世紀末ゾンビ世界でスローライフ【解説付】

しおじろう

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救出作戦

純衣戦 8 快闘

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 戦闘は激化していた、誠、クリスも奮闘するも戦いは互角、彼ら
の恐怖は命の終わりを意味する、人の最後の失いたくない絶対的な
もの「命」の為に戦う彼らに後は無い、それはより現実的な方へと
従う、黒田と純衣、比べるまでも無かった、仮に天使と悪魔を天秤
に掛けても人は悪魔に心囚われそして地獄へと落ちるだろう、結果
が同じでも、人は生の為に生を捨てる生き物だから、恐怖と言う猛
追がハクの仲間を追い詰めていく、其れは来栖チームも同じだった
実質は1人対2人という状況に追い込まれていく、一対一でも油断
のなら無い強敵の実力にヒロも懸命にカバーするが実力と経験が違
いすぎた、あらゆる隙を突き、衆の攻撃対象はいつしかヒロを殺す
事にシフト変更していた、定石は強い者を倒す事と思いがちだが、
それは状況による、2人で追い詰めなければならない程来栖は強か
った、こう言う場合、弱い者を先に倒し確実に勝利を掴むには効率
がいいからである、元々攻撃主体であるレイピアでの味方を守りな
がら戦うスタイルは来栖の本来の実力を発揮出来ず苦戦していた。

ハク「行くよ!」
裕太「おう」
体に何やら巻き付けたハクの足を両手で持った裕太が猛然と襲いか
かる衆に向かい突進する、短直に見える横殴りの人間棍棒というべ
き攻撃は衆に軽々と避けられたかのように見えた、だが衆の眼前に
見えたものはハクが背から回した棍棒だった、人の体重の全てがの
る棍棒の威力は凄まじい、それは緩やかに見えるプロボクサーのパ
ンチにも似ている、当たればその衝撃は計り知れない、それは緩や
かに見える点では丸太も同じだ、当たれば人は軽く吹き飛ぶ。
衆「コイツらなんだ、何なんだ、この攻撃は方法は!下がるしか」
裕太「逃しはしないよ、ハク速度上げるよ!」
ハク「ひぇ!わ、わかった」
 一気に速度を挙げ裕太が前に出るとその怪力で振られた人間棍棒
は勢い凄まじく少々下がった位では棒を持つハクの射程距離から逃
げられる筈はなかった、咄嗟に剣をハクに突き刺しはしたが腰の引
けた斬撃は体に巻いた防御壁を切る事もできず剣と同時に玩具の様
に宇宙へ大きく弾け飛んでいった。

ハクと裕太はサークル時に大きな力に対抗すべくサークル内で全員
誰と組んでも力を発揮できる策を既に練習済みだった、其れは力の
強い裕太がハクを武器として扱う攻撃方法だ、体重の軽いハクをま
るでジャイアントスイングの様に振り回すこの策は武器であるハク
自体が防御と攻撃を兼ね備えている、遠距離であろうが中距離、近
距離を問わず武器自体が其れを縦横無尽に変化させる為の策である
その実力は戦闘開始僅か5分も持たず敵の衆1人を最も簡単に撃沈
したのだった。

ハク「終わった……回転には訓練したけど未だキツい、おぇえ」
裕太「遠心力がかかるからね、でも短時間勝負なら武器自体を人に
変える発想はなかなか出来無いから即座に対処にも難しい上に変幻
自在、胴体に本を縄で縛って固定してたから敵の打撃にも強い」
頭に一気に血が上った事による目眩と回転作用でフラフラになりな
がら口を手で抑えながら純衣の背後に着くハクだった。
ハク「ハクが吐く……by晴おぇ」

 裕太は自身の戦いを早々に終わらせると試合場に入ってこようと
する熊1匹と戦いに入った、彼の武器の盾を巧みに使う、盾の先端
と尾に2本づつの突起が細工してある盾はかなり強い衝撃を地面に
刺す事で自身の力と地面の力を借りれる簡単細工な細工を施した物
だった、そして動物と違い人が持つ技を駆使する戦い方に裕太の馬
鹿力が加わり試合会場を懸命に守るのだった。
『人が地球の中で生存競争を勝った理由はそこにある』

菅「ハァハァ……これ持ってきたよ、貴方が真の力を発揮する為に
必要なものだろ?」
 刺された腹を支えながらも重い荷物を運び出した菅、其れは棺桶
と言う名の武器庫だった。
菅「私が……サポートに入るから必ず勝って」
黒田「……愚かな女、罪滅ぼしのつもりか」

