「 えっ?! 」」
 俺とアリッサさんが、同時に声を上げる!!

「エリアスは、このお屋敷を建てた時に言ったわよね?『この広い屋敷に2人きりなのね』と私が言ったら、『まあ、その内、人も増えると思いますから』て」
「えぇ…」
 言ったかな?

「それはアリッサさんのことだったのよね?ねっ?ねっ?」
「えっ、…えぇ…」

「だって私と同じように『ジャム』をあげたでしょ?」
「えぇ、まあ…」

「それに『季節ごとに森の果物は季節ごとに違うから、その都度たくさん採ってきますね』て、彼女に言ってたでしょう??」
「は、はぁ…」
 そ、そんなことは覚えて…。

「まあ、そんなに私のことを。この宮殿の様なこのお屋敷も、私の為に用意しただなんて…!!」
 アリッサさんは、感動して喜んでいる。


「さあ、君のために住むところを用意したよ!
    まあ、エリアス君。私の為にこんな豪邸を…。
 いいや、君の美しさの価値に比べたら、こんなちっぽな家なんて…。
    そこまで、私のことを…。
 もちろんだよ、アリッサ。君は天に浮かぶ、月の様だ。
 追いかけても、追いかけても空に逃げて行ってしまう!
 だから俺は、ここに君を縛り付けておきたいんだ。
 いいだろう、アリッサ!!」

「はい!エリアス君!!」

 オルガさんとアリッサさんが身振り手振りで、何かを言っている。
 どうやら寸劇が終わったようだ。

「エリアス君、あなたの熱意には負けたわ。今日は無理だけど、明日からなら来れるからね?」
 ね?と言われても。

「よかったな、エリアス。アリッサさんが明日から、来てくれるってさ」
 なぜかオルガさんが、とても乗り気だ。
 普通は他の女性を入れるのは、嫌がるのでは?

 でも話は進んで聞く…。
 もう断れないよね、きっと。
 でも、なぜか嫌じゃない。
 きっと俺は誰かにグイグイ、振り回されるのが好きなのかもしれない。
 M男君と呼んでおくれ。

「へ、部屋はどうしますか?」
「オルガさんがエリアス君の部屋の右隣なら、私は左隣が良いわ」
「それからオルガさんと同じ、いいえ、少しデザインの違う家具をちょうだい!」
 そう言われアリッサさんには、花模様を彫った家具を創って出した。

 するとオルガさんがヘソを曲げたので、仕方なく違うデザインの花柄の家具を再度、創って出した。
 結局、最初に出した家具は俺用となった。

 その後、俺達3人はアバンス商会に寝具を買いに行った。
しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?

はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、 強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。 母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、 その少年に、突然の困難が立ちはだかる。 理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。 一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。 それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。 そんな少年の物語。

平凡なサラリーマンが異世界に行ったら魔術師になりました~科学者に投資したら異世界への扉が開発されたので、スローライフを満喫しようと思います~

金色のクレヨン@釣りするWeb作家
ファンタジー
夏井カナタはどこにでもいるような平凡なサラリーマン。 そんな彼が資金援助した研究者が異世界に通じる装置=扉の開発に成功して、援助の見返りとして異世界に行けることになった。 カナタは準備のために会社を辞めて、異世界の言語を学んだりして準備を進める。 やがて、扉を通過して異世界に着いたカナタは魔術学校に興味をもって入学する。 魔術の適性があったカナタはエルフに弟子入りして、魔術師として成長を遂げる。 これは文化も風習も違う異世界で戦ったり、旅をしたりする男の物語。 エルフやドワーフが出てきたり、国同士の争いやモンスターとの戦いがあったりします。 第二章からシリアスな展開、やや残酷な描写が増えていきます。 旅と冒険、バトル、成長などの要素がメインです。 ノベルピア、カクヨム、小説家になろうにも掲載

目つきが悪いと仲間に捨てられてから、魔眼で全てを射貫くまで。

桐山じゃろ
ファンタジー
高校二年生の横伏藤太はある日突然、あまり接点のないクラスメイトと一緒に元いた世界からファンタジーな世界へ召喚された。初めのうちは同じ災難にあった者同士仲良くしていたが、横伏だけが強くならない。召喚した連中から「勇者の再来」と言われている不東に「目つきが怖い上に弱すぎる」という理由で、森で魔物にやられた後、そのまま捨てられた。……こんなところで死んでたまるか! 奮起と同時に意味不明理解不能だったスキル[魔眼]が覚醒し無双モードへ突入。その後は別の国で召喚されていた同じ学校の女の子たちに囲まれて一緒に暮らすことに。一方、捨てた連中はなんだか勝手に酷い目に遭っているようです。※小説家になろう、カクヨムにも同じものを掲載しています。

