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救出作戦
温川
しおりを挟むクリスは丸菱から聞いた謎の人物温川が住む
とされる廃墟に近いモールと併設する遊園地へと
辿り着いていた。
壁はテイカカズラやクレマチス、トケイソウ等
つる科の植物で壁は覆われ地面は雑草で覆い茂った
静かな静寂に時折コンクリートが崩れる音がする
天井部分のアーチは崩れ烏が数匹声をあげている
文明があった頃の姿とは程遠い無惨な姿だった。
クリス「廃墟か……いつ見ても寂しいもんだな」
ほと内戦激しい母国の事を思い出す彼だった、
ポルキ「弱き文明の末路とはこう言うものだ……
詫びることは出来無いがこうやって見ると
お前の感情が分かる気がする……
だが生命体は弱肉強食もまた食物連鎖も
欠かせ無いものだ」
クリス「それが悲しく思えるのも奴らに会って
からだな……」
クリス「……それにお前は抜けたんだ、
謝る必要はねぇさお目の言う通り
人間社会でもこう言うことは無くなった事はねぇ」
壁の幾つかはグリマン襲撃の際大きな穴が無数に
開いており、ツタに絡む干からびたゾンビが無数に
あった……異臭がひどく蠅などが無数に飛んでいる。
陽射しが差し込む光は地獄の景観を逆に美しくも
見せていた……
クリス「……ひでぇな爆撃の後さながらだな」
ポルキ「此処は何だ?」
クリス「あぁ此処はうーん……娯楽施設、
楽しむ為の施設だな、隣もまぁ買い物か楽しむ
所には変わらねぇな」
ポルキ「……楽しむ?」
クリス「あぁ楽しむだ、レールが破壊、いや風化か
今はもう乗れ無いが、色々乗り物があるだろう、
絶叫マシンに乗って声をあげて騒いだりする所だ、
以前は子供達が賑やかに楽しむ様な
場所だったんだ、お前の星では無かったのか」
ポルキ「……レールから察するに落下という事は
恐怖体験をする場所か?
我ら種族にも訓練はあるぞ」
クリス「訓練……いや楽しむ場所何だが」
ポルキ「……その言語の意味が未だ理解出来無い」
彼の話によると一定期間カプセル(赤子が母のお腹
で過ごす環境を再現できる機械)に通常人間
の出産時より長く入れる事により人工的に
知能指数を上げる装置で時を過ごし、
その後、成人とされる人間でいう齢20歳まで
別のカプセルに移動させられ過ごす。
計算上は20年で人間の脳なら100%の能力が
使えるとされる。
脳に針を刺し直接洗脳が行われる、
目が見え無いものの視覚を映像化させ見せる今の
技術と同じだ、それは夢の中の体験なんてものでは
無い、リアルに体験し経験、行動、思想を方向性
として植え付けられる、凄まじい戦争体験や癒し
宗教で言う神様への信仰心が出来るまで行われる
それはマザーの存在である。
それと同時に体の運動も行われる、
人間でいう電気で筋肉を動かし鍛える、
疲弊した体と洗脳による脳への負担は通常我らが
起きて過ごす環境とほぼ変わら無かった、
その間に行われる教育は戦闘マニュアル
が基礎となる、個体が優秀なほど長く入れられ
活動出来る肉体と脳への洗脳が終了すると幹部や
精鋭、一般兵、知的戦略兵と無駄なく教育が済んだ
状態で即戦力として戦闘に即時参加する事が可能
15年で植え付けられた洗脳を元に追体験する戦闘は
その意識の中で走れば筋肉も電気で無理やり動かす
すなわち本当の戦闘を体験するのだ。
顔は一つの遺伝子の複製から似ている
体格が一定なのも頷ける事柄だった。
