完結【真】ご都合主義で生きてます。-創生魔法で思った物を創り、現代知識を使い世界を変える-

ジェルミ

文字の大きさ
70 / 254
第4章 王都へ

第70話 いざ王都へ

しおりを挟む
 俺は王都でアバンス商会のアイザックさんが売る、穀物をストレージに収納した。
 そして俺達はアレン領を出発した。

 俺、オルガさんとアリッサさん。
『赤い翼』のアドレーさん、ジェイさん、ランダルさん、エリノルさん。
 アバンス商会はアイザックさん。
 お披露目会の時にも来ていたお供2人と御者が1人の全員で11名だ。

 俺がいるジリヤ国は内陸にあり、四方を山や隣国に囲まれている。
 王都を国の中心に作り、それを守るように東西南北に6つの領を、更に王都寄りの東西に2つの公爵家を配置し外敵に備えている。

 アレン領は王都から一番、東端にある街だ。
 そこから西に向かい王都の東隣にある、ウォルドの街を目指している。
 ウォルドの街を経由して王都に入るそうだ。

 馬車で6~7日と聞いていたが、実際は野営だと4日くらいで着くらしい。
 しかし天候の悪い日もあり安全性を考え、村や町に泊まりながら行くと約7日というわけだ。

 馬車の前後左右を、Dランクパーティー『赤い翼』の4人が囲んで歩く。
 そして左右が、アリッサさんとオルガさんだ。

 俺も今は歩いている。
 当初、運送だから馬車に載らないか、とアイザックさんに言われたがお断りした。
 馬車を引く馬は2頭で中にはアイザックさんと、お供の2人が居る。
 何が悲しくて男4人で、馬車に載らなければならないんだ。

 お供の2人は顔も思い出せないくらい影が薄い。
 存在自体を意識させないくらいだ。
 ある意味、凄い才能だ。

 そして俺は馬車の周りで、自由にしているという訳だ。
 

 すると突然、アリッサさんが叫ぶ!!
「ここから先に、魔物が居るみたい。見てくるわ」
「私も行こう。後は頼む」
 オルガさんがそう言うと、アリッサさんの後を追っていく。

 2人はしばらく先を走り、左右の林の中に入って行く。

 ドガッ!!ギャア!!バシッ!ザッ!! ドンッ!!
  ザッ!!ドンッ!!ドガッ!!ギャア!!
 ドオン!!ドガッ!!ギャア!!ザッ!!ドンッ!!

 物凄い音がしたかと思うと左右の林から、オルガさんとアリッサさんが出て来た。
 しばらくして馬車は2人が待つ場所まで進んだ。
「こちらは、片付けたよ」
「こちらもよ」

「なにがあったのですか?」
 アイザックさんが馬車を降り、2人に尋ねる。

「ワイルドドッグの群れが待ち伏せしていたようです」
 アリッサさんが答える。

「な、なんとワイルドドッグですか?!」
「ここからは気を引き締めて行くよ」
 オルガさんもやる気、満々だ。

「さすが獅星龍オルガさんと、アリッサさんですな。あっという間に倒されるとは」
「それが朝から魔力が突然上がった気が。風の感知魔法の範囲も広がったわ」
 アリッサさんが言えば、オルガさんも答える。

「アリッサさんもか?私も今朝から急に力が湧いてきて…。実際、攻撃力がいつもより上がっているのがわかるよ」
「朝、礼拝堂で旅の無事を祈ってきたから、そのご利益かもね」
「そうかもしれないわ。あははは」
 2人がそんな話をしている。


「ワイルドドッグはギルドで、換金できますか?」
 俺はアリッサさんに聞いてみた。
「えぇ、魔石と毛皮が僅かだけどお金になるわね」
「では、勿体ないので拾っていきましょう」
 俺はそう言って林の中に入った。
 2人が倒したワイルドドッグをストレージに収納していく。

 オルガさんが倒したワイルドドッグは首を一太刀で6匹。
 アリッサさんの方は弓矢と風魔法で倒したようで5匹だった。

「凄いな。オルガさん達2人が居たら、俺達はいらないな。あははは」
 Dランクパーティー『赤い翼』の、アドレーさんが力無く笑っている。

「しかし道が狭くて視界も悪く、馬車で行くには道が悪いですね」
「そうなんですよ。我々商人は荷物を運ぶので馬車を使いますが、体力があれば徒歩の方がいいかもしれません」

