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ふたりの茶会
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四度目の茶会はパースデン邸で行われた、場所は中庭である。ブラッド・レスリーがやはり零れんような笑みを浮かべ大輪の薔薇の花束をディアナに差し出す。むせ返るような香気を放つ赤い薔薇は、彼女に良く似合うと彼自ら厳選したらしい。
「まぁ、なんて華やかなのでしょう。ありがとうブラッド様」
花に負けないくらいの眩しい笑顔を見せるディアナは薔薇などに負けやしない。それを証拠にブラッドは骨抜きにされていて暫し呆けている。
「あの、ブラッド様?どうかなさいまして?」
彼の目の前に手の平をヒラヒラとさせると「ハッ」と気が付く、漸く自分が何かしているか把握したようだ。
「す、済まない!どうにも私は……ゴホン!あぁ、どうかしているな」
それから、しばらく談笑をして領地での面白おかしいエピソードに笑い転げる。
「ふふ、可笑しいわ。きっと商人は怒ったでしょうね」
「ハハハッそうだろ、まぁ詐欺師の良くやる手口なんだが、実に巧妙でね」
商売でのうっかり話に花を咲かせてふと話が途切れる、するとディアナがソワソワしだした。何か問いかけたい様子である。
「どうかしたかい?聞きたい事でもありそうだけれど」
「え!?あ……あのその、言葉にするのは難しいものね……あの聞いても怒らないかしら?」
怒らないから言ってご覧と優しく彼は諭す、それを聞いた彼女は安心したように息を吐いてから質問した。
「あの、レスリー家でお会いしたのですが、ブリタニー・ロベルという方について、従妹であると伺ったのです。彼女は貴方にとってどのような存在ですか?」
するとどうだろう、彼女の名を出した途端にブラッドの表情が陰ったように見えた。僅かな変化だったが、ディアナはそれを見逃がさない。
そして彼の口からブリタニーの事を話すのをじっと待つ。
「彼女は……確かに従妹だね、だがそれだけだよ。もちろん、家同士は交流があるのは間違いない」
それだけ言うといつもの彼の穏やか顔に戻っていた、それ以上の質問はしないで欲しいと態度に出ていた。歯切れの悪い彼をディアナは本の少し警戒していた。
それからまた当たり障りない会話を楽しむと帰りの時間が来てしまう。
「おっと、話込んでしまったな。予定より五分過ぎてしまった。申し訳ないがここらで暇させて頂くよ、父上は待たされるのが嫌いなんだ」
「え、ええ。楽しかったですわ、また来週ね」
何処かホッとした様子のディアナだった。そして、ブリタニーの事を聞かなけば良かったと後悔する。
馬車まで送りますと申し出た彼女はそっとブラッドの腕を取った、少々はしたないかしらと頬を染める。
「ふふ、吃驚いたよ。大胆だね、でも嬉しいよ」
彼はそう言って彼女の腕を強めに抱きしめる、するとさっきまでの不安がサァと解けて行く。
「お慕いしてます、ブラッド様」
「あぁディアナ、私はこのまま連れ帰りたいよ」
うっとりする彼女はブラッドにそっとしな垂れかかる、ところが見知らぬ派手目な馬車が門を潜ってくるのが見えた。
「ブリタニー!?ブリタニーの馬車じゃないか!」
「ええ?」
「まぁ、なんて華やかなのでしょう。ありがとうブラッド様」
花に負けないくらいの眩しい笑顔を見せるディアナは薔薇などに負けやしない。それを証拠にブラッドは骨抜きにされていて暫し呆けている。
「あの、ブラッド様?どうかなさいまして?」
彼の目の前に手の平をヒラヒラとさせると「ハッ」と気が付く、漸く自分が何かしているか把握したようだ。
「す、済まない!どうにも私は……ゴホン!あぁ、どうかしているな」
それから、しばらく談笑をして領地での面白おかしいエピソードに笑い転げる。
「ふふ、可笑しいわ。きっと商人は怒ったでしょうね」
「ハハハッそうだろ、まぁ詐欺師の良くやる手口なんだが、実に巧妙でね」
商売でのうっかり話に花を咲かせてふと話が途切れる、するとディアナがソワソワしだした。何か問いかけたい様子である。
「どうかしたかい?聞きたい事でもありそうだけれど」
「え!?あ……あのその、言葉にするのは難しいものね……あの聞いても怒らないかしら?」
怒らないから言ってご覧と優しく彼は諭す、それを聞いた彼女は安心したように息を吐いてから質問した。
「あの、レスリー家でお会いしたのですが、ブリタニー・ロベルという方について、従妹であると伺ったのです。彼女は貴方にとってどのような存在ですか?」
するとどうだろう、彼女の名を出した途端にブラッドの表情が陰ったように見えた。僅かな変化だったが、ディアナはそれを見逃がさない。
そして彼の口からブリタニーの事を話すのをじっと待つ。
「彼女は……確かに従妹だね、だがそれだけだよ。もちろん、家同士は交流があるのは間違いない」
それだけ言うといつもの彼の穏やか顔に戻っていた、それ以上の質問はしないで欲しいと態度に出ていた。歯切れの悪い彼をディアナは本の少し警戒していた。
それからまた当たり障りない会話を楽しむと帰りの時間が来てしまう。
「おっと、話込んでしまったな。予定より五分過ぎてしまった。申し訳ないがここらで暇させて頂くよ、父上は待たされるのが嫌いなんだ」
「え、ええ。楽しかったですわ、また来週ね」
何処かホッとした様子のディアナだった。そして、ブリタニーの事を聞かなけば良かったと後悔する。
馬車まで送りますと申し出た彼女はそっとブラッドの腕を取った、少々はしたないかしらと頬を染める。
「ふふ、吃驚いたよ。大胆だね、でも嬉しいよ」
彼はそう言って彼女の腕を強めに抱きしめる、するとさっきまでの不安がサァと解けて行く。
「お慕いしてます、ブラッド様」
「あぁディアナ、私はこのまま連れ帰りたいよ」
うっとりする彼女はブラッドにそっとしな垂れかかる、ところが見知らぬ派手目な馬車が門を潜ってくるのが見えた。
「ブリタニー!?ブリタニーの馬車じゃないか!」
「ええ?」
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