最終の洗脳段階では失敗作と成功作とに
振り分けられる、一般兵から落ちた者は即時処分
扱いされる、その最終テストは精神が崩壊する様な
ものだった、過去の戦闘から得たデータをもとに
まずは脳に多大なるストレスを与える
そして次は擬似体験である、脳が破壊され、腸が
飛び出ても戦闘できる強靭な精神力を植え付ける
過酷な擬似体験は人が戦争で行ってきた数十倍の
人の終わりを体験する(擬似の為)
中には当然身を抉られた事やそれに耐えきれず
脳ならず自ら生命の終わりに到達する者もいる。
擬似であって擬似ではない、それは本来の生命体の
体の機能を自ら閉じることもできるからだ。
終わりへの恐怖心は宗教等の様な意識に近い
マザーを崇拝し生まれ変わる擬似肉体とし
終わりへの恐怖は快楽に近い状態へと変換される。
そこで一度でも挫けたものは戦闘においても基礎的
精神能力が欠けると見なされ処分されるのだ。
クリス「……奴らの戦闘に対する執着心が理解
出来た気がするぜ……お前もここにいるという事は
それをクリアしたと言う訳か」
ポルキ「そうだ、だが完璧に見えるシステムでも
私のように古参者は経験や知識により変化が
起こる者もいただろう、だが戦闘民族の寿命は
短い、新たに生まれ変わる定義が植え付けられて
いる分、戦闘においては身の危険を変えりみない
からな……古参者自体が珍しいのだよ」
俯きながらポルキは淡々と会話した。
ポルキ「生物的には我らの寿命は500年ほどだ
病気の大半は、お前も施設で見ただろうカプセル
あれに入り治癒力、免疫を直接入れる事により
治療するのだ、私はその機関の知恵者として
あの船に乗船していた。
そしてカプセル状の経口薬は高濃度のカロリーに
加え、星による酸素濃度や放射能から体を守る
グリマン共有の素となる素体から培養される
免疫抗体と血中に溶けて補う酸素配分の薬だ
星により窒素や二酸化炭素、酸素の含有量は
違うからな、細胞自体にその環境に応じた
適応性を持たせるために作られたものだ」
カプセルには意味がある、優秀な兵が地球に
降りてきた期間が短い理由もそこにある、彼らは
特化するが故に適応性に欠ける、それを補うのが
戦闘用の鎧による装備の違いである。
凡庸タイプの一般兵は星の調査がすみ次第侵略前に
戦闘用のカプセルに一年は入れられる
そこで無理矢理環境に適応する体を作るのだ
適応し無い体に異変が出ても細胞学に特化した
彼等種族のテクノロジーはすぐ様それに変わる
細胞へとすり替え作業も同時に行われる
カプセル内での急激な環境変化にも耐えれる
体を手に入れられるのだ、生命を持って侵略する
方法をとる我ら種族ならではの特化した化学だ
それに例え壊れても取り替えの効く兵なのだ
故に戦闘終了後、廃棄処分としてその星に
置き去りにされることが多い、だが先述べた様に
種族はマザーの洗脳下で活動する為に繁殖能力を
生かしその星をいつか制圧し、また資源が取れる
星の支配者として保険の様な策がとられていた」
そんな環境に楽しむ等という概念がないのも
無理はなかった……
想像以上の彼等の過酷な環境に同情すべきか
それすらもわから無いクリスは話を誤魔化すかの
様に言葉を発した。
クリス「……此処から上がれそうだ、
お前は俺のリュックから落ちるなよ」
ポルキは人や異星人にも見られる訳にもいかず
体の小ささを生かしクリスのリュックの中に
すっぽりと入り、共に移動していた。
紐にフックを取り付けカウボーイの様に振り回し
