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第一部 大坂の変
第五章 黙示宣告の鐘
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梅雨の京都。
方広寺の境内には、しとしとと雨が降り続き、木々の葉が瑞々しく輝いている。
秀頼と千姫は、色鮮やかな傘を差し、足元の泥を気にすることもなく、寺の境内を歩いていた。
「雨の日も、こうして外を歩くのは楽しいですね」と千姫が微笑む。
秀頼も「今日は城の用事もないし、久しぶりに京の町を見て回ろう」と、どこか浮き立つような声で応じる。
二人は紫陽花や梅雨の花を眺めては、「この花は大坂には咲かないですね」「京の雨は、城の雨よりも優しい気がします」と、穏やかな会話を交わす。
少し離れた場所で、お奈津が控えめに傘を差し、雨に濡れた庭の景色を静かに見つめていた。
その横顔には、公家の名門・日野家の娘らしい落ち着きと、どこか雅な気配が漂う。
千姫がふとお奈津に声をかける。
「お奈津の方は、京の雨も慣れておられましょう?」
お奈津は柔らかく微笑み、
「はい、日野家の屋敷では、梅雨の季節になると母が和歌の会を催しておりました。
雨音に耳を澄ませ、庭の紫陽花を眺めながら歌を詠むのが、幼き日の楽しみでございました」
そう言って、お奈津は雨に濡れた紫陽花を見つめ、静かに和歌を口ずさんだ。
「梅雨の庭 しずくに映る 古の 夢をたどれば 心やすらぐ」
千姫は「素敵なお歌ですね」と目を細め、
秀頼も「そなたの歌は、雨の日の心を和ませてくれる」と優しく応じる。
職人たちは雨に濡れながらも、黙々と作業を続けている。
木槌の音や掛け声が、雨音に溶けていく。
工事現場の片隅では、町人や職人たちが小声で話している。
「最近、大坂から来た浪人がやけに多いな……」
「城下でも、見慣れぬ顔が増えたって噂だ」
秀頼と千姫の耳には、その声は届かない。
二人は、雨に包まれた静かな境内を、ゆっくりと歩き続けていた。
雨が小降りになり、秀頼たちは方広寺を後にした。
千姫は「そろそろ戻りましょうか」と微笑み、秀頼も「また完成したら皆で参りたい」と応じる。
お奈津も静かに頷き、三人は傘をたたみながら、川沿いの道を歩き始めた。
川の流れは雨で増水し、石の間を白く泡立ちながら、静かに都の外れへと続いている。
千姫がふと立ち止まり、川面を見つめて言った。
「この辺りは川の流れが美しいですね。
雨上がりの空気も、どこか澄んでいて……」
秀頼はその言葉に頷きながら、何気なく川岸に目をやる。
その瞬間、胸の奥に冷たいものが走った。
――夢の中で見た、あの河原。
国松が、幼い顔に静かな表情を浮かべて立っている。
何も言わず、ただじっと前を見つめている。
その傍らで、千姫が泣き叫ぶ。
「やめて!この子だけは――!」
声は川の流れにかき消され、誰にも届かない。
次の瞬間、鋭い閃きが走り、国松の小さな体が崩れ落ちる。
河原の石の間を、赤い血が静かに広がっていく。
その鮮烈な色が、川の流れに溶けていくのを、秀頼はただ呆然と見つめるしかなかった。
千姫の叫びと、国松の静けさ、そして血に染まる河原――
そのすべてが、秀頼の心に深く突き刺さる。
現実に引き戻された秀頼は、しばらく足を止めた。
顔色はわずかに青ざめ、視線は川の流れに向けられたまま動かない。
胸の奥で心臓が強く脈打ち、手のひらには冷たい汗が滲む。
千姫がそっと袖を引き、心配そうに顔を覗き込む。
「殿……どうかなさいましたか?」
秀頼は、しばらく答えられずにいた。
やがて、ゆっくりと千姫の方を向き、無理に微笑みを作りながら静かに首を振る。
「いや、何でもない。少し、川の流れが美しいと思っただけだ」