 アイザックさんの話では馬車は、少し大きめの石を踏んだだけですぐに横転する。
 しかも乗り心地は最悪。
 馬2頭で引いた場合は人が歩く速度とほぼかわらない。

 馬車を使う場合は高貴な人を載せるとか、荷物を運ぶ場合だけだとか。
 荷物が手で持てる範囲なら、歩いた方が良いと言われた。

「後は体力があればですな。今回は荷物をエリアス様にお持ちいただいていますが、歩き続ける体力がもうありませんから結局、私は馬車を使っています」
「道の整備を国はやらないのでしょうか?」

「どういう意味でしょうか?」
「道を広げ整備すれば、王都から各領への行き来がよくなり物流が盛んになります」
「ほう、それはそうですな」

「そして整備に人を雇えば失業率も下がり、予算を気にするなら一日三食の食事を出せば働く側には相場より安い賃金だったとしても人手は集まると思います」
「多分、国はそこまでの余裕がなく他国が攻めて来た時、外枠の領が突破された時のことを考えているのでしょう」

「他国に攻め込まれることがあるのでしょうか?」
「以前はあったようですが、ここ数十年は各国と国交を結び争いはございません」

「それなら内政に力を入れ経済力を付ければ、人口は増え消費が進み経済的に国は力をつけられます。自国より人口が多い国に、攻めようとする国は無いと思うので」
「自国を豊かにすることで国力が増し、他国が攻めづらくなる。もっともなお話しですな。ですがせめて道くらいは整備してほしいものです」

「なに2人で難しい話をしているのかしら?さあ、いきましょう」
 アリッサさんにそう言われ、アイザックさんは再び馬車に載り俺達は歩き出す。

 そう言えば前に聞いた話では、領や国が管理しているのは城壁の中だけ。
 森は明確な線引きが無くよほど派手にやらなければ、自由にできると聞いたけど。

 それなら。
 俺はあることを思い付いた。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 読んで頂いてありがとうございます。
 物語はまったり、のんびりで進みます。
しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?

はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、 強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。 母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、 その少年に、突然の困難が立ちはだかる。 理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。 一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。 それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。 そんな少年の物語。

平凡なサラリーマンが異世界に行ったら魔術師になりました~科学者に投資したら異世界への扉が開発されたので、スローライフを満喫しようと思います~

金色のクレヨン@釣りするWeb作家
ファンタジー
夏井カナタはどこにでもいるような平凡なサラリーマン。 そんな彼が資金援助した研究者が異世界に通じる装置=扉の開発に成功して、援助の見返りとして異世界に行けることになった。 カナタは準備のために会社を辞めて、異世界の言語を学んだりして準備を進める。 やがて、扉を通過して異世界に着いたカナタは魔術学校に興味をもって入学する。 魔術の適性があったカナタはエルフに弟子入りして、魔術師として成長を遂げる。 これは文化も風習も違う異世界で戦ったり、旅をしたりする男の物語。 エルフやドワーフが出てきたり、国同士の争いやモンスターとの戦いがあったりします。 第二章からシリアスな展開、やや残酷な描写が増えていきます。 旅と冒険、バトル、成長などの要素がメインです。 ノベルピア、カクヨム、小説家になろうにも掲載

目つきが悪いと仲間に捨てられてから、魔眼で全てを射貫くまで。

桐山じゃろ
ファンタジー
高校二年生の横伏藤太はある日突然、あまり接点のないクラスメイトと一緒に元いた世界からファンタジーな世界へ召喚された。初めのうちは同じ災難にあった者同士仲良くしていたが、横伏だけが強くならない。召喚した連中から「勇者の再来」と言われている不東に「目つきが怖い上に弱すぎる」という理由で、森で魔物にやられた後、そのまま捨てられた。……こんなところで死んでたまるか! 奮起と同時に意味不明理解不能だったスキル[魔眼]が覚醒し無双モードへ突入。その後は別の国で召喚されていた同じ学校の女の子たちに囲まれて一緒に暮らすことに。一方、捨てた連中はなんだか勝手に酷い目に遭っているようです。※小説家になろう、カクヨムにも同じものを掲載しています。

不遇な死を迎えた召喚勇者、二度目の人生では魔王退治をスルーして、元の世界で気ままに生きる

六志麻あさ
ファンタジー
異世界に召喚され、魔王を倒して世界を救った少年、夏瀬彼方(なつせ・かなた)。 強大な力を持つ彼方を恐れた異世界の人々は、彼を追い立てる。彼方は不遇のうちに数十年を過ごし、老人となって死のうとしていた。 死の直前、現れた女神によって、彼方は二度目の人生を与えられる。異世界で得たチートはそのままに、現実世界の高校生として人生をやり直す彼方。 再び魔王に襲われる異世界を見捨て、彼方は勇者としてのチート能力を存分に使い、快適な生活を始める──。 ※小説家になろうからの転載です。なろう版の方が先行しています。 ※HOTランキング最高4位まで上がりました。ありがとうございます!

異世界で快適な生活するのに自重なんかしてられないだろ?

お子様
ファンタジー
机の引き出しから過去未来ではなく異世界へ。 飛ばされた世界で日本のような快適な生活を過ごすにはどうしたらいい? 自重して目立たないようにする? 無理無理。快適な生活を送るにはお金が必要なんだよ! お金を稼ぎ目立っても、問題無く暮らす方法は? 主人公の考えた手段は、ドン引きされるような内容だった。 (実践出来るかどうかは別だけど)

異世界に転生したけど、頭打って記憶が・・・え?これってチート?

よっしぃ
ファンタジー
よう!俺の名はルドメロ・ララインサルって言うんだぜ! こう見えて高名な冒険者・・・・・になりたいんだが、何故か何やっても俺様の思うようにはいかないんだ! これもみんな小さい時に頭打って、記憶を無くしちまったからだぜ、きっと・・・・ どうやら俺は、転生?って言うので、神によって異世界に送られてきたらしいんだが、俺様にはその記憶がねえんだ。 周りの奴に聞くと、俺と一緒にやってきた連中もいるって話だし、スキルやらステータスたら、アイテムやら、色んなものをポイントと交換して、15の時にその、特別なポイントを取得し、冒険者として成功してるらしい。ポイントって何だ? 俺もあるのか?取得の仕方がわかんねえから、何にもないぜ?あ、そう言えば、消えないナイフとか持ってるが、あれがそうなのか?おい、記憶をなくす前の俺、何取得してたんだ? それに、俺様いつの間にかペット(フェンリルとドラゴン)2匹がいるんだぜ! よく分からんが何時の間にやら婚約者ができたんだよな・・・・ え?俺様チート持ちだって?チートって何だ? @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ 話を進めるうちに、少し内容を変えさせて頂きました。

完結【進】ご都合主義で生きてます。-通販サイトで異世界スローライフのはずが?!-

ジェルミ
ファンタジー
32歳でこの世を去った相川涼香は、異世界の女神ゼクシーにより転移を誘われる。 断ると今度生まれ変わる時は、虫やダニかもしれないと脅され転移を選んだ。 彼女は女神に不便を感じない様に通販サイトの能力と、しばらく暮らせるだけのお金が欲しい、と願った。 通販サイトなんて知らない女神は、知っている振りをして安易に了承する。そして授かったのは、町のスーパーレベルの能力だった。 お惣菜お安いですよ?いかがです? 物語はまったり、のんびりと進みます。 ※本作はカクヨム様にも掲載しております。

世界一簡単にレベルアップ ~魔物を倒すだけでレベルが上がる能力を得た俺は、弱小の魔物を倒しまくって異世界でハーレム作る事にしました~

きよらかなこころ
ファンタジー
 シンゴはある日、事故で死んだ。  どうやら、神の手違いで間違って死んでしまったシンゴは異世界に転生することになる。  転生する際にオマケに『魔物を倒すだけでレベルが上がる』能力を貰ったシンゴ。  弱小の魔物を倒してレベルを上げ、異世界でハーレムを作る事を企むのだった。

処理中です...