不遇な死を迎えた召喚勇者、二度目の人生では魔王退治をスルーして、元の世界で気ままに生きる

六志麻あさ
ファンタジー
異世界に召喚され、魔王を倒して世界を救った少年、夏瀬彼方(なつせ・かなた)。 強大な力を持つ彼方を恐れた異世界の人々は、彼を追い立てる。彼方は不遇のうちに数十年を過ごし、老人となって死のうとしていた。 死の直前、現れた女神によって、彼方は二度目の人生を与えられる。異世界で得たチートはそのままに、現実世界の高校生として人生をやり直す彼方。 再び魔王に襲われる異世界を見捨て、彼方は勇者としてのチート能力を存分に使い、快適な生活を始める──。 ※小説家になろうからの転載です。なろう版の方が先行しています。 ※HOTランキング最高4位まで上がりました。ありがとうございます!

異世界で快適な生活するのに自重なんかしてられないだろ?

お子様
ファンタジー
机の引き出しから過去未来ではなく異世界へ。 飛ばされた世界で日本のような快適な生活を過ごすにはどうしたらいい? 自重して目立たないようにする? 無理無理。快適な生活を送るにはお金が必要なんだよ! お金を稼ぎ目立っても、問題無く暮らす方法は? 主人公の考えた手段は、ドン引きされるような内容だった。 (実践出来るかどうかは別だけど)

異世界に転生したけど、頭打って記憶が・・・え?これってチート?

よっしぃ
ファンタジー
よう!俺の名はルドメロ・ララインサルって言うんだぜ! こう見えて高名な冒険者・・・・・になりたいんだが、何故か何やっても俺様の思うようにはいかないんだ! これもみんな小さい時に頭打って、記憶を無くしちまったからだぜ、きっと・・・・ どうやら俺は、転生?って言うので、神によって異世界に送られてきたらしいんだが、俺様にはその記憶がねえんだ。 周りの奴に聞くと、俺と一緒にやってきた連中もいるって話だし、スキルやらステータスたら、アイテムやら、色んなものをポイントと交換して、15の時にその、特別なポイントを取得し、冒険者として成功してるらしい。ポイントって何だ? 俺もあるのか?取得の仕方がわかんねえから、何にもないぜ?あ、そう言えば、消えないナイフとか持ってるが、あれがそうなのか?おい、記憶をなくす前の俺、何取得してたんだ? それに、俺様いつの間にかペット(フェンリルとドラゴン)2匹がいるんだぜ! よく分からんが何時の間にやら婚約者ができたんだよな・・・・ え?俺様チート持ちだって?チートって何だ? @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ 話を進めるうちに、少し内容を変えさせて頂きました。

世界一簡単にレベルアップ ~魔物を倒すだけでレベルが上がる能力を得た俺は、弱小の魔物を倒しまくって異世界でハーレム作る事にしました~

きよらかなこころ
ファンタジー
 シンゴはある日、事故で死んだ。  どうやら、神の手違いで間違って死んでしまったシンゴは異世界に転生することになる。  転生する際にオマケに『魔物を倒すだけでレベルが上がる』能力を貰ったシンゴ。  弱小の魔物を倒してレベルを上げ、異世界でハーレムを作る事を企むのだった。

完結【進】ご都合主義で生きてます。-通販サイトで異世界スローライフのはずが?!-

ジェルミ
ファンタジー
32歳でこの世を去った相川涼香は、異世界の女神ゼクシーにより転移を誘われる。 断ると今度生まれ変わる時は、虫やダニかもしれないと脅され転移を選んだ。 彼女は女神に不便を感じない様に通販サイトの能力と、しばらく暮らせるだけのお金が欲しい、と願った。 通販サイトなんて知らない女神は、知っている振りをして安易に了承する。そして授かったのは、町のスーパーレベルの能力だった。 お惣菜お安いですよ?いかがです? 物語はまったり、のんびりと進みます。 ※本作はカクヨム様にも掲載しております。

処理中です...