遠心力を持ってビルの壁の一角へと慣れた手つきで
1発で引っ掛けると試しに紐を力強く引っ張る。
クリス「よっと……」
レスキュー隊の様にスルスルと上がるクリス
2階の窓から中を覗くと剥き出しの鉄骨が至る所に
見えた、中には瓦礫も多く壁は血糊が辺りの壁を
幾何学模様に彩っていた……
小石を投げ入れるとソレらしい動きを見せ
動くことのなかった瓦礫からまだ命があるゾンビが
まるで墓から這い出るように数体動き始める。
クリス「……この音で五……いや七体か」
更に勢いをつけて遠くに投げ入れると、先程まで
静かだったモールの至る所から見る見る内に
辺りはゾンビで一杯になった。
クリス「……数が多い」
ポルキ「キューメンラスガスの影響下に
ある生命体か……」
クリス「まぁ……何とかなるだろ、
しっかり捕まっとけよ」
そういうとリュックを体にシッカリと縛り付け
小石を遠くに投げる、その角度は15度配置で連投
出所がわから無いように吹き抜けの天井目掛け
投げ入れるとその音に反応しゾンビが移動する。
その動きに合わせ物陰に隠れながら素早く
移動を繰り返す、どこにいるのかわから無い人物に
一階一階確認するしか無かった。
2階、そして壁を伝い3階へと辿り着くと中に
侵入した、だが4階への動かなくなった
エスカレータの前に音に反応し無いゾンビが。
クリス「邪魔な奴め……」
倒すにもあまりに数の多いゾンビ
囲まれるのは目に見えていた、気づかれず倒すには
ゾンビとの隙間が少なすぎたのも要因の一つ
特に階段は危険だ幅が狭い上に上下から挟まれると
どうしようもない、
クリス「さて、どうしたものか……」
指を咥え辺りを見回す……
右にフードコートが見えた、特にゾンビが多い
ここで集まるネズミや昆虫などを餌に彼等は
生きながらえていたのだろうか……
クリス「噛まれると感染症が多い訳だ……」
左には服が売ってあるショップが並んでいた
その更に奥に見えるスポーツショップ
クリス「まずはあそこだ、手持ちの武器が心許ない
ソレにうまく行けば重量を軽減できるリュックが
ある可能性もあるからな」
身を低く、這いずるように慎重に歩を進める
唸り声が至る所から聞こえてくる……
昼間とは言え電気の通ら無い太陽の光の差し込み
頼りな大型施設は日差しから遠い奥へ行くほど
暗闇が多い。
ポルキ「……右から2体が接近している」
クリス「了解……」
ポルキは耳が良い、互換に関しては人間よりも
戦闘に長ける彼等の特徴だ、戦闘要因では
ないにしろ体の小さなポルキでも視力、聴力、
嗅覚は人並外れたものを持っていた。
クリス「しかし……何処にいる、時間が
無いってのによ、ここの捜索だけで本来は早くても
20日はかかるぞ」
ポルキ「そうだな、このエリアの移動速度を換算
すると21日と五時間て所か……」
「ソレ飯の時間と睡眠含まれてる?」
ギョッとする2人は背後の声に振り向くとなんと
ハクが側にいたいたのだった。
ポルキ「!」
クリス「!オワッ!」
思わず声が出るクリスは口を自分の手で覆い塞いだ
クリス(お前なんで此処にいる!てかなんでお前は
いつもいつも……気づかれず近づいてんだ)
ポルキ(私も気付かなかった……)
ハク「時間ないから来ちゃった」
クリス「コラ!声を小さくしろ!」
ハク「いいのいいの」
そういうと立ち上がり胸いっぱい酸素を肺に入れる
クリス「……嫌な予感しかしない」
ポルキ「……」
ハクは大声で叫んだ
「すいませーん!温川さんいらっしゃいますかー!