その声はいつもより少し弱く、千姫には、秀頼の心の奥に何か重いものが沈んでいるのを感じ取れた。
ふと、秀頼はお奈津の方に目を向ける。
夢の中で見た国松――その静かな姿、その傍らで泣き叫ぶ千姫――
そして、国松の母であるお奈津の存在が、秀頼の胸に重くのしかかる。
お奈津は、静かに二人を見守っていた。
その瞳には、何も問わず、ただすべてを受け止めるような深い静けさが宿っている。
秀頼は、言葉にできない思いを胸に、お奈津の横顔をしばらく見つめた。
お奈津は、秀頼の視線に気づき、ほんのわずかに微笑みを返す。
その微笑みには、母としての覚悟と、静かな祈りが込められていた。
秀頼は、何も言わずに再び歩き出す。
千姫とお奈津がその隣に寄り添い、雨上がりの静けさの中、川のせせらぎだけが淡く響いていた。
梅雨が明け、京都の空は久しぶりに澄み渡った。
三年の歳月をかけて再建された方広寺の堂宇は、朝日に照らされて新しい木肌が輝いている。
この日、寺の境内には多くの僧侶や職人、町人たちが集い、鐘の据え付けと竣工を祝う賑わいが広がっていた。
僧侶たちは色鮮やかな法衣をまとい、読経の声が厳かに響く。
職人たちは誇らしげに鐘の周りに集まり、汗を拭いながらも、その顔には達成感が浮かんでいる。
子供たちが境内を駆け回り、町人たちは「これでまた都が栄える」と口々に喜び合う。
鐘が吊り上げられる瞬間、境内の空気がぴんと張り詰める。
職人頭の号令とともに、巨大な鐘がゆっくりと持ち上げられ、やがて所定の場所に据えられると、
参列者たちから小さなどよめきと拍手が起こった。
僧侶が鐘の前に進み出て、厳かに経を唱える。
やがて鐘銘文が読み上げられると、参列者たちは静かに耳を傾けた。
その文言を記した書状は、式の後、徳川家康のもとへと届けられることとなる。
鐘の音が初めて境内に響き渡ると、青空の下、町人や職人、僧侶たちの顔に安堵と誇りが広がった。
新しい時代の幕開けを告げるような、その澄んだ響きが、都の空に高く吸い込まれていった。
その頃、大坂城の一室で、秀頼は静かに正座していた。
障子越しに差し込む夏の光が、畳の上に淡い模様を描いている。
秀頼は目を閉じ、両手を膝の上に重ねる。
遠く京の空を思い浮かべながら、心の中でそっと祈る。
「この寺が、民の安寧と平和の証となりますように――
家族も家臣も、皆が笑顔でいられる世が続きますように」
千姫がそっと隣に座り、静かに秀頼の手を握る。
お奈津も少し離れた場所で、目を閉じて祈りを捧げていた。
外では蝉の声が響き、城内はいつもと変わらぬ静けさに包まれている。
だが、秀頼の胸の奥には、言葉にできない不安が静かに広がっていた。
数日後、駿府城。
家康は書院の奥で、家臣から届けられた方広寺鐘銘文の書状を受け取っていた。
障子の向こうには、夏の陽射しが白く揺れている。
家康は静かに文を広げ、目を細めて一字一句を丹念に読み下ろす。
「……やはり、淀殿が小細工したか」
その声は低く、誰にも聞こえぬほどだった。
しばし沈黙し、文を指先でなぞる。
その表情には、老獪な策士の冷静さと、天下人としての重い決断が滲んでいる。
「どうする、秀頼。お前の覚悟を見せてみよ――」
家康はゆっくりと文を畳み、遠く京の方角を見やった。
その眼差しは、すでに次の一手を見据えている。
書院の静けさの中、蝉の声だけが遠く響いていた。
方広寺竣工より幾日か過ぎし大坂城。
秀頼は、京より戻りし使者を城中に迎え入れた。
「遠路、労を厭わず参られたこと、誠に感謝仕る。
寺の再建、皆々の尽力、まことに有難きことなり」
秀頼は晴れやかな面持ちにて、使者に礼を述べる。
千姫も傍らに控え、
「これにて徳川様も、さぞやお悦び遊ばされることでございましょう」と、安堵の色を浮かべた。
秀頼は、鐘の据え付けや寺の様子について使者に問う。
「鐘の音、都の隅々にまで響き渡りしや。
