185 / 254
第14章 マジスカ領
第185話 デリク商会
しおりを挟む
「ところで、そちらのお嬢さんは?」
デリクさんがエリザちゃんの事を聞いてくる。
それはそうだよね。
旅をするのに子供を連れているなんて変に思うよ。
「この子は俺の…「婚約者です!!」
エリザちゃんが俺に代わって答える。
「婚約者ですか?ですが結婚前にお二人で旅ですか…」
「えぇ、エリザの地方では結婚前に、お試し期間という風習がありまして…」
「はて?お試し期間ですか、そんな風習は…「ギロッ!!」
ドンッ!!
エリザちゃんが足を踏み鳴らした。
「あわわ!!そ、そうですね。そういう地域もあるかもしれません…」
おや?デリクさんが変だ?
どうしたんだ?
「それにしてもエリザ様のご両親は、エリアス様を信頼なされているのですね」
「どうしてでしょうか?」
「それは成人もしていない女の子を、旅に連れ出しているからですよ」
それはそうか。
「エリアス様が居れば、ドラゴンも怖くありませんわ!!」
「あははははあはははは!そうですかエリザ様。それは頼もしい」
デリクさん、曖昧に笑うのはもうその辺で…。
そんなことを話しているうちにマジスカ領に着いた。
門番に山賊のことを話すと、治安が良くなると喜んでくれた。
そしてストレージから10人分の山賊の遺体を出す。
討伐依頼がでているのか確認してもらったが、出ていないという。
代りに斧や防具の遺留品を売って、報酬としてもらえる。
数日あれば換金できるから、詰め所に寄ってほしいと言われた。
俺は別にお金はどうでもよかったけど。
いくら山賊といえども、そのまま遺体を道に捨て置くには忍びなかっただけだ。
詰め所を出て『黒い粉塵』の人達とは、護衛依頼完了のサインをデリクさんからもらい別れた。
「デリク商会をお尋ねください。お礼はさせて頂きますから」
お礼は良いのだがこの領で、商人と繋がりを持つにはいい機会だ。
「では、伺います。それからマジスカ公爵の、お屋敷はどこら辺でしょうか?」
「あぁ、それならこの通りを真っすぐ行って、突き当たったところですよ。大きなお屋敷ですからすぐにわかります。どうしてですか?」
「せっかくこの領にきたのですから、見ていこうと思いまして」
「そうですか、いい思い出になりますね」
デリクさんは馬車で進み、俺達はその横を歩く。
するとエリザちゃんが歩きながら、こちらをチラチラ見ている。
なんだろう?
するとエリザちゃんは、遠慮がちに聞いてくる。
「あの~、エリアス様」
「なんだい?エリザちゃん」
「手を繋いで頂けないでしょうか?」
「手を?」
「えぇ、」
恥ずかしそうに下を向いている。
あぁ、そうだよね。
迷子になったら困るから。
「ごめんね。気づかなかったよ」
そう言うと俺はエリザちゃんの手を取った。
するとエリザちゃんは、嬉しそうに頬を染めていた。
そんなに不安だったのか?
ごめんよ。
2人で手を繋ぎしばらく進むと、2階建ての建物の前に止まった。
「さあ、着きました。ここが私の店です」
そう言うとデリクさんは馬車を降りた。
「まあ、あなた。お帰りなさい」
「おかえりなさいませ。ご主人様」
奥の方から奥さんと思われる40代と思われる人と、男の従業員が1人出てきた。
「ただいま。今帰ったよ」
「あら、そちらの方は?」
「ジェシカ、こちらはエリアス様とエリザ様だ。旅先で山賊に襲われたところを助けて頂いたのだ」
「そんなことが?!デリクの妻のジェシカです。主人が大変お世話になりました」
「あ、いえ、通りかかったものですから」
「本当にありがとうございました。あら?そちらのお嬢様は?」
「はい、婚約者のエリザです」
「エリザです。初めまして」
「まあ、可愛い奥様ね」
「えっ、奥様だなんて…」
クネ、クネ、クネ、クネ、クネ、
エリザちゃんが日が当たると、クネクネする人形のようになっている。
これはオルガさん仕込みか?
