意識は混沌と愛を囁く

水姫

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目覚め

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次に目を覚ますと私は見覚えのないベットで横になっていました。
「あれ?起きてたんだ…おはようセシア」

「おはよう(…暗い、誰?これは、私?)」暗くてよく見えませんが、声からクリスではないかと予想します。近くに鏡がありますが、現実とは思えない姿に私ではないのではないかと現実逃避。

コツコツと足音を鳴らし、近付いてくる男性、近くに来るとやはりクリスで間違いないようです。私が震えているのを感じとったクリスが頭を撫で、髪にキスを落とします。
「あぁ、不安なんだね。大丈夫。もう少しで馴染むから」

馴染む?何が?家に帰して!この時ばかりは私も危機感を覚えました。
「何を言ってるんだい?ここが君の家だろ?」

こんな場所知らないわ。本当に見たことない部屋で、それに何よこれ…。あり得ないほど無機質な鎖。

「君がいけないんだよ。これは君が正しく生きられるようにするための枷。分かる?もう少しだよ、君は騙されていたんだ」

部屋に漂う甘ったるい香の匂いと、暗くて見えにくいが満面の笑みで私を可愛がるクリス。私の意識は深く沈んでいきました。


「ふふ、ここは誰も君を傷つけないし、君は私の唯一…安心してお眠り」
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