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第9章 製鉄技術
第140話 味の支配
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俺は公爵と別れ自転車に乗りエリアス商会に戻った。
すると店員のエレーナさんが店番をしていた。
アルバンさんは人材集めの件で、大司教ヨハネス様ところに行ったという。
大司教ヨハネス様か。
できれば逢いたくはないが、商会がお世話になっている以上は顔を出さないとね。
俺は大聖堂に自転車に乗り向かった。
自転車を降り大聖堂に入り、シスターに挨拶をした。
「エリアスと言います。我が商会のアルバンが、大司教ヨハネス様のところに伺っていると聞いて参りました。取次いで頂けませんか」
「エリアス様ですね、お待ちください」
そう言われしばらく待っているとアルバンさん、大司教ヨハネス様、それにアバンス商会のアイザックさんまでやってきた。
「これはエリアス様、こんなところまで。お呼びくだされば伺いましたのに」
大司教ヨハネス様は、俺のパーソナルスペースを超え近づいてくる。
「ヨハネス様、こちらこそ商会がお世話になっているのです。そう言う訳には参りません」
ズ、ズ、ズ、ズ、))と俺は後ろにさがる。
「今度は自転車、台所用品のフライパン・鍋・やかんなどを作らせて頂けると伺っております」
「えぇ、新商品ですから是非、お願いいたします」
「このヨハネスにお任せください。エリアス様」
そう言うと暑苦しいおやじは俺から離れた。
「エリアス会長、公爵様とのお話はいかがでしたか?」
「アルバンさん、さすがにここでお話しすることはできません」
「では、私の店に参りましょう」
アイザックさんがそう言う。
「店ですか?」
「はい、今までは離れていましたがこれから連携しやすいようにと、我が商会もこの場所に移転してきたのです」
「この工業団地にですか」
「工業団地ですか??」
「あぁ、失礼しました。ここから新しい工業が生まれる。まるで団地の様だと思い、つい工業団地と」
「工業団地ですか?」
「はい、物流の効率化を図るために、目的・用途が似ている産業を集中させた一団の区画のことを、団地という言い方をすると王都で聞きました」
「工業団地、素晴らしい名前です。これからはシャルエル教工業団地としましょう」
馬鹿なのか?
このヨハネスというおっさんは。
「さすがにそれは無理だと思います」
「大丈夫です。エリアス様に頂いたお名前を粗末には致しません」
あぁ、そうですか。
好きにしてくださいな。
「さあ、みなさん。参りましょう」
空気を読んだように、アイザックさんが丁度いいタイミングで言う。
アバンス商会のアイザックさんの店に俺達4人は向かう。
途中で気付いたが、工業団地の敷地が更に広くなっている。
そしてキックボードで構内を移動している人が多い。
アルバンさんが歩きながら話し始める。
「キックボードは移動に便利で人気があります。最近はリヤカーも人気があります」
「リヤカーがですか?」
「はい、荷物だけではなく仕事が終わった後に家族や子供達を乗せ、移動手段として使う人が多くなりました」
「移動手段ですか…」
「えぇ、街も広いですから端から端へ行くのに、歩くよりも荷台に乗っていった方が楽ですから。さあ、ここが私の店です」
アイザックさんの店に着いたようだ。
しかしデカい。
こんな大きい店にする意味が分からない。
エリアス商会といい、シャルエル教の工業団地レベルの敷地の広さといい。
あなた達はいったい何を売って、ここまでになっているのでしょうか?