「でもあなた、冒険者の方の護衛が居たのでは?」
「それがいきなり前後を、10人の山賊に挟まれてしまってね。どうすることもできなかったのだよ」
「そんなことが?!」
「そんな時、エリアス様達が現れ、あっと言う間に山賊を倒してくれたんだ」
「お強いのですね。エリアス様」
「エリアス様なら、なんてことはありません!!」
俺の横でエリザちゃんが、自慢そうに胸を張っている。
張るほどはまだ、ありませんが…。
頑張れ!!明るい未来を信じて。
「立ち話も何です、中にお入りください。荷物を下ろして私もすぐに参りますから」
そう言われ俺達は店の中に案内された。
デリクさんがエリザちゃんの事を聞いてくる。
それはそうだよね。
旅をするのに子供を連れているなんて変に思うよ。
「この子は俺の…「婚約者です!!」
エリザちゃんが俺に代わって答える。
「婚約者ですか?ですが結婚前にお二人で旅ですか…」
「えぇ、エリザの地方では結婚前に、お試し期間という風習がありまして…」
「はて?お試し期間ですか、そんな風習は…「ギロッ!!」
ドンッ!!
エリザちゃんが足を踏み鳴らした。
「あわわ!!そ、そうですね。そういう地域もあるかもしれません…」
おや?デリクさんが変だ?
どうしたんだ?
「それにしてもエリザ様のご両親は、エリアス様を信頼なされているのですね」
「どうしてでしょうか?」
「それは成人もしていない女の子を、旅に連れ出しているからですよ」
それはそうか。
「エリアス様が居れば、ドラゴンも怖くありませんわ!!」
「あははははあはははは!そうですかエリザ様。それは頼もしい」
デリクさん、曖昧に笑うのはもうその辺で…。
そんなことを話しているうちにマジスカ領に着いた。
門番に山賊のことを話すと、治安が良くなると喜んでくれた。
そしてストレージから10人分の山賊の遺体を出す。
討伐依頼がでているのか確認してもらったが、出ていないという。
代りに斧や防具の遺留品を売って、報酬としてもらえる。
数日あれば換金できるから、詰め所に寄ってほしいと言われた。
俺は別にお金はどうでもよかったけど。
いくら山賊といえども、そのまま遺体を道に捨て置くには忍びなかっただけだ。
詰め所を出て『黒い粉塵』の人達とは、護衛依頼完了のサインをデリクさんからもらい別れた。
「デリク商会をお尋ねください。お礼はさせて頂きますから」
お礼は良いのだがこの領で、商人と繋がりを持つにはいい機会だ。
「では、伺います。それからマジスカ公爵の、お屋敷はどこら辺でしょうか?」
「あぁ、それならこの通りを真っすぐ行って、突き当たったところですよ。大きなお屋敷ですからすぐにわかります。どうしてですか?」
「せっかくこの領にきたのですから、見ていこうと思いまして」
「そうですか、いい思い出になりますね」
デリクさんは馬車で進み、俺達はその横を歩く。
するとエリザちゃんが歩きながら、こちらをチラチラ見ている。
なんだろう?
するとエリザちゃんは、遠慮がちに聞いてくる。
「あの~、エリアス様」
「なんだい?エリザちゃん」
「手を繋いで頂けないでしょうか?」
「手を?」
「えぇ、」
恥ずかしそうに下を向いている。
あぁ、そうだよね。
迷子になったら困るから。
「ごめんね。気づかなかったよ」
そう言うと俺はエリザちゃんの手を取った。
するとエリザちゃんは、嬉しそうに頬を染めていた。
そんなに不安だったのか?