いらっしゃったら合図くっださーいぃぃい!」
静かな唸り声しか聞こえ無いモールに響き渡る声は
壁に反響して一斉にカラスや鳥達が飛び去る
至る所に横たわるゾンビも音に反応して
立ち上がった。
クリス「はわわわ……お前ぇええ声がでけぇて!」
そういうクリスも大声を張り上げ突っ込んだ。
クリス「ハッ!俺した事が」
時すでに遅し、ゾンビが群がり始める。
ハク「ホイホイダッシュ!」
クリス「は?まっ、待てよ!」
そういうとハクの後に続き走るクリス、
その背後には大量のゾンビの群れが見えた。
先程クリスが入ろうとしたスポーツ用品の前の
ショーウインドウを棒で叩き割ると飾ってあった
バット二本と電動スケートボードを2人は持つと
素早く起動、廊下を颯爽とゾンビをすり抜け
駆けていく。
ハク「ウッヒョー!気持ちいい!」
ポルキ「この状況下で気持ちいいのか?」
クリスは背後に大群で迫るゾンビを見て言った
「アイツだけだ……」
更にハクは手に持ったバットで壁や
ショーウインドウを次々と叩き割る、けたたましい
音がモールに響き更にゾンビが増えていく
ハク「クリス、僕の力じゃダメだからバット柱に
ぶつけて曲げて!」
クリス「……あ、あぁわかった」
そういうと電動スケートボードの勢いも生かし
柱に向けてフルスイング、手渡されたバットを
二本曲げるとハクに手渡した。
ハク「うーん……絶妙な曲げ具合だ」
クリス「おい!そんな事言ってる場合じゃねぇ!
騒ぎすぎだ!前からもゾンビが、もうすり抜ける
隙間もねぇぞ!」
ハク「ホイホイ」
ハクはクリスに走りながらリュックから2本の
ロープとスポーツ店にあったバンテージを頑丈に
括り付けクリスに手渡した。
クリス「何だこれ」
それはそこら中にある車のハンドルだった
それにロープが括り付けられおり
ロープの先は廃墟の至る所に落ちている
鉄で出来た曲がった形状の物、ともかく鍵爪状に
近いただのゴミだった。
クリス「……なんか読めてきたぞ」
ハク「じゃ読み通り、真似して飛び込め!」
ハクが先頭に真ん中の吹き抜け取り付けられている
転落防止柵の下側に鉄の部分をはめると
勢いよく飛んだ、体は宙を浮くもロープがハクの
体を支え半円に弧を描く、手に持ったハンドルは
握りやすく反動を物ともしない頑丈な
安全グリップ器具だ。
クリス「嫌な予感的中……ポルキ!リュックの中で
布シッカリ握って落とされんじゃねーぞ!」
クリスもハク同様、柵下に曲がった鉄を引っ掛ける
勢いよく落ちたのだった、勢い良すぎて体は
ブラブラと揺れ動くのだった。
クリス「ハクのアホー!上から落ちてきたら、
こんなに揺れたらゾンビに身体掴まれて
一緒に落ちちまうじゃねぇか!」
しかしクリスの前に一本の棒が目の前に現れると
クリスは無我夢中でソレに左手でしがみ付き
揺れを無くしたのだった。
クリス「……?」
ハクの方を見るとロープに繋がったハンドル
を右手に左手を天井に何やら掌を広げ
付着させている……
何故天井に張り付いていられる?そう思った
クリスはハクの手からはみ出した白い物を見た。
クリス「成る程両面テープか……それなら
そこら中にあるからな、しかも平行な力には
かなり強いからな、しかし、お前……笑えるぞ」
その姿はクリス達を支える棒を必死に
咥えていたからだった。
ハク「モゴモゴ……ちと無理があっちゃみだい」
ポルキが顔を覗かせると彼すら呆れた様な顔を
見せていたが奇妙な笑い声を挙げていた。
クリス「曲芸師か、お前は」
ハク「だげどぉ……埃でぇ……」
クリス「あん?何だって?」
ハク「テープどれぞう……」
ハクの手についた粘着テープが剥がれそうに
見えたのだった。
クリス「あ?お、お前!まだゾンビもれなく
大量落下中だ!踏ん張れ!」
ハク「オヒョヒョ……む……り」
クリス「!はっ?そ、そうだポルキ!俺の体
