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9 猫なので
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さて、お外は存外に騒がしかった。ラクロア様が住む御屋敷は、街の外れに有ったが、お城へと続く大通りと繋がっていた。ラクロア様は騎士さまだし、お城の中にいるんだよね?お城の中へはいるのは何処からいくのかしら。
大きな道を歩いてると、退け!!っと怒鳴られた。僕はびっくりして飛び退くと、凄い勢いで馬車が走っていく。あぁ、そうだ、道の端っこを歩かないと危ないんだった。ととととっと、端っこを歩いていくと、お昼時ということもあり、屋台が出ている。
美味しそうなお魚が焼ける匂いをたどって、ふらふらと食品街へと迷い込んだ。
「へいらっしゃい!!王宮騎士御用達の焼き肉だよ!!」
「肉団子はいかが?」
「こちらの包は、お野菜たっぷりで美味しいよ」
「香ばしいパンがあるよ」
あちらこちらから、威勢の良い呼び声が聞こえて、昔みた、お祭りみたいに賑やかだった。
道に所畝ましと、フルーツが積み上げられ、ジュースに、野菜に、何かが挟まったパン、ポップコーン、飴細工に、クッキー、ありとあらゆる美味しそうな物が並んでる。
中でも目を引いたのは、突撃魚の丸焼きだった。
「ふぁっ、めちゃんこ美味しそう……食べたいなぁ」
見てたら、店の主人が、身なりの良い僕をみて、串焼きを1つ差し出してくれた。
「ほら、坊主」
「ありがとう、むしゃむしゃ」
「お代は1ギルだよ」
「へ?」
「お代だよ、お金、お金、いま、食っただろ」
「あ、僕……お金なくて」
「なんだって!?お前はそんなに身なりが良いのにお金がないわけないだろ、ちゃんと払え」
急に怒りだした店の主人が怖くて、僕は思わず猫の癖で逃げてしまった。言葉が話せるんだから、ちゃんと説明すれば良かったのに、咄嗟のことで身体が動いちゃった。
「憲兵騎士様!!食い逃げだ!!その子を捕まえてくれ」
店の主人が大声で騎士を呼ぶから、僕は涙目になって、細い路地へと駆け込んだ。数人の大人が追いかけてくる、こわい。僕はつい最近まで寝込んでたから、あまり体力がなくて、ふらふらに、なってきて、とうとう、袋小路みたいなところで、騎士様に捕まってしまった。
「大人しくしろ!!」
「ごめんなさいっ」
「子供といえど、食い逃げは罰をうけるぞ、保護者がくるまで牢屋に入るんだ」
「うっ、うっ、ラクロアさまぁ、あーん」
ラクロア様の名前を呼んでないてしまった僕を、騎士達はジロジロと見た。
「お前は、ラクロア様の知り合いなのか?」
「僕はラクロア様の猫ですぅ」
3人の騎士達は、お互いの目を見交わした。
「……」
「おい、ネコってなんだ?」
「や、ネコっていったら、あれしか」
「ラクロア様のと言ったぞ」
「いやまさか、こんな子供に手は出さんだろ」
「まてよ、この子はこないだ人身売買事件の関係者じゃないか?ラクロア様が1人子供を捕まえただろ」
「あーー、男娼の、これか」
「あのあとどうなったんだっけ?」
「ラクロア様が引き取ったらしいが……これか」
「男娼のネコ、はぁ、若いのにラクロア様を手玉に取るとは凄いな」
「どうする?」
「とりあえず、店主に金を払ってラクロア様の所へ連れてくか?」
「そうだな、そうしよう」
3人の騎士達は、しくしく泣いてる僕を取り囲み、上から見下ろして縄はかけなくて良いかと言った。怖いよぅ。
大きな道を歩いてると、退け!!っと怒鳴られた。僕はびっくりして飛び退くと、凄い勢いで馬車が走っていく。あぁ、そうだ、道の端っこを歩かないと危ないんだった。ととととっと、端っこを歩いていくと、お昼時ということもあり、屋台が出ている。
美味しそうなお魚が焼ける匂いをたどって、ふらふらと食品街へと迷い込んだ。
「へいらっしゃい!!王宮騎士御用達の焼き肉だよ!!」
「肉団子はいかが?」
「こちらの包は、お野菜たっぷりで美味しいよ」
「香ばしいパンがあるよ」
あちらこちらから、威勢の良い呼び声が聞こえて、昔みた、お祭りみたいに賑やかだった。
道に所畝ましと、フルーツが積み上げられ、ジュースに、野菜に、何かが挟まったパン、ポップコーン、飴細工に、クッキー、ありとあらゆる美味しそうな物が並んでる。
中でも目を引いたのは、突撃魚の丸焼きだった。
「ふぁっ、めちゃんこ美味しそう……食べたいなぁ」
見てたら、店の主人が、身なりの良い僕をみて、串焼きを1つ差し出してくれた。
「ほら、坊主」
「ありがとう、むしゃむしゃ」
「お代は1ギルだよ」
「へ?」
「お代だよ、お金、お金、いま、食っただろ」
「あ、僕……お金なくて」
「なんだって!?お前はそんなに身なりが良いのにお金がないわけないだろ、ちゃんと払え」
急に怒りだした店の主人が怖くて、僕は思わず猫の癖で逃げてしまった。言葉が話せるんだから、ちゃんと説明すれば良かったのに、咄嗟のことで身体が動いちゃった。
「憲兵騎士様!!食い逃げだ!!その子を捕まえてくれ」
店の主人が大声で騎士を呼ぶから、僕は涙目になって、細い路地へと駆け込んだ。数人の大人が追いかけてくる、こわい。僕はつい最近まで寝込んでたから、あまり体力がなくて、ふらふらに、なってきて、とうとう、袋小路みたいなところで、騎士様に捕まってしまった。
「大人しくしろ!!」
「ごめんなさいっ」
「子供といえど、食い逃げは罰をうけるぞ、保護者がくるまで牢屋に入るんだ」
「うっ、うっ、ラクロアさまぁ、あーん」
ラクロア様の名前を呼んでないてしまった僕を、騎士達はジロジロと見た。
「お前は、ラクロア様の知り合いなのか?」
「僕はラクロア様の猫ですぅ」
3人の騎士達は、お互いの目を見交わした。
「……」
「おい、ネコってなんだ?」
「や、ネコっていったら、あれしか」
「ラクロア様のと言ったぞ」
「いやまさか、こんな子供に手は出さんだろ」
「まてよ、この子はこないだ人身売買事件の関係者じゃないか?ラクロア様が1人子供を捕まえただろ」
「あーー、男娼の、これか」
「あのあとどうなったんだっけ?」
「ラクロア様が引き取ったらしいが……これか」
「男娼のネコ、はぁ、若いのにラクロア様を手玉に取るとは凄いな」
「どうする?」
「とりあえず、店主に金を払ってラクロア様の所へ連れてくか?」
「そうだな、そうしよう」
3人の騎士達は、しくしく泣いてる僕を取り囲み、上から見下ろして縄はかけなくて良いかと言った。怖いよぅ。
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