ごめんよ。
2人で手を繋ぎしばらく進むと、2階建ての建物の前に止まった。
「さあ、着きました。ここが私の店です」
そう言うとデリクさんは馬車を降りた。
「まあ、あなた。お帰りなさい」
「おかえりなさいませ。ご主人様」
奥の方から奥さんと思われる40代と思われる人と、男の従業員が1人出てきた。
「ただいま。今帰ったよ」
「あら、そちらの方は?」
「ジェシカ、こちらはエリアス様とエリザ様だ。旅先で山賊に襲われたところを助けて頂いたのだ」
「そんなことが?!デリクの妻のジェシカです。主人が大変お世話になりました」
「あ、いえ、通りかかったものですから」
「本当にありがとうございました。あら?そちらのお嬢様は?」
「はい、婚約者のエリザです」
「エリザです。初めまして」
「まあ、可愛い奥様ね」
「えっ、奥様だなんて…」
クネ、クネ、クネ、クネ、クネ、
エリザちゃんが日が当たると、クネクネする人形のようになっている。
これはオルガさん仕込みか?
「でもあなた、冒険者の方の護衛が居たのでは?」
「それがいきなり前後を、10人の山賊に挟まれてしまってね。どうすることもできなかったのだよ」
「そんなことが?!」
「そんな時、エリアス様達が現れ、あっと言う間に山賊を倒してくれたんだ」
「お強いのですね。エリアス様」
「エリアス様なら、なんてことはありません!!」
俺の横でエリザちゃんが、自慢そうに胸を張っている。
張るほどはまだ、ありませんが…。
頑張れ!!明るい未来を信じて。
「立ち話も何です、中にお入りください。荷物を下ろして私もすぐに参りますから」
そう言われ俺達は店の中に案内された。
43
あなたにおすすめの小説
劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?
はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、
強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。
母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、
その少年に、突然の困難が立ちはだかる。
理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。
一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。
それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。
そんな少年の物語。
平凡なサラリーマンが異世界に行ったら魔術師になりました~科学者に投資したら異世界への扉が開発されたので、スローライフを満喫しようと思います~
金色のクレヨン@釣りするWeb作家
ファンタジー
夏井カナタはどこにでもいるような平凡なサラリーマン。
そんな彼が資金援助した研究者が異世界に通じる装置=扉の開発に成功して、援助の見返りとして異世界に行けることになった。
カナタは準備のために会社を辞めて、異世界の言語を学んだりして準備を進める。
やがて、扉を通過して異世界に着いたカナタは魔術学校に興味をもって入学する。
魔術の適性があったカナタはエルフに弟子入りして、魔術師として成長を遂げる。
これは文化も風習も違う異世界で戦ったり、旅をしたりする男の物語。
エルフやドワーフが出てきたり、国同士の争いやモンスターとの戦いがあったりします。
第二章からシリアスな展開、やや残酷な描写が増えていきます。
旅と冒険、バトル、成長などの要素がメインです。
ノベルピア、カクヨム、小説家になろうにも掲載
目つきが悪いと仲間に捨てられてから、魔眼で全てを射貫くまで。
桐山じゃろ
ファンタジー
高校二年生の横伏藤太はある日突然、あまり接点のないクラスメイトと一緒に元いた世界からファンタジーな世界へ召喚された。初めのうちは同じ災難にあった者同士仲良くしていたが、横伏だけが強くならない。召喚した連中から「勇者の再来」と言われている不東に「目つきが怖い上に弱すぎる」という理由で、森で魔物にやられた後、そのまま捨てられた。……こんなところで死んでたまるか! 奮起と同時に意味不明理解不能だったスキル[魔眼]が覚醒し無双モードへ突入。その後は別の国で召喚されていた同じ学校の女の子たちに囲まれて一緒に暮らすことに。一方、捨てた連中はなんだか勝手に酷い目に遭っているようです。※小説家になろう、カクヨムにも同じものを掲載しています。
不遇な死を迎えた召喚勇者、二度目の人生では魔王退治をスルーして、元の世界で気ままに生きる
六志麻あさ
ファンタジー
異世界に召喚され、魔王を倒して世界を救った少年、夏瀬彼方(なつせ・かなた)。
強大な力を持つ彼方を恐れた異世界の人々は、彼を追い立てる。彼方は不遇のうちに数十年を過ごし、老人となって死のうとしていた。
死の直前、現れた女神によって、彼方は二度目の人生を与えられる。異世界で得たチートはそのままに、現実世界の高校生として人生をやり直す彼方。
再び魔王に襲われる異世界を見捨て、彼方は勇者としてのチート能力を存分に使い、快適な生活を始める──。
※小説家になろうからの転載です。なろう版の方が先行しています。
※HOTランキング最高4位まで上がりました。ありがとうございます!