つたってハクの棒支えに行け!」
ハク「ソレ無理……歯が折れるるるる」
クリス「そ、そうか……そうだよな」
焦るクリスを見て踏ん張りながらも笑うハク
「ウヒョヒョ」
クリス「……緊急事態だというに何かムカつく」
とうとう手から粘着テープが剥がれそうな瞬間
ハクは体を捻りハンドルを持つ手の肘を使い
棒に勢いよく肘打ちを当て、その勢いを活かし
棒を押し回す、クリスの体は空中で弧を描きハクの
方へと引き寄せられた、その勢いに遂に
耐えきれなくなった粘着テープは一気に剥がれると
クリスの体と白の体が入れ替わるように空中で
交差し体制は入れ替わった。
ハク「どっこいせ!」
更に体を丸め、両足を天井に歩く姿勢になった
ハクは逆立ちの体勢のまま斜めに立つように体を
入れ替えると足裏の摩擦と縁に付いたレールで
踏ん張り、互いが持つ棒がクリスが戻る力を
止めるように力が働く、棒を口から粘着テープが
剥がれた左手に持ち変え支えたのだった。
クリス「ふぅ……器用なやつだ」
ハク「器械体操中学の時やってたから、
吊り輪の要領でっす!」
ハク「びっくりした?」
クリス「……このドS野郎が」
頭 (棒) 足 ーー天井
クリス側\ ーーー 〆 ハクの姿勢(逆)
足 頭
ゾンビは落下した筈の3人を追いかけるかの様に
次々と柵を越え落ちていった、
10分も立たず彼等の落下は収まり上に居た
ゾンビの動きは収まり始めた……
ハク「どう?これだけ騒いだら寝てる子も
起きるでしょ」
5階部分にクリスが目をやると鏡で反射された
光が見えた、その動きは自然のモノでなく
明らかに作為的に動いていたのだった。
クリス「フッ……ビンゴだ」
生存者の位置が分かり、そこから這い上がると
そこまでの移動にハクは店にほぼ置いてある、
在庫用の段ボールに視界が見える穴を開け中に
入る、ゾンビの視界から見つからぬ様に
ソレを使って移動したのだった。
ハク「木箱があれば安心なんだけど、目的地は
近い、急ごう……」
見つかれば移動を停止、明らかに段ボールが
視界に入ってもあからさまに動かなければ、
思考の止まったゾンビには人か無機物かは
理解出来無い、中に人がいるかもという思慮という
脳の活動が停止しているからだ、だが油断も
出来無い、過度に動くと鼠等の食料も餌にして来た
彼等の生態的に中を探る事もあるからだ、
慎重に慎重を重ねながら進んだ。
ポルキ「さっきの事柄なのだが……
なぜお前は彼の意図もわからず奴の言うことを聞く
先程の策は賢いとは言え無いし生命の危機の
確率を上げる非効率の極みであるはずだが」
クリス「……」
「まぁそうだな……だけどな目的には時間が無い
奴は目的しか見えて無い、振り回され無いんだ
考えてみろ、あのまま俺達だけで行動していれば
日は立ち本来の目的を失う、
そうなれば、時間をかけて行動したこと自体が
全てを無駄にし、時間をかけて安全を確保しながら
だって安全はゼロじゃねぇ、全ての行為が
危険を犯した事実だけの行為だけで終わって
しまうって事になるだろ?どちらがリスクが高いか
本質を奴はいつも見抜く力を持ってる」
ポルキ「……確かに」
クリス「それにな、なんだかんだでアイツは
何かしてくれんだよ」
ポルキ「それは過信だろう……人が何かを遂行する
それに100%はありえ無い」
クリス「……まだお前にはわからねぇか、
俺はアイツを信じる、仮にそれが失敗したとしても
俺はアイツを恨まねぇし、むしろ感謝しかねぇ
最後にアイツに会えたこそが俺にとって奇跡なんだ」
ポルキ「……お前の命は一つ、それを他人に預ける
意味がわから無い」
クリス「アイツにとっちゃ俺の命もアイツ自身
の命も同じだと思うぜ?ただ預けるってのとは
本質が違うのさアイツの命は俺にとっても俺の命
俺の命もアイツの命繋がってんだよ」
ポルキ「二つの生命体の命が同じ……繋がる?」
クリス「まぁ分からなくて当然か、偉そうに
言ったが俺も分からなかったからな」
「簡単に言うと脳で考えてる限りは
理解不能だと思うぜ?」
そう言うと胸に手を当て言った。
クリス「ここで感じる事こそ真実だ」
力強く発言するクリスにポルキは自分の胸に手を
当ててみたがまだそれは理解出来なかった……
そして5階にたどり着いた3人の前に武装した
男達が待ち構えていたのだった……
※人間が胎内で長く過ごす期間ほど知能指数が
高まる事への考えは地球にもある
海外ドラマでもそういった題材がテーマな
作品も多く存在する。
ーー温川、ドロア、丸菱、ポルキ談ーー
これが本当なら人間社会にもいずれ同じことが
起こる可能性は充分ある
人工的な胎内の環境を整えるには医学的要素も
多く、早産などで対処できる装置として現在も
あるがそれが飛躍的進歩を遂げた世界がグリマン
社会だろう、人間がもし倫理という概念の発想が
なければ、もしくは秘密裏にその実験が行われて
いれば、また、戦争を経てきた人類にまだ、
とある国の様に王国制度などが存在してた未来に
なれば地球も今の形ではなくこう言った社会に
なっていた可能性も否め無い
生命体の進歩は幾つもの偶然と運が積み重ねて
出来ている、今の定説や常識などある期間に
存在した一つの仮説文明である。
例えば独裁国家が世界を統一した歴史があったと
する、これは世界でも今尚存在する事柄から
起こりえた事柄なのだとわかる
では上によって変わる世界が良いかどうか、
それはまたその時代により変わる。
独裁国家のメリットは、競争社会が無い、
あらゆる事柄には通じ無いが私が言いたいのは
例えば医療関係だ……
人間の寿命は病を克服し上げてきた
2000年初期から細胞学が発展しその様相は
変わりつつある、スタッフ細胞やIPS細胞だ
存在したかどうかではない、この時代から
あらゆる細胞という存在するものに着視が変わる
では社会の競争が無い場合は利益という概念が
消える、そしてそれは他国間での情報提示が
当たり前という事になる
それは今とは比べ物になら無い加速度で進化する
より分かりやすく言えば、物を運ぶのに1人で運ぶ
事より1000人で運ぶことの方が早いだろう
そういう事だ、今の人類の社会は自らの進化を
自ら足を引っ張りながら遅めていると言って
過言では無いだろう、いいか悪いかは別の話だ。
だが少数を犠牲にして多数を救う考えが
グリマン社会にはあったのだろうと私は考えた、
グリマンも上の考えが違えば我ら同様の
社会を持って進化した可能性は高いと言える。
ーーポルキーー
彼のいう通りだと私も考える、
少数の犠牲は多数を救う
少数の意見を聞いていては事は進ま無い
生命体の治療に関しては、連合の星の中でも
我らは一位、二位を争う文明を持つ。
人間が遺伝子を組み替える事を人間以外には
するのにそれを否定する意味が私にはただの
エゴイスト的な考えにしか感じ無い。
我らの歴史を見ると人間社会の文明との
知的生命体としての文化的時間の差は
1000年にも満た無いのだ。
なぜ地球人は進化を遂げるのが遅いかは
そこにあるだろう、
我らはこの国で言う独裁国家であった
実験は繰り返され犠牲も多く出たと聞く
だがそれは一般のグリマンが病に倒れるのを
防ぐ時間は人間より遥かに早かった。
未だ克服出来無い病に人は苦しみ涙を誘う
同じ文明から発した我らの星が隣にあったとして
我らの国では難病とされる病気は既に無く
涙に枯れるものは存在しない。
もう少し早く治療薬が出来たなら、そういう人間は
山ほどいるだろう、そう言う意味では我らの国ほど
民の生命を尊重し人口を増やしたと言ってもいい。
それに惑星の社会については私にも知識がある
いや、お前達からすると歴史となる前の話に
なるだろうが……