町の者たちも、悦びておるであろうか。
皆の尽力あればこそ、斯様なる大事業も成し遂げられたものなり」
使者は深く一礼し、
「はい、立派なる鐘にてございました。
町人も職人も、皆、殿の御威光に感謝致しておりました」と答えるが、
その声にはどこか硬さが残る。
千姫もまた、
「これにて徳川様も、きっとお悦び遊ばされましょう」と微笑むが、
使者は一瞬、視線を伏せ、言葉を飲み込むような気配を見せた。
秀頼の心は、達成感と安堵に満ちていたが、使者の態度には、どこか冷ややかな影が差していた。
やがて、使者が懐より一通の書状を取り出し、
「実は、駿府より急ぎの伝言を賜っております」と、
声を低くして告げた。
秀頼は何気なくその書状を受け取るが、使者の表情にただならぬものを感じ、胸の奥に小さな不安が灯る。
書状を開き、家康の言葉を目で追ううち、秀頼はしばし言葉を失う。
手がわずかに震え、胸の奥に冷ややかなものが走る。
使者は、さらに口を開いた。
「駿府より、鐘銘文の中に『国家安康』『君臣豊楽』の文言ありと。
『国家安康』は“家康”の御名を分断し、『君臣豊楽』は豊臣家の繁栄を願うものと受け取れる――
これは徳川家への不敬、謀反の意図ありやと、強きご異議が出ております。
徳川様は、もしその意図なきにしも、速やかなるご説明を所望なされております」
秀頼は、何事が起きているのか理解できず、しばし返答もできなかった。
「これは……何かの誤解にござる。余にそのような意図は毛頭ござらぬ……」
千姫は、夫を庇うように一歩進み、使者に懇願する。
「どうか、駿府の家康様にお伝えくださいますよう。
この鐘銘文、秀頼様の御意思にあらず。
殿は、家康様のご健勝と天下泰平を、日々心よりお祈り申し上げております。
もし誤解あらば、どうかそのままお伝え賜りたく存じます」
使者は、千姫の真摯なまなざしに一瞬ためらいを見せたが、静かに首を振る。
「恐れながら、そのような伝言を私より直接申し上げることは叶いませぬ。
駿府のご意向としては、秀頼様ご自身よりご説明なされるのが最もよろしかろうと存じます」
千姫は言葉を失い、秀頼の方を見つめる。
秀頼は、使者の返答に重く頷き、
「承知した。余が自ら説明仕る」と静かに答えた。
使者は深く頭を下げ、
「その旨、駿府へしかと申し伝えます」と言い残し、
静かに部屋を辞した。
千姫は、秀頼の手をそっと握りしめ、
夫の胸に沈む不安と責任の重さを、ただ静かに感じていた。
使者が去った後、秀頼はその場に立ち尽くしていた。
顔は青ざめ、魂の抜けたような様子で、しばし言葉も出ぬ。
千姫はそっと秀頼の手を取り、心配げにその顔を覗き込む。
秀頼はふと我に返り、慌てて千姫に向き直る。
「急がねばならぬ……。
このままでは、誤りが広がるばかりじゃ。
余が直に駿府へ参り、大御所様に申し開きをせねば……」
秀頼は動揺のまま、駿府へ発つ支度をしようと部屋を出ようとする。
その時、奥より淀殿が静かに現れる。
すべてを見透かしたような眼差しで、秀頼を制した。
「参ることはない。
このような難癖、聞き流しておけばよい。
徳川の言い分にいちいち応じては、豊臣の面目が立たぬ」
淀殿の声は静かにして、決して逆らえぬ威があった。
秀頼は立ち止まり、母の言葉に呆然とする。
何か言い返そうとするも、声は喉に詰まりて出てこぬ。
心の内では、
「このまま黙しておれば、誤りは広がるばかり……」
「余が動かねば、家族も家臣も守れぬ……」
と、焦りと葛藤が渦巻いていた。
されど、淀殿の冷やかな眼差しに射すくめられ、秀頼は次第に力を失う。
肩は微かに震え、拳を握りしめ、視線は床に落ち、唇は固く結ばれている。
千姫は、秀頼の背を見つめていた。
瞳には深き不安と悲しみが宿り、
唇を噛みしめ、涙をこらえて目を伏せる。
そっと一歩近づき、秀頼の袖を握り直す。
