完結【真】ご都合主義で生きてます。-創生魔法で思った物を創り、現代知識を使い世界を変える-

ジェルミ

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第5章 事業展開

第90話 賓客

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 次の日の朝が来た。
 俺は今日、オルエッタさんが友達を連れて来ると言うので待っている。
 前日、女性3人が訪ねてくると言うので、どう『もてなし』ていいのか考えた。
  アリッサさんには、お披露目会の時と同じで温泉施設でいいのではと言われた。
 
 なにをソワソワしているの?と逆に不審がられた。
 奥さんが居る時に、知らない女を連れ込むようで、と言った途端に、
「 パコ~~~~ン!! 」
 また昨日渡したハリセンで叩かれた。
 なにか楽しんでませんか、アリッサさん?
 そんなに気に入りましたか、それ?
 そんなものを仕舞うために、腰のマジック・バッグがあるのではありませんよ!!



 すると九時くらいだろうか、ドアノッカーを叩く音がした。
 トンッ、トンッ、トンッ、
 叩くと叩かれた門が反応し、屋敷の中にある受信機から音がする仕組みだ。
 インターフォンも考えたが、来た人が使い方が分からないだろうと思いやめた。
「は~~~い!!」
 聞こえる訳もないのに、俺は屋敷の中で返事をしてしまった。
 そして門に向かう。


 ギィ~~~~~!!
 ドアを開けると馬車が3台止まっている。
  
「エリアス様!」
 見ると先頭の馬車はアバンス商会で、オルエッタさんが顔を出していた。

「ようこそいらっしゃいました!!さあ、どうぞ」
 俺は挨拶をして、庭の中に馬車3台を招き入れた。
 アリッサさんや、オルガさんもやって来た。

「エリアス様、今日はよろしくお願いいたします」
 オルエッタさんと使用人が1人、馬車から降りてくる。
 
 そして2台目、3台目の馬車から、女性が侍女を2人ずつ連れて降りて来た。
「エリアス様、こちらはキャシー・スタンリー子爵夫人とタニア・グランディ伯爵夫人です」 
 馬車の2台目、3台目の順に紹介された。
 子爵と伯爵なら、5大爵位の内の3番目と4番目か。
 この世界の貴族の階級は公爵、侯爵、伯爵、子爵、男爵の順だ。
 2台目の馬車より、3台目の馬車の作りがいいのはそれが理由か。


「エリアスです。そして妻のアリッサとオルガになります」
 俺は胸に手を当て軽く頭を下げた。
「まあ、獣人が妻だなんて…」
 キャシー子爵夫人が声をあげる。
 40歳くらいの金髪の女性だ。
「招かれておいてそれは失礼ですよ、キャシー子爵夫人」
 そうたしなめたのはタニア伯爵夫人だ。
 42~43歳の緑の髪のひとだ。
「し、失礼いたしました」

「奥様、お迎えは何時に致しましょうか?」
 タニア伯爵夫人の従者が聞いている。
「そうね…、ここは楽しい場所で、時間を忘れてしまうでしょう、とオルエッタ様から聞いたわ。15時くらいでいいかしら?」
 俺を見てタニア伯爵夫人が聞いてくる。
「えぇ、お好きなだけどうぞ」
「では15時にお迎えにあがります」
 そう言って馬車3台は帰って行った。
 そうだよな、ここで待っているなんて無駄だよな。

「では中をご案内いたしましょう」
 玄関から門近くまで小石を引き、その間に飛び石を置いてある。
 だから玄関までは歩いてもらう事になる。
 俺はそのまま別館の玄関までお客様を案内した。
 
◇  ◆  ◇  ◆  ◇  ◆  ◇  ◆  ◇  ◆  ◇  ◆  ◇

 私はアバンス商会のアイザックの妻、オルエッタ。
 夫からエリアス様のお屋敷の話は、事前に聞いていたけどまさかここまでとは…。
 そして言われたことはエリアス様の件は、あまり詮索しないほうがいいと。
 国の保護下にある、最重要人物の可能性があると言うことだった。

 大きな門のドアノッカーを御者が叩くと、エリアス様が出て来た。
 やっぱりこの屋敷で、間違いなかったのね。

 私は夫から話を聞き、そんな夢の様なお屋敷に行ってみたいと思った。
 王都での話を聞きエリアス様に、会ってみたいと夫にお願いした。
 そしてエリアス様を初めて見た時、あまりの美形に驚いた。
 黒髪、そして黒い瞳なんて勇者伝説くらいしか聞いたことが無い。

 パジャマとタオルケットの話をすると、温泉で使う分くらいなら良いと言われた。
『遊びにくれば差し上げますよ』、そう言われたような気がした。
 だから私が遊びに行きたいと言うと、とても驚いていたが快く承諾してくれた。
 やっぱり来てほしかったのね。
 この、甘えんぼさん。

 紡績店にも綿も卸してもらえることになった。
 そして昨日、エリアス様達が来られた時も、新しい事業の話を主人としていた。
 その晩、主人は若い頃のように目を輝かせて、これからのリヤカーを使った宅配と言う新しい事業を私に語っていたわ。
 エリアス様は我が家にとっては、とても大切な人だと存在だと感じた。


 それから私は普段から仲の良い、キャシー子爵夫人とタニア伯爵夫を誘った。
 彼女達は商売を通じて知り合った。
 貴族だけどそれを超えて、若い頃から子育ての苦労などを話す仲だった。

 馬車3台でエリアス様の屋敷に向かった。
 途中から高い塀が始まり、3mを超す門があった。

 門の中に入ると、更に信じられない光景が。
 三階建ての見たこともないような大豪邸。
 各部屋はガラス張りで、公爵家でもここまで豪華ではない。

 エリアス様に案内され歩く。
 あれ?
 正面の玄関から入らないの?
 奥の建物に向っているわ。
 たしか別館に温泉があると聞いていたわ。
 本館は案内してもらえないのね。
 残念だわ。

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 読んで頂いてありがとうございます。
 物語はまったり、のんびりと進みます。
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