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第4章 王都へ
第73話 濃厚クリームシチュー
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俺は食材を買い、ログハウスの前に長テーブルを出した。
ログハウスは台所のスペースがないので、夕食は外で作る事にした。
今度から台所は創って置こう。
まずストレージから魔道コンロを2つ出した。
大鍋と少し小さい鍋を『創生魔法』で創り、2つのコンロの上に置く。
1つのコンロは少し小さい鍋を置き、絞った牛乳を入れ沸騰させ高温殺菌をした。
そして食材を手に入れたから、今夜はこれが食べられる。
さあ今日も、ea40分クッキングの始まりだよ~!!
タラッタ、タタタ、♬タラッタ、タタタ、タタタ、タタタタッタンタタ♫
タッタタタッタ、タッタタタッタ、♫タッタタタッタ、タッタラタタラタンン♫
まずは玉ねぎは薄切り、ジャガイモとニンジンは皮をむいて一口大に切ろう!!
オーク肉も食べやすいように一口大だよ!!
中火に熱した鍋に油を引き薄切りした玉ねぎを入れて炒めよう!!
玉ねぎがしんなりしてきたら、オーク肉と白ワインを加え中火で炒めよう!!
オーク肉に火が通ったらジャガイモとニンジンを入れ小麦粉を加え、中火のまま軽く炒めるよ。
粉っぽさがなくなったら水を加えて弱火で15分煮込もう!!
さあ、みんな、ここまではいいかな?!
ジャガイモとニンジンに火が通ったら、牛乳を加え混ぜて弱火で3分程、更に煮込もう!!
とろみがついたらスライスしたチーズを加え弱火で加熱だよ!
チーズが溶けて全体に味がなじんだら、火を止めよう。
お皿に盛って、はい濃厚クリームシチューの出来上がり!!
「おう!やっとできたのかい。で、いくらだい?」
目の前には商人らしい、知らないおじさんが器を持って立っている。
その後ろにも野営をしている人達や、村人が並んでいる。
????
こ、これはなんだ?
「エリアス君、私達は慣れているからわかるけど、知らない人が見たら実演販売だと思われたのでしょうね」
アリッサさんに言われてやっとわかった。
今さら違いますとは、言えないしな。
俺は大きめのお玉を創り、器持参に限り1杯700円で販売することを決めた。
野営する人達も旅をするなら、器くらい持っているからだ。
最初は野営所の人達が主だったが、いつのまにか村人が多くなった。
そして途中で足りなくなり、アリッサさんやオルガさんにも手伝ってもらった。
「旨い!!」
「このトロっとしたのが良いね!!」
「初めての味よ~!!」
「ムッカの乳が、こんなに旨いなんて~!!」
そして俺は思った。
俺達の分が残るのか、と。
しばらくしてやっと列が終わった。
結局、俺達の分は足りなくなりまた新たに作った。
「美味しい~!」
「うめえ!!」
「この味は?!」
『赤い翼』のメンバーや、アバンス商会のアイザックさん達も美味しそうに食べている。
「美味しいわね、エリアス君。これは濃厚チーズクリームシチューだっけ?」
「そうです、アリッサさん。ムッカのお乳を発酵させたものがこのチーズです」
「うわっ!!臭いぞエリアス」
オルガさんは顔をそむける。
「発酵と腐るのはどう違うのエリアス君」
「はい、アリッサさん。発酵と腐るの違いは人が規準です」
「人が規準?」
「時間の経過と共に微生物の力によって物質は変化します。言い方を代えれば人が食べてお腹を壊す微生物がいる食品は腐っている、人には害のない微生物がいる食品は発酵する、ということになります」
「だから人がお腹が痛くなるか、ならないかが規準と言う訳ね」
「そう言う訳です」
「それも以前の、知識なの?」
「えぇ、そうです」
しばらくするとムッカのお乳を譲ってくれた牧場主がやって来た。
「村の人が旅人が美味しい料理を、売っていると聞いて来てみたが…」
「分けて頂いた牛乳とチーズで使った料理です。どうぞ食べてみてください」
「いいのかい?これがムッカのお乳?」
「えぇ、クリームシチューといいます」
