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学園
聖女
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リリアと同じクラスに聖女と呼ばれている存在がいる。学園に突然転校してきた子爵令嬢だ。聖女になる条件は聖の精霊王と闇の精霊王から加護を貰うこととされている。
「ということは両方から加護を貰っているということよね」
「どうしたの?リリア」
「何でもないわ」
「そう」
『キュリル!』
『なんだい?』
『あの聖女様どう思う?』
『ん?』
「初めまして、本日からこのクラスに入りましたトレル子爵家長女のリュマと言います。セレル学園から聖女認定を受けたことで転校してきました。仲良くしてくれると嬉しいです」
パチパチパチ
「聖女様だって」「凄い、同じクラスなんて」
クラスのみんなの反応は歓迎ムード1色だ。
『ああ、あいつか。あれはな、聖の精霊王がリリアに加護を与える時失敗したら嫌だとか言って近くにいたあいつで練習したんだよ』
『えっ?』
『闇の精霊王が加護を与えたのはあいつの性格がイカれてるからじゃないか?』
『そう・・・』
『ああ、あいつには気を付けろ』
『分かったわ。ありがとう』
『いつでも声かけてくれ』
『うん』
「・・・リア、リリアってば」
「あっ、どうしたの?」
「もう、何考えてたのよ!」
「いや、聖女様についてちょっとね」
「あー、怪しいとか?」
「協会が認めたんだったら本物でしょう?」
「それもそうね」
「で、何かあったの?」
「えっとね、クレハが話したいことがあるそうよ」
「え、そうなの?何だろう?」
「行きましょ。聞かないと分からないわ」
「そうね」
リリアはステラとクレハたちが待っている食堂に向かおうとした。すると目の前に聖女と呼ばれるリュマが立っていた。
「何か御用かしら?」
「私に対してそんな態度って・・・」
「えっ?」
「あ、何でもないです。是非リリア様と仲良くなりたいと思いまして」
「私と?何故?」
「リリア様は特別なんでしょ?」
私が特別なのに!
「特別?」
「兎に角、私とお友だちになってください」
「ええ、私で良ければよろしくね」
「ありがとうございます。それでは」
リュマは笑顔で去っていった。
えっ、目が笑ってなかったけど・・・何かしたかな?キュリルが気を付けろって言ってたけど・・・そんな、まさかね。
「リリア?行こ」
「うん、そうね」
リリアはステラとクレハたちの座る席に向かった。
「あっ、やっと来たのね」
「リュマさんに引き留められて」
「あ、あの聖女様か・・・」
「クレハ、話って?」
「あのね、中等部には帰ってくるんだけど・・・約3年間トッマーニ帝国に留学することになったの」
「えっ?」
「ごめんね、急に」
「どうして?例年では伯爵家が・・・」
「今年は侯爵家以上は望ましいって、本当はリリアの名前が上がったみたいなんだけど、王家が拒否したの」
「私のせい?」
「そうではないわ。私留学してみたかったし丁度良いと思ったの」
「そんな・・・」
「なぁ、聖女の件といい偶然だよな?」
「それは・・・考えすぎでしょ」
「だよな」
「「・・・」」
「リリア?」
「ごめんね、私のせいだよ。やっぱり私があの時・・・」
リリアは溢れる涙を押さえながら呟いた。
「それは・・・どういうこと?」
「いや、そこじゃないだろ!」
「リリアのせいじゃないって」
「うぅ、ごめんな・・・い」
「私が行きたかったの!」
「クレハ?」
「私が行きたかったから・・・でも、せっかくお友だちになれたのに分かれることになって、待っていて欲しくて、忘れてほしくなくて・・・。だから呼んだの」
「リリアは自意識過剰なの!」
「クレハ・・・。ありがとう。ずっと友だちだよ!私たちの方こそ忘れて欲しくない」
「長期休みは帰ってくるんだろ?」
「そのつもりだけど」
「 じゃあ会えるじゃん!」
「みんなありがとう、勝手に決めて、勝手に言ってごめんね」
「全然。しばらく会えないのは寂しいけど、会えるなら・・・」
「そうだよ。永遠の別れみたいに」
「ふふ、そうよね。あなたたちとお友だちになれて良かった」
「これで話はおしまい?」
「ご飯にしよ」
「ふふ、そうねそれが良いわ」
「悲しい話ではないわ、むしろ喜ばしいくらい」
「そうだな」
それから、しばらく会えない時間を埋めるようにご飯を食べながらひたすら話をした。
「なんなの!なんであいつが・・・。ふふ、まあ良いわ。私は聖女だもの」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
世界の説明 part8