その手は、夫を励ましたき思いと、どうすることもできぬ無力感で、わずかに震えていた。
――その折、秀頼の脳裏に、あの悪夢がふたたびよみがえる。
炎に包まれる城。
国松が静かに処刑される。
千姫が泣き叫ぶ。
余は何もできず、ただその場に立ち尽くしている――
現に戻りて、秀頼は肩を震わせながら、母の命に逆らえず、抜け殻のごとくその場に立ち尽くしていた。
千姫は、涙をこらえつつ秀頼の袖を握り続け、
夫の心がさらに深く傷ついてゆくのを、ただ黙して見守るしかなかった。
その時、淀殿が千姫の方へ静かに歩み寄る。
千姫の肩にそっと手を置き、低く、しかしはっきりとした声で言葉をかける。
「お千――
もし、そなたに豊臣家の女としての覚悟があるならば、いかなる時も、豊臣の誇りを守る心を忘れぬように」
千姫は驚き、顔を上げる。
淀殿の眼差しは厳しくも、どこか母の温もりも宿していた。
千姫は小さく頷き、その言葉の重みを胸に刻みつつ、
再び秀頼の袖をしっかりと握りしめた。
障子の外では、夏の蝉の声が遠く響いていた。
弁明も手紙も、すべて母・淀殿に封じられた。
秀頼は、深い落胆の色を顔に浮かべ、静かに座り込んでいた。
その背は、いつもより小さく見え、心の重さが滲んでいる。
千姫は、そっと秀頼の傍に寄り添い、袖を握る。
その手はわずかに震え、視線は床に落ちている。
やがて、千姫は小さく息をつき、意を決したように顔を上げた。
「お奈津の方、お藤の方……」
千姫は二人の側室の前に進み出ると、自分の裾をきゅっと握りしめ、目を伏せたまま続けた。
「殿は今、たいそうお心を痛めておられます。
母上様より、弁明も手紙も許されず、ただ静かに耐えておられるのです。
……私一人では、殿をお支えする力が足りませぬ。
どうか、あなた方のお力を貸していただけませんか」
お奈津は、静かに頷き、
「千姫様……殿の御心を癒すため、私も力を尽くします」と、
穏やかな微笑みを浮かべる。
その眼差しには、母としての包容力と、千姫への敬意が宿っていた。
お藤もまた、
「どのような事態になろうとも、私は殿と共にございます」と、
力強く言葉を返し、千姫の手にそっと手を重ねる。
三人は、静かに秀頼のもとへ戻り、その周りにそっと集まった。
千姫は、秀頼の手を握り直し、
「殿、私たちは、いかなる時も殿のお傍におります。
どうなろうとも、共に参りますゆえ、どうかご自分を責めすぎませぬよう……」
お奈津は、優しく秀頼の肩に手を置き、
「殿、京の雨の話でも、和歌でも、何なりとお聞かせくださいませ。
私たちがここにおりますこと、どうか忘れなきよう」
お藤は、静かに膝をつき、
「殿様、私も、命の限り殿と共にございます」と、
真摯な眼差しで語りかける。
秀頼は、三人の妻たちの温かな言葉に、胸の奥がじんわりと熱くなるのを感じた。
「皆の思い、余はありがたく受け止めておる。
そなたらがいてくれるから、余は何とか立っていられるのだ……」
その言葉に、三人は静かに微笑み、一時の安らぎが、嵐の前の静けさのように広がった。
秀頼は、心の中で静かに祈る。
『どうか、家族を守り抜くことができますように。
この騒ぎが、早く収まりますように――』
障子の外では、夏の夕暮れが静かに城を包み込んでいた。
夜の九度山。
囲炉裏の火が静かに揺れる中、信繁は高梨内記と堀田作兵衛を前に、声を潜めて語り始めた。
「内記、近頃の京の様子、何か聞き及んでおるか」
高梨内記は膝を正し、低く答える。
「はい、御屋形様。徳川方が方広寺の鐘銘文に難癖をつけ、豊臣家へ異議を申し立てたとのこと。
城下にも浪人が増え、都の空気はどこか張り詰めております」
堀田作兵衛も、静かに頷く。
「駿府では、鐘銘文の文言を巡り、豊臣家に説明を求めているとか。
いよいよ徳川が爪を露わにし始めたようにございます」