ハクも同時に純衣の背後に回る。
ハク「ヌクさん!時間は?」
ヌクは戦いながら言った「ホホ、気付いとったか20分位かの」
純衣・ハク「了解」

黒田「ならミスするな、お前の命尽きるまで私に尽くせ」
菅「勿論……だよ」

 黒田が猛然と駆けると襲いかかる、だが余裕がある動きで純衣は
其れらを尽く避けるも次第に動きが小さくなっていく。
黒田「気づいたか、地面と同化する保護色仕様だが目のいい奴め」
辺りに鉄製のマキビシが敷かれていたからだ。
黒田「お前の動きは封じさせてもらった、お前が如何に動きが速か
ろうが加速を失っては避ける事も出来ず攻撃力も弱体する、羽根を
もがれた何とやらだ、」
ハク「純衣!これ使って!」
投げ入れられた棒をしっかりと握りしめる純衣
純衣「アンタのやり口は好かないね、アンタご自慢の強さは所詮、
家事にも劣る」
黒田「血を流し身に付けた芸術に対し家事だと?戦闘を貴様、また
私を侮辱するのか!」
純衣「来な、見せてやる」
純衣の棒の先を地面に着けるとまるで掃除をする様に履き始めた、
驚く事に棒の先端に鉄製のマキビシがどんどん付着していく、そう
中には強力なネオジム磁石が中に仕込まれていた。

純衣「さて片付け出来無い子にはお仕置きだ」
 幾つも重なったゴミを利用し無拍子の乱打を浴びせる、黒田が避
けようとするも長く歪に重なってくっついたマキびしはまるで踊る
ように動きを変化させ黒田を襲った。
ハク「鉄って磁石とくっ付くとその鉄自体も磁石へと変化するから
ね、君が散らかしたものは純衣が掃除してくれるよ」
 独特のうねり、予測のつか無い動き、ソレは鞭というには歪な、
磁石特有の接着しながら動く挙動に黒田も完全に避けきれ無い。
黒田「見た事もない挙動……くそぉおお!」
 堪らず大きく後へと下がる黒田に対し純衣はグリップを回した、
そして大きく野球のバットを振る様に振りきると一気に付着したマ
キビシが黒田に向け無数に飛んでいったのだ。
ハク「磁気シールドとアルミが仕込んであって手元の捻り操作で磁
気遮断が自在にできる仕組みです、とはいえ中にグリップ回せばシ
ールド上に上がるだけのシンプルな構造だけどね」
黒田「何!」
純衣「もう!こんなに散らかして、まだ掃除しなきゃ!ほれほれ」
 集め重なったマキビシを綿菓子でも作る様に巻き始めると棍棒の
先に付いたソレは綿棒の先の様に丸く重くなる、引きずる様に回転
し始め黒田に向け投げつけると受けた黒田の剣に当たると磁力体か
ら外れたマキビシはバラバラになり彼の体を容赦なく襲う、形を変
えマキびしを集めてはお掃除のように丁寧に隅から隅まで姑の様に
掃いては投擲を繰り返した。

菅「これ!マントで防いで!」
 無意識に呼応する黒田は菅から投げ入れられたマントを身を翻し
回転する、マキビシを絡め取る様に布に巻き付いたマントは彼等の
周りに落ちて行く、だが全てというわけにはいかず幾つものマキビ
シは菅の体を傷つけていった彼等までの道が安全になった地面を疾
風の動きで純衣が黒田との距離を詰めると棒の先を反対側に切り替
えた、その片側の先は100均にある滑り止めが巻いてあり、その摩
擦で棒をマントに捻り込む様に突いた後、一気に引くと黒田の手か
らマントを奪うと器用に棒でそのマントを畳んでいた、散らかった
マキビシに踏み込む事もできず立ちすくむ黒田の足元で菅が手を血
だらけにしながらもそれを掻き集める姿が黒田の目に映った。
純衣「ほら!散らかったら身動き取れ無いでしょ!掃除一つも効率
角度、発想、隅々まで見張る視野の広さや細かい動作が必要なんだ
アンタのやってることは細かい小細工ばかりで男がやりがちな広い
視野を持たず細かい所だけ見てるからそうなのよ」

ハク「……グサ、女子は広い視野だけが多くて細かい
所を見るのは苦手だよね、全て出来るのがプロ、純衣
に隙はない!僕が隙だらけな分!」






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