惑星での危機は生命体同士の争いばかりではない
裕福な星ほどよく見られる民主主義の弱点と
いうべきか、一つを挙げると病気だ、
感染性の病気などは個人の意見に委ねられると
抑える事は不可能だ、愚かな生命体は
利益を尊重し、星を破滅に導く、例を挙げよう、
生命体のウイルスによる発病までの期間はその
病気により違うが、発病まで二週間とする
その期間、完全封鎖が出来るかどうか
ある星でいい例がある
クラス星とルディ星だ、この二つの星の成長は
似ていた、医療、文化、共にだ
クラス性はそれに対する対応が遅れた
人民の怠慢さが産んだ悲劇と言ってもいい
人は主導者の意見を聞かず自分主義でそれに
対抗した、その結果は人民の三分の一を失う結果
となった、
対するルディ星は三週間の間、人民の完全封鎖に
乗り出した、政策は星で統一だ。
基本、1ヶ月間の税金の免除及び配達での食料提供
利益は出ずとも生きる為の最低限の補償だ。
お前達の言う保安部隊、病院、そして警察か……
こう言った者は多額の報酬のもと1ヶ月完全封鎖
緊急事のみ連絡が出来るライフラインを敷いた
罰則は厳重だった筈だ。
だがクラス星と違う点は感染者の炙り出しに
成功した事により、たった1ヶ月という期間で
惑星からウイルスを消すことに成功したのだ、
収まった期間に各国が情報を提供し薬は作られた。
このやり方は我らの星でも行われる
あらゆる未知のウイルスは脅威では無くなったのだ
どの病気もウイルスを媒介にするものは
このやり方で星から消せるのだ。
国家共同共栄策と呼ばれた体制の誕生だった。
財政はクラス星と違い政府も多額の給付を行う
必要も無く素早く星人達は本来の生活に戻った。
一方、長々と続ける政策にクラス星の経済は破綻し
それが原因で物価が急落、人員をも失い文明と
して機能しなくなった、各地で争いが起き
三分の一が暴動を起こしそれは遺伝する
こうして滅んだのだ。
ドロア「わしもその考えには賛成だ……
欲にまみれ本当に大事な命を守る事こそが
人の姿、国家ではなかろうか、大義名分など
どうでもいい」
丸菱「だがどうだ、彼らは確かに進化した、が
彼らの文明の結果は他の種族を滅ぼし、自由への
渇望を無くした、
病に倒れる事がないからこそ命の重さが
分からなくなった、故の恐怖心がない暴力性が
高まったとも言えるのではないか
私は文明の発展は必要だが最も生命体に必要な
本来の心理は人の持つ心だと思う
時間はかかるかもしれ無いが」
ポルキ「今の人間には体制を変える力はない
個人がどうこういうレベルではないのだ
闇は少数を飲み込む、欲に駆られた人間は
ある意味生命体の持つ本来の本能に従った
と言ってもこれは正しい。
理想を掲げるものは潰され民は愚かになり
文明は滅ぶ、我らの進撃にはそう言った文明を
選び進軍している事実もある。
潤沢な資源を食い尽くし自ら滅ぶ生命体に価値は
無い、地球のみならず視点を宇宙に広げたとき
その行為は殺人に等しいのだ。
我ら宇宙にすむ生命体全体の話だ
人間は堕落し星を汚染する、規模を縮小しすぎ
なのだよ、自らの家の潤沢は願うがその土地の
汚水を撒き散らす、騒音や、ゴミ、異臭、
隣の家の事など気にせずその結果、土地は汚染され
隣人による殺人や問題が起こる、己が土地のみと
言う考えが人間自体、その家自体の災いを
呼んでいる事に気付きもせず」
丸菱「この話は長くなりそうだ……また話そう」
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それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
強制ハーレムな世界で元囚人の彼は今日もマイペースです。
きゅりおす
SF
ハーレム主人公は元囚人?!ハーレム風SFアクション開幕!