・トッマーニ帝国・・・リリアの住む世界で一番大きくて力のある国。異種族が沢山住んでいる。アリスティア王国と仲が良く、留学を通して交流をさらに深めている。毎年伯爵家の誰かが留学生に選ばれている。
「ということは両方から加護を貰っているということよね」
「どうしたの?リリア」
「何でもないわ」
「そう」
『キュリル!』
『なんだい?』
『あの聖女様どう思う?』
『ん?』
「初めまして、本日からこのクラスに入りましたトレル子爵家長女のリュマと言います。セレル学園から聖女認定を受けたことで転校してきました。仲良くしてくれると嬉しいです」
パチパチパチ
「聖女様だって」「凄い、同じクラスなんて」
クラスのみんなの反応は歓迎ムード1色だ。
『ああ、あいつか。あれはな、聖の精霊王がリリアに加護を与える時失敗したら嫌だとか言って近くにいたあいつで練習したんだよ』
『えっ?』
『闇の精霊王が加護を与えたのはあいつの性格がイカれてるからじゃないか?』
『そう・・・』
『ああ、あいつには気を付けろ』
『分かったわ。ありがとう』
『いつでも声かけてくれ』
『うん』
「・・・リア、リリアってば」
「あっ、どうしたの?」
「もう、何考えてたのよ!」
「いや、聖女様についてちょっとね」
「あー、怪しいとか?」
「協会が認めたんだったら本物でしょう?」
「それもそうね」
「で、何かあったの?」
「えっとね、クレハが話したいことがあるそうよ」
「え、そうなの?何だろう?」
「行きましょ。聞かないと分からないわ」
「そうね」
リリアはステラとクレハたちが待っている食堂に向かおうとした。すると目の前に聖女と呼ばれるリュマが立っていた。
「何か御用かしら?」
「私に対してそんな態度って・・・」
「えっ?」
「あ、何でもないです。是非リリア様と仲良くなりたいと思いまして」
「私と?何故?」
「リリア様は特別なんでしょ?」
私が特別なのに!
「特別?」
「兎に角、私とお友だちになってください」
「ええ、私で良ければよろしくね」
「ありがとうございます。それでは」
リュマは笑顔で去っていった。
えっ、目が笑ってなかったけど・・・何かしたかな?キュリルが気を付けろって言ってたけど・・・そんな、まさかね。
「リリア?行こ」
「うん、そうね」
リリアはステラとクレハたちの座る席に向かった。
「あっ、やっと来たのね」
「リュマさんに引き留められて」
「あ、あの聖女様か・・・」
「クレハ、話って?」
「あのね、中等部には帰ってくるんだけど・・・約3年間トッマーニ帝国に留学することになったの」
「えっ?」
「ごめんね、急に」
「どうして?例年では伯爵家が・・・」
「今年は侯爵家以上は望ましいって、本当はリリアの名前が上がったみたいなんだけど、王家が拒否したの」
「私のせい?」
「そうではないわ。私留学してみたかったし丁度良いと思ったの」
「そんな・・・」
「なぁ、聖女の件といい偶然だよな?」
「それは・・・考えすぎでしょ」
「だよな」
「「・・・」」
「リリア?」
「ごめんね、私のせいだよ。やっぱり私があの時・・・」
リリアは溢れる涙を押さえながら呟いた。
「それは・・・どういうこと?」
「いや、そこじゃないだろ!」
「リリアのせいじゃないって」
「うぅ、ごめんな・・・い」
「私が行きたかったの!」
「クレハ?」
「私が行きたかったから・・・でも、せっかくお友だちになれたのに分かれることになって、待っていて欲しくて、忘れてほしくなくて・・・。だから呼んだの」
「リリアは自意識過剰なの!」
「クレハ・・・。ありがとう。ずっと友だちだよ!私たちの方こそ忘れて欲しくない」
「長期休みは帰ってくるんだろ?」
「そのつもりだけど」
「 じゃあ会えるじゃん!」
「みんなありがとう、勝手に決めて、勝手に言ってごめんね」
「全然。しばらく会えないのは寂しいけど、会えるなら・・・」
「そうだよ。永遠の別れみたいに」
「ふふ、そうよね。あなたたちとお友だちになれて良かった」
「これで話はおしまい?」
「ご飯にしよ」
「ふふ、そうねそれが良いわ」
「悲しい話ではないわ、むしろ喜ばしいくらい」
「そうだな」
それから、しばらく会えない時間を埋めるようにご飯を食べながらひたすら話をした。
「なんなの!なんであいつが・・・。ふふ、まあ良いわ。私は聖女だもの」
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世界の説明 part8
・トッマーニ帝国・・・リリアの住む世界で一番大きくて力のある国。異種族が沢山住んでいる。アリスティア王国と仲が良く、留学を通して交流をさらに深めている。毎年伯爵家の誰かが留学生に選ばれている。
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