「このとろ味があの塊、チーズか…。こ、これは旨い!!」
「美味しいでしょう。牛乳はたくさんの使い道があるんです。あの発酵させた物も俺の国ではチーズと呼ばれ、たくさんの料理に使われてます」
「たくさんの使い道が?!」
そしてしばらく黙った牧場主は、意を決したように言った。
「すまないがこの料理方法を、教えてもらうことは出来ないだろうか?この村は特に特産品も無くみんな苦しい生活をしている。しかしこれがあれば村興しになる…」
「えぇ、良いですよ」
「そうだろう、わかっている。都合のいいことを言っているのは…」
「だから、良いですよ」
「えっ、えっ~?良いのかい?」
「はい、牛乳を、美味しい料理を世の中に広めましょう」
その後、興味がある村人を集めて作り方を教えた。
村人たちはみんな笑顔になり、明るい明日を夢見て楽しいひと時を過ごした。
いつにまにかムッカのお乳は、俺が牛乳と言うので『牛乳』と言う名になった。
翌朝、日の出前に俺はなぜか、アリッサさんに起こされ村を後にした。
∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽
村人たちはムッカの牛乳を使い、クリームシチューを頻繁に食べるようになった。
村を訪れた旅人や商人がそれを食べ、『ここでしか食べれない料理だ』と評判になり、村にはたくさんの人が訪れた。
そして中でも評判だったのは、お乳を発酵させたチーズを使った『濃厚クリームシチュー』だった。
チーズは当初臭いで嫌厭されたが、次第にその濃厚さに虜になる人が増えて行った。
やがて色んな料理に使われ、酒のつまみになり村の特産品となった。
伝え聞く話では昔、旅人が野営する広場で、突然ログハウスが出現した。
すると黒髪の少年がそこで料理を始め、人々を集めて料理を振舞ったと言う。
この村の名物にするように話をし、村人に貴重な調理方法を無償で教えた。
翌朝、村人が広場に行くと忽然とログハウスは消えていたという。
村人達は思った。
この国では珍しい、勇者を思わせる黒い髪と黒い瞳。
あの青年は精霊様の化身だったのではないかと。
その話も相まって噂が噂を呼び村は栄えていく。
村の入口には今でも『チーズとクリームシチュー発祥の地 精霊の村テオドーラ』と、当時の看板が残っている。
ログハウスは台所のスペースがないので、夕食は外で作る事にした。
今度から台所は創って置こう。
まずストレージから魔道コンロを2つ出した。
大鍋と少し小さい鍋を『創生魔法』で創り、2つのコンロの上に置く。
1つのコンロは少し小さい鍋を置き、絞った牛乳を入れ沸騰させ高温殺菌をした。
そして食材を手に入れたから、今夜はこれが食べられる。
さあ今日も、ea40分クッキングの始まりだよ~!!
タラッタ、タタタ、♬タラッタ、タタタ、タタタ、タタタタッタンタタ♫
タッタタタッタ、タッタタタッタ、♫タッタタタッタ、タッタラタタラタンン♫
まずは玉ねぎは薄切り、ジャガイモとニンジンは皮をむいて一口大に切ろう!!
オーク肉も食べやすいように一口大だよ!!
中火に熱した鍋に油を引き薄切りした玉ねぎを入れて炒めよう!!
玉ねぎがしんなりしてきたら、オーク肉と白ワインを加え中火で炒めよう!!
オーク肉に火が通ったらジャガイモとニンジンを入れ小麦粉を加え、中火のまま軽く炒めるよ。
粉っぽさがなくなったら水を加えて弱火で15分煮込もう!!
さあ、みんな、ここまではいいかな?!
ジャガイモとニンジンに火が通ったら、牛乳を加え混ぜて弱火で3分程、更に煮込もう!!
とろみがついたらスライスしたチーズを加え弱火で加熱だよ!
チーズが溶けて全体に味がなじんだら、火を止めよう。
お皿に盛って、はい濃厚クリームシチューの出来上がり!!
「おう!やっとできたのかい。で、いくらだい?」
目の前には商人らしい、知らないおじさんが器を持って立っている。
その後ろにも野営をしている人達や、村人が並んでいる。
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こ、これはなんだ?