異世界で快適な生活するのに自重なんかしてられないだろ?
お子様
ファンタジー
机の引き出しから過去未来ではなく異世界へ。
飛ばされた世界で日本のような快適な生活を過ごすにはどうしたらいい?
自重して目立たないようにする?
無理無理。快適な生活を送るにはお金が必要なんだよ!
お金を稼ぎ目立っても、問題無く暮らす方法は?
主人公の考えた手段は、ドン引きされるような内容だった。
(実践出来るかどうかは別だけど)
異世界に転生したけど、頭打って記憶が・・・え?これってチート?
よっしぃ
ファンタジー
よう!俺の名はルドメロ・ララインサルって言うんだぜ!
こう見えて高名な冒険者・・・・・になりたいんだが、何故か何やっても俺様の思うようにはいかないんだ!
これもみんな小さい時に頭打って、記憶を無くしちまったからだぜ、きっと・・・・
どうやら俺は、転生?って言うので、神によって異世界に送られてきたらしいんだが、俺様にはその記憶がねえんだ。
周りの奴に聞くと、俺と一緒にやってきた連中もいるって話だし、スキルやらステータスたら、アイテムやら、色んなものをポイントと交換して、15の時にその、特別なポイントを取得し、冒険者として成功してるらしい。ポイントって何だ?
俺もあるのか?取得の仕方がわかんねえから、何にもないぜ?あ、そう言えば、消えないナイフとか持ってるが、あれがそうなのか?おい、記憶をなくす前の俺、何取得してたんだ?
それに、俺様いつの間にかペット(フェンリルとドラゴン)2匹がいるんだぜ!
よく分からんが何時の間にやら婚約者ができたんだよな・・・・
え?俺様チート持ちだって?チートって何だ?
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
話を進めるうちに、少し内容を変えさせて頂きました。
世界一簡単にレベルアップ ~魔物を倒すだけでレベルが上がる能力を得た俺は、弱小の魔物を倒しまくって異世界でハーレム作る事にしました~
きよらかなこころ
ファンタジー
シンゴはある日、事故で死んだ。
どうやら、神の手違いで間違って死んでしまったシンゴは異世界に転生することになる。
転生する際にオマケに『魔物を倒すだけでレベルが上がる』能力を貰ったシンゴ。
弱小の魔物を倒してレベルを上げ、異世界でハーレムを作る事を企むのだった。
完結【進】ご都合主義で生きてます。-通販サイトで異世界スローライフのはずが?!-
ジェルミ
ファンタジー
32歳でこの世を去った相川涼香は、異世界の女神ゼクシーにより転移を誘われる。
断ると今度生まれ変わる時は、虫やダニかもしれないと脅され転移を選んだ。
彼女は女神に不便を感じない様に通販サイトの能力と、しばらく暮らせるだけのお金が欲しい、と願った。
通販サイトなんて知らない女神は、知っている振りをして安易に了承する。そして授かったのは、町のスーパーレベルの能力だった。
お惣菜お安いですよ?いかがです?
物語はまったり、のんびりと進みます。
※本作はカクヨム様にも掲載しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる