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第一章 陰陽師
権威
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話を聞く。
そう宣言した。
その僕は何故か、赤羽先生と涼音の二人と共にリムジンへと乗せられ、東京の街を進んでいた。
話をするには僕の家だと少し不都合なことがあるらしい……うん。実に怪しいことこの上ない。
「……え、えぇ?」
怪しげな場所に連れ込まれるのであれば、窓を突き破って奪取してやる。
そんなことを考えながらリムジンに乗っていた僕は段々と近づいてくる建物を前に、困惑の声を漏らす。
「えっ、ちょっ!?はっ!?」
僕が乗せられているリムジン。
それはテレビなど見ることがある、首相官邸だった。
「慌てないの。周りからお上りさんと思われるよ?」
「いや!?生まれも育ちも東京都民でも、いきなり首相官邸に入っていたら動揺するでしょ!?」
何!?今どきの新興宗教は日本政府にまで根を張っているの!?
少し前に問題になっていた一つの宗教組織に日本政府は頭が上がらない……なんていう頭の悪い話は事実だったりするの!?実は。
「おぉ、お待ちしておりました」
なんて困惑していた中、止まったリムジン。
そこから降りるように促された僕を出迎えたのは一人の男性。
「……テレビで見たことのある人だぁ」
首相官邸に居て当然の人。
この国の実質的なトップと言える日本国首相の夏瑠総理であった。
「お迎えありがとうござますぅー。夏瑠総理。助かりますよぉ。この子が中々に疑り深い子でしてぇ、私たちの身元を証明するためにもぉ、ちょっと権威ある人が欲しかったんですよぉ」
僕が首相を前に唖然としていると、運転席から降りてきた赤羽先生が夏瑠総理へと声をかける。
というか、えっ?何?!赤羽先生……もしかして、僕が赤羽先生たちを信じられるようになるための情報提供の一環として、一国の首相を動かしたの!?
「私も忙しいのですけどね」
本当だよっ!?僕への説明の為に忙しいであろう首相を呼ぶとか頭おかしいんじゃないの!?
「許してくださいぃ」
「いやいや、あなた方必要だというのなら私は動きますがね」
認めちゃうんだっ!?
「ただ、もうちょっと説明してあげて欲しいと思ったところですよ。未来ある少年を困らせる。これは良くない。車の道中で何かしらの説明をしてあげて欲しかった。そのように老婆心ながら思いましたね」
「いやぁ、こちらの涼音と少年が幼馴染らしくぅ、二人で何かしらの話があるかなぁ?と思ってぇ、説明はしなかったんですよねぇ。まぁ、二人は何も話していませんでしたけどぉ」
「別にいいじゃない」
「……」
別に僕と涼音が二人でいて無言なのは珍しいことじゃない。
ただ、確かに首相の言う通り、ここに来るまでに何かしらの説明があると嬉しかったな。僕は何で、日本の首相を前にしているの?さっきまで僕は自分の家にいたよね?どうなっているの?本気で理解出来ない。
「それではぁ、私たちは行きますねぇ?」
「えぇ。お互い仕事を頑張ると致しましょう。日本の為に」
「えぇ、もちろんです……それでは、私についてきてくださいぃ」
「……わかった」
全然理解が及んでいない。
でも、日本の首相を相手に平然と会話出来る人の言葉を無視するのは流石にマズイ……消されそう!?なんてことを思う僕は大人しく、赤羽先生の言葉に従っていく。
その赤羽先生は僕の前を歩いている。
僕は赤羽先生の後に続き、テレビの中でしか見たことのない首相官邸の中を進んでいた。
「ここの部屋だよぉ」
しばらく歩いた後、僕たちは一つの部屋のへと入っていく。
その部屋の中。
そこに広がっていた景色はまたもや、僕の理解の範疇を超えるようなものだった。
「……」
もー、嫌ぁぁぁぁぁあああああああああ。
「……はぁー」
とっくの前に僕の頭はキャパオーバーだ。
自分の視界に入った現実ではありえない怪異たち。何故か二本足で立ち上がって壁に寄りかかってコーヒーカップを傾けている巨大な化け猫であったり、人間よりも大きなサイズの三つ足の黒鳥であったり。
それらのありえない現実を前に、僕はため息を吐きながら膝から崩れ落ちるのだった。
そう宣言した。
その僕は何故か、赤羽先生と涼音の二人と共にリムジンへと乗せられ、東京の街を進んでいた。
話をするには僕の家だと少し不都合なことがあるらしい……うん。実に怪しいことこの上ない。
「……え、えぇ?」
怪しげな場所に連れ込まれるのであれば、窓を突き破って奪取してやる。
そんなことを考えながらリムジンに乗っていた僕は段々と近づいてくる建物を前に、困惑の声を漏らす。
「えっ、ちょっ!?はっ!?」
僕が乗せられているリムジン。
それはテレビなど見ることがある、首相官邸だった。
「慌てないの。周りからお上りさんと思われるよ?」
「いや!?生まれも育ちも東京都民でも、いきなり首相官邸に入っていたら動揺するでしょ!?」
何!?今どきの新興宗教は日本政府にまで根を張っているの!?
少し前に問題になっていた一つの宗教組織に日本政府は頭が上がらない……なんていう頭の悪い話は事実だったりするの!?実は。
「おぉ、お待ちしておりました」
なんて困惑していた中、止まったリムジン。
そこから降りるように促された僕を出迎えたのは一人の男性。
「……テレビで見たことのある人だぁ」
首相官邸に居て当然の人。
この国の実質的なトップと言える日本国首相の夏瑠総理であった。
「お迎えありがとうござますぅー。夏瑠総理。助かりますよぉ。この子が中々に疑り深い子でしてぇ、私たちの身元を証明するためにもぉ、ちょっと権威ある人が欲しかったんですよぉ」
僕が首相を前に唖然としていると、運転席から降りてきた赤羽先生が夏瑠総理へと声をかける。
というか、えっ?何?!赤羽先生……もしかして、僕が赤羽先生たちを信じられるようになるための情報提供の一環として、一国の首相を動かしたの!?
「私も忙しいのですけどね」
本当だよっ!?僕への説明の為に忙しいであろう首相を呼ぶとか頭おかしいんじゃないの!?
「許してくださいぃ」
「いやいや、あなた方必要だというのなら私は動きますがね」
認めちゃうんだっ!?
「ただ、もうちょっと説明してあげて欲しいと思ったところですよ。未来ある少年を困らせる。これは良くない。車の道中で何かしらの説明をしてあげて欲しかった。そのように老婆心ながら思いましたね」
「いやぁ、こちらの涼音と少年が幼馴染らしくぅ、二人で何かしらの話があるかなぁ?と思ってぇ、説明はしなかったんですよねぇ。まぁ、二人は何も話していませんでしたけどぉ」
「別にいいじゃない」
「……」
別に僕と涼音が二人でいて無言なのは珍しいことじゃない。
ただ、確かに首相の言う通り、ここに来るまでに何かしらの説明があると嬉しかったな。僕は何で、日本の首相を前にしているの?さっきまで僕は自分の家にいたよね?どうなっているの?本気で理解出来ない。
「それではぁ、私たちは行きますねぇ?」
「えぇ。お互い仕事を頑張ると致しましょう。日本の為に」
「えぇ、もちろんです……それでは、私についてきてくださいぃ」
「……わかった」
全然理解が及んでいない。
でも、日本の首相を相手に平然と会話出来る人の言葉を無視するのは流石にマズイ……消されそう!?なんてことを思う僕は大人しく、赤羽先生の言葉に従っていく。
その赤羽先生は僕の前を歩いている。
僕は赤羽先生の後に続き、テレビの中でしか見たことのない首相官邸の中を進んでいた。
「ここの部屋だよぉ」
しばらく歩いた後、僕たちは一つの部屋のへと入っていく。
その部屋の中。
そこに広がっていた景色はまたもや、僕の理解の範疇を超えるようなものだった。
「……」
もー、嫌ぁぁぁぁぁあああああああああ。
「……はぁー」
とっくの前に僕の頭はキャパオーバーだ。
自分の視界に入った現実ではありえない怪異たち。何故か二本足で立ち上がって壁に寄りかかってコーヒーカップを傾けている巨大な化け猫であったり、人間よりも大きなサイズの三つ足の黒鳥であったり。
それらのありえない現実を前に、僕はため息を吐きながら膝から崩れ落ちるのだった。
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