エリアスは知らなかった。
アバンス商会は日持ちの長い『味元』、『醤油』、『醤油タレ』、『ソース』を大量に積み、隣接した公爵領や各国のシャルエル教に売ってくるのだ。
いくら用意してもすべて売切れ、調味料を運ぶ馬車の数は日々多くなっている。
食事に調味料の美味しさを覚えたら、もう人は元の味気の無い食事には戻れない。
調味料は消費すれば無くなる。
そしてまた欲しくなる。
まるで中毒患者のように。
そう調味料中毒だ。
『なごみ亭』でも調味料を使った料理を出し人気を博している。
エリアスも新しい料理レシピを低価格で開示している。
その影響もありエリアス商会の作る調味料はどんどん売れ広がっていく。
中毒患者を増やせば、更に消費は大きくなり売れる。
それを繰り返し、商会を含め携わる人たちは豊かになって行く。
それは誰からも責められることのない、陰からの味の支配であった。
そしてたくさんの人達が景気の良いエリアス商会、アバンス商会、シャルエル教に雇ってほしいとやってくる。
ここに雇われれば、明るい未来が待っている。
味に支配されるより、味を支配する側になる事がお金を掴めると。
すると店員のエレーナさんが店番をしていた。
アルバンさんは人材集めの件で、大司教ヨハネス様ところに行ったという。
大司教ヨハネス様か。
できれば逢いたくはないが、商会がお世話になっている以上は顔を出さないとね。
俺は大聖堂に自転車に乗り向かった。
自転車を降り大聖堂に入り、シスターに挨拶をした。
「エリアスと言います。我が商会のアルバンが、大司教ヨハネス様のところに伺っていると聞いて参りました。取次いで頂けませんか」
「エリアス様ですね、お待ちください」
そう言われしばらく待っているとアルバンさん、大司教ヨハネス様、それにアバンス商会のアイザックさんまでやってきた。
「これはエリアス様、こんなところまで。お呼びくだされば伺いましたのに」
大司教ヨハネス様は、俺のパーソナルスペースを超え近づいてくる。
「ヨハネス様、こちらこそ商会がお世話になっているのです。そう言う訳には参りません」
ズ、ズ、ズ、ズ、))と俺は後ろにさがる。
「今度は自転車、台所用品のフライパン・鍋・やかんなどを作らせて頂けると伺っております」
「えぇ、新商品ですから是非、お願いいたします」
「このヨハネスにお任せください。エリアス様」
そう言うと暑苦しいおやじは俺から離れた。
「エリアス会長、公爵様とのお話はいかがでしたか?」
「アルバンさん、さすがにここでお話しすることはできません」
「では、私の店に参りましょう」
アイザックさんがそう言う。
「店ですか?」
「はい、今までは離れていましたがこれから連携しやすいようにと、我が商会もこの場所に移転してきたのです」
「この工業団地にですか」
「工業団地ですか??」
「あぁ、失礼しました。ここから新しい工業が生まれる。まるで団地の様だと思い、つい工業団地と」
「工業団地ですか?」
「はい、物流の効率化を図るために、目的・用途が似ている産業を集中させた一団の区画のことを、団地という言い方をすると王都で聞きました」
「工業団地、素晴らしい名前です。これからはシャルエル教工業団地としましょう」
馬鹿なのか?
このヨハネスというおっさんは。
「さすがにそれは無理だと思います」
「大丈夫です。エリアス様に頂いたお名前を粗末には致しません」
あぁ、そうですか。
好きにしてくださいな。
「さあ、みなさん。参りましょう」
空気を読んだように、アイザックさんが丁度いいタイミングで言う。
アバンス商会のアイザックさんの店に俺達4人は向かう。
途中で気付いたが、工業団地の敷地が更に広くなっている。
そしてキックボードで構内を移動している人が多い。
アルバンさんが歩きながら話し始める。
「キックボードは移動に便利で人気があります。最近はリヤカーも人気があります」
「リヤカーがですか?」
「はい、荷物だけではなく仕事が終わった後に家族や子供達を乗せ、移動手段として使う人が多くなりました」
「移動手段ですか…」
「えぇ、街も広いですから端から端へ行くのに、歩くよりも荷台に乗っていった方が楽ですから。さあ、ここが私の店です」
アイザックさんの店に着いたようだ。
しかしデカい。
こんな大きい店にする意味が分からない。
エリアス商会といい、シャルエル教の工業団地レベルの敷地の広さといい。
あなた達はいったい何を売って、ここまでになっているのでしょうか?
エリアスは知らなかった。
アバンス商会は日持ちの長い『味元』、『醤油』、『醤油タレ』、『ソース』を大量に積み、隣接した公爵領や各国のシャルエル教に売ってくるのだ。
いくら用意してもすべて売切れ、調味料を運ぶ馬車の数は日々多くなっている。
食事に調味料の美味しさを覚えたら、もう人は元の味気の無い食事には戻れない。
調味料は消費すれば無くなる。
そしてまた欲しくなる。
まるで中毒患者のように。
そう調味料中毒だ。
『なごみ亭』でも調味料を使った料理を出し人気を博している。
エリアスも新しい料理レシピを低価格で開示している。
その影響もありエリアス商会の作る調味料はどんどん売れ広がっていく。
中毒患者を増やせば、更に消費は大きくなり売れる。
それを繰り返し、商会を含め携わる人たちは豊かになって行く。
それは誰からも責められることのない、陰からの味の支配であった。
そしてたくさんの人達が景気の良いエリアス商会、アバンス商会、シャルエル教に雇ってほしいとやってくる。
ここに雇われれば、明るい未来が待っている。
味に支配されるより、味を支配する側になる事がお金を掴めると。
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