信繁はしばし黙し、囲炉裏の火を見つめる。
やがて、静かに口を開いた。
「……関ヶ原で敗れし我ら、身が朽ち果てようとも、もはや悔いはないと思うておった。
されど、子が生まれ、その子らまで道連れにすることだけは、どうしても忍び難い」
内記は、信繁の言葉に深く頷く。
「御屋形様……」
信繁は、ゆっくりと二人を見渡し、その眼差しに静かな決意を宿す。
「せめて、かつて忠義を誓いし豊臣家のために、
この命を賭して未来を切り開きたい。
我らが生きる意味は、ここにあると信じておる」
内記も作兵衛も、信繁の言葉に胸を打たれ、
「御屋形様、いかなる時もお供仕ります」と、
深く頭を垂れた。
囲炉裏の火は、静かに夜を照らしていた。
方広寺の境内には、しとしとと雨が降り続き、木々の葉が瑞々しく輝いている。
秀頼と千姫は、色鮮やかな傘を差し、足元の泥を気にすることもなく、寺の境内を歩いていた。
「雨の日も、こうして外を歩くのは楽しいですね」と千姫が微笑む。
秀頼も「今日は城の用事もないし、久しぶりに京の町を見て回ろう」と、どこか浮き立つような声で応じる。
二人は紫陽花や梅雨の花を眺めては、「この花は大坂には咲かないですね」「京の雨は、城の雨よりも優しい気がします」と、穏やかな会話を交わす。
少し離れた場所で、お奈津が控えめに傘を差し、雨に濡れた庭の景色を静かに見つめていた。
その横顔には、公家の名門・日野家の娘らしい落ち着きと、どこか雅な気配が漂う。
千姫がふとお奈津に声をかける。
「お奈津の方は、京の雨も慣れておられましょう?」
お奈津は柔らかく微笑み、
「はい、日野家の屋敷では、梅雨の季節になると母が和歌の会を催しておりました。
雨音に耳を澄ませ、庭の紫陽花を眺めながら歌を詠むのが、幼き日の楽しみでございました」
そう言って、お奈津は雨に濡れた紫陽花を見つめ、静かに和歌を口ずさんだ。
「梅雨の庭 しずくに映る 古の 夢をたどれば 心やすらぐ」
千姫は「素敵なお歌ですね」と目を細め、
秀頼も「そなたの歌は、雨の日の心を和ませてくれる」と優しく応じる。
職人たちは雨に濡れながらも、黙々と作業を続けている。
木槌の音や掛け声が、雨音に溶けていく。
工事現場の片隅では、町人や職人たちが小声で話している。
「最近、大坂から来た浪人がやけに多いな……」
「城下でも、見慣れぬ顔が増えたって噂だ」
秀頼と千姫の耳には、その声は届かない。
二人は、雨に包まれた静かな境内を、ゆっくりと歩き続けていた。
雨が小降りになり、秀頼たちは方広寺を後にした。
千姫は「そろそろ戻りましょうか」と微笑み、秀頼も「また完成したら皆で参りたい」と応じる。
お奈津も静かに頷き、三人は傘をたたみながら、川沿いの道を歩き始めた。
川の流れは雨で増水し、石の間を白く泡立ちながら、静かに都の外れへと続いている。
千姫がふと立ち止まり、川面を見つめて言った。
「この辺りは川の流れが美しいですね。
雨上がりの空気も、どこか澄んでいて……」
秀頼はその言葉に頷きながら、何気なく川岸に目をやる。
その瞬間、胸の奥に冷たいものが走った。
――夢の中で見た、あの河原。
国松が、幼い顔に静かな表情を浮かべて立っている。
何も言わず、ただじっと前を見つめている。
その傍らで、千姫が泣き叫ぶ。
「やめて!この子だけは――!」
声は川の流れにかき消され、誰にも届かない。
次の瞬間、鋭い閃きが走り、国松の小さな体が崩れ落ちる。
河原の石の間を、赤い血が静かに広がっていく。
その鮮烈な色が、川の流れに溶けていくのを、秀頼はただ呆然と見つめるしかなかった。
千姫の叫びと、国松の静けさ、そして血に染まる河原――
そのすべてが、秀頼の心に深く突き刺さる。
現実に引き戻された秀頼は、しばらく足を止めた。
顔色はわずかに青ざめ、視線は川の流れに向けられたまま動かない。