突如として男性の殆どが消滅する事件が発生。
そんな人口ピラミッド崩壊な世界で女子生徒が待ち望んでいる中、現れる男子生徒、ハーレムの予感(?)
異色すぎる主人公が周りを巻き込みこの世界を駆ける!
少しの間、家から追い出されたら芸能界デビューしてハーレム作ってました。コスプレのせいで。
昼寝部
キャラ文芸
俺、日向真白は義妹と幼馴染の策略により、10月31日のハロウィンの日にコスプレをすることとなった。
その日、コスプレの格好をしたまま少しの間、家を追い出された俺は、仕方なく街を歩いていると読者モデルの出版社で働く人に声をかけられる。
とても困っているようだったので、俺の写真を一枚だけ『読者モデル』に掲載することを了承する。
まさか、その写真がキッカケで芸能界デビューすることになるとは思いもせず……。
これは真白が芸能活動をしながら、義妹や幼馴染、アイドル、女優etcからモテモテとなり、全国の女性たちを魅了するだけのお話し。
忘却の艦隊
KeyBow
SF
新設された超弩級砲艦を旗艦とし新造艦と老朽艦の入れ替え任務に就いていたが、駐留基地に入るには数が多く、月の1つにて物資と人員の入れ替えを行っていた。
大型輸送艦は工作艦を兼ねた。
総勢250艦の航宙艦は退役艦が110艦、入れ替え用が同数。
残り30艦は増強に伴い新規配備される艦だった。
輸送任務の最先任士官は大佐。
新造砲艦の設計にも関わり、旗艦の引き渡しのついでに他の艦の指揮も執り行っていた。
本来艦隊の指揮は少将以上だが、輸送任務の為、設計に関わった大佐が任命された。
他に星系防衛の指揮官として少将と、退役間近の大将とその副官や副長が視察の為便乗していた。
公安に近い監査だった。
しかし、この2名とその側近はこの艦隊及び駐留艦隊の指揮系統から外れている。
そんな人員の載せ替えが半分ほど行われた時に中緊急警報が鳴り、ライナン星系第3惑星より緊急の救援要請が入る。
機転を利かせ砲艦で敵の大半を仕留めるも、苦し紛れに敵は主系列星を人口ブラックホールにしてしまった。
完全にブラックホールに成長し、その重力から逃れられないようになるまで数分しか猶予が無かった。
意図しない戦闘の影響から士気はだだ下がり。そのブラックホールから逃れる為、禁止されている重力ジャンプを敢行する。
恒星から近い距離では禁止されているし、システム的にも不可だった。
なんとか制限内に解除し、重力ジャンプを敢行した。
しかし、禁止されているその理由通りの状況に陥った。
艦隊ごとセットした座標からズレ、恒星から数光年離れた所にジャンプし【ワープのような架空の移動方法】、再び重力ジャンプ可能な所まで移動するのに33年程掛かる。
そんな中忘れ去られた艦隊が33年の月日の後、本星へと帰還を目指す。
果たして彼らは帰還できるのか?
帰還出来たとして彼らに待ち受ける運命は?
ダンジョンでオーブを拾って『』を手に入れた。代償は体で払います
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スキルなし、魔力なし、1000人に1人の劣等人。
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未来の知識を有する主人公が、海軍機の開発のメッカ、空技廠でエンジンを中心として、武装や防弾にも口出しして航空機の開発をやり直す。性能の良いエンジンができれば、必然的に航空機も優れた機体となる。加えて、日本が遅れていた電子機器も知識を生かして開発を加速してゆく。それらを利用して如何に海軍は戦ってゆくのか?未来の知識を基にして、どのような戦いが可能になるのか?航空機に関連する開発を中心とした物語。カクヨムにも投稿しています。
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