「エリアス君、私達は慣れているからわかるけど、知らない人が見たら実演販売だと思われたのでしょうね」
アリッサさんに言われてやっとわかった。
今さら違いますとは、言えないしな。
俺は大きめのお玉を創り、器持参に限り1杯700円で販売することを決めた。
野営する人達も旅をするなら、器くらい持っているからだ。
最初は野営所の人達が主だったが、いつのまにか村人が多くなった。
そして途中で足りなくなり、アリッサさんやオルガさんにも手伝ってもらった。
「旨い!!」
「このトロっとしたのが良いね!!」
「初めての味よ~!!」
「ムッカの乳が、こんなに旨いなんて~!!」
そして俺は思った。
俺達の分が残るのか、と。
しばらくしてやっと列が終わった。
結局、俺達の分は足りなくなりまた新たに作った。
「美味しい~!」
「うめえ!!」
「この味は?!」
『赤い翼』のメンバーや、アバンス商会のアイザックさん達も美味しそうに食べている。
「美味しいわね、エリアス君。これは濃厚チーズクリームシチューだっけ?」
「そうです、アリッサさん。ムッカのお乳を発酵させたものがこのチーズです」
「うわっ!!臭いぞエリアス」
オルガさんは顔をそむける。
「発酵と腐るのはどう違うのエリアス君」
「はい、アリッサさん。発酵と腐るの違いは人が規準です」
「人が規準?」
「時間の経過と共に微生物の力によって物質は変化します。言い方を代えれば人が食べてお腹を壊す微生物がいる食品は腐っている、人には害のない微生物がいる食品は発酵する、ということになります」
「だから人がお腹が痛くなるか、ならないかが規準と言う訳ね」
「そう言う訳です」
「それも以前の、知識なの?」
「えぇ、そうです」
しばらくするとムッカのお乳を譲ってくれた牧場主がやって来た。
「村の人が旅人が美味しい料理を、売っていると聞いて来てみたが…」
「分けて頂いた牛乳とチーズで使った料理です。どうぞ食べてみてください」
「いいのかい?これがムッカのお乳?」
「えぇ、クリームシチューといいます」
「このとろ味があの塊、チーズか…。こ、これは旨い!!」
「美味しいでしょう。牛乳はたくさんの使い道があるんです。あの発酵させた物も俺の国ではチーズと呼ばれ、たくさんの料理に使われてます」
「たくさんの使い道が?!」
そしてしばらく黙った牧場主は、意を決したように言った。
「すまないがこの料理方法を、教えてもらうことは出来ないだろうか?この村は特に特産品も無くみんな苦しい生活をしている。しかしこれがあれば村興しになる…」
「えぇ、良いですよ」
「そうだろう、わかっている。都合のいいことを言っているのは…」
「だから、良いですよ」
「えっ、えっ~?良いのかい?」
「はい、牛乳を、美味しい料理を世の中に広めましょう」
その後、興味がある村人を集めて作り方を教えた。
村人たちはみんな笑顔になり、明るい明日を夢見て楽しいひと時を過ごした。
いつにまにかムッカのお乳は、俺が牛乳と言うので『牛乳』と言う名になった。
翌朝、日の出前に俺はなぜか、アリッサさんに起こされ村を後にした。
∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽
村人たちはムッカの牛乳を使い、クリームシチューを頻繁に食べるようになった。
村を訪れた旅人や商人がそれを食べ、『ここでしか食べれない料理だ』と評判になり、村にはたくさんの人が訪れた。
そして中でも評判だったのは、お乳を発酵させたチーズを使った『濃厚クリームシチュー』だった。
チーズは当初臭いで嫌厭されたが、次第にその濃厚さに虜になる人が増えて行った。
やがて色んな料理に使われ、酒のつまみになり村の特産品となった。
伝え聞く話では昔、旅人が野営する広場で、突然ログハウスが出現した。
すると黒髪の少年がそこで料理を始め、人々を集めて料理を振舞ったと言う。
この村の名物にするように話をし、村人に貴重な調理方法を無償で教えた。
翌朝、村人が広場に行くと忽然とログハウスは消えていたという。
村人達は思った。
この国では珍しい、勇者を思わせる黒い髪と黒い瞳。
あの青年は精霊様の化身だったのではないかと。
その話も相まって噂が噂を呼び村は栄えていく。
村の入口には今でも『チーズとクリームシチュー発祥の地 精霊の村テオドーラ』と、当時の看板が残っている。
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