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プロローグ
しおりを挟むキミに会うまで、”運命”なんて信じていなかった。
私は何も言えない人だったから。
平和を乱さないように、喉の奥で蓋をしていた。
そんなある日――。
キミに見つかってしまった。
キミがくれた、一枚の”お助け券”。
ポケットの中に眠っているだけでも、いつもそばにいてくれるようで、勇気が湧いた。
でも、キミはずっと深く悩んでいた。
大切なものを壊され、傷つき、私の手をそっと離したあの日。
私が差し伸ばした手は、キミに届かなかった。
それが、私の弱さだったから。
けれど、あのときの温もりは、勇気をくれた。
今度は、私が救う番。
もう手元にはないお助け券を、胸の奥で握りしめながら、冬空の下で白い息を吐いて、キミを想う――。
コンソメスープを飲んでいたときに見せたキミの笑顔が、また見たいから。
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