胸の奥で心臓が強く脈打ち、手のひらには冷たい汗が滲む。
千姫がそっと袖を引き、心配そうに顔を覗き込む。
「殿……どうかなさいましたか?」
秀頼は、しばらく答えられずにいた。
やがて、ゆっくりと千姫の方を向き、無理に微笑みを作りながら静かに首を振る。
「いや、何でもない。少し、川の流れが美しいと思っただけだ」
その声はいつもより少し弱く、千姫には、秀頼の心の奥に何か重いものが沈んでいるのを感じ取れた。
ふと、秀頼はお奈津の方に目を向ける。
夢の中で見た国松――その静かな姿、その傍らで泣き叫ぶ千姫――
そして、国松の母であるお奈津の存在が、秀頼の胸に重くのしかかる。
お奈津は、静かに二人を見守っていた。
その瞳には、何も問わず、ただすべてを受け止めるような深い静けさが宿っている。
秀頼は、言葉にできない思いを胸に、お奈津の横顔をしばらく見つめた。
お奈津は、秀頼の視線に気づき、ほんのわずかに微笑みを返す。
その微笑みには、母としての覚悟と、静かな祈りが込められていた。
秀頼は、何も言わずに再び歩き出す。
千姫とお奈津がその隣に寄り添い、雨上がりの静けさの中、川のせせらぎだけが淡く響いていた。
梅雨が明け、京都の空は久しぶりに澄み渡った。
三年の歳月をかけて再建された方広寺の堂宇は、朝日に照らされて新しい木肌が輝いている。
この日、寺の境内には多くの僧侶や職人、町人たちが集い、鐘の据え付けと竣工を祝う賑わいが広がっていた。
僧侶たちは色鮮やかな法衣をまとい、読経の声が厳かに響く。
職人たちは誇らしげに鐘の周りに集まり、汗を拭いながらも、その顔には達成感が浮かんでいる。
子供たちが境内を駆け回り、町人たちは「これでまた都が栄える」と口々に喜び合う。
鐘が吊り上げられる瞬間、境内の空気がぴんと張り詰める。
職人頭の号令とともに、巨大な鐘がゆっくりと持ち上げられ、やがて所定の場所に据えられると、
参列者たちから小さなどよめきと拍手が起こった。
僧侶が鐘の前に進み出て、厳かに経を唱える。
やがて鐘銘文が読み上げられると、参列者たちは静かに耳を傾けた。
その文言を記した書状は、式の後、徳川家康のもとへと届けられることとなる。
鐘の音が初めて境内に響き渡ると、青空の下、町人や職人、僧侶たちの顔に安堵と誇りが広がった。
新しい時代の幕開けを告げるような、その澄んだ響きが、都の空に高く吸い込まれていった。
その頃、大坂城の一室で、秀頼は静かに正座していた。
障子越しに差し込む夏の光が、畳の上に淡い模様を描いている。
秀頼は目を閉じ、両手を膝の上に重ねる。
遠く京の空を思い浮かべながら、心の中でそっと祈る。
「この寺が、民の安寧と平和の証となりますように――
家族も家臣も、皆が笑顔でいられる世が続きますように」
千姫がそっと隣に座り、静かに秀頼の手を握る。
お奈津も少し離れた場所で、目を閉じて祈りを捧げていた。
外では蝉の声が響き、城内はいつもと変わらぬ静けさに包まれている。
だが、秀頼の胸の奥には、言葉にできない不安が静かに広がっていた。
数日後、駿府城。
家康は書院の奥で、家臣から届けられた方広寺鐘銘文の書状を受け取っていた。
障子の向こうには、夏の陽射しが白く揺れている。
家康は静かに文を広げ、目を細めて一字一句を丹念に読み下ろす。
「……やはり、淀殿が小細工したか」
その声は低く、誰にも聞こえぬほどだった。
しばし沈黙し、文を指先でなぞる。
その表情には、老獪な策士の冷静さと、天下人としての重い決断が滲んでいる。
「どうする、秀頼。お前の覚悟を見せてみよ――」
家康はゆっくりと文を畳み、遠く京の方角を見やった。
その眼差しは、すでに次の一手を見据えている。
書院の静けさの中、蝉の声だけが遠く響いていた。
方広寺竣工より幾日か過ぎし大坂城。
秀頼は、京より戻りし使者を城中に迎え入れた。
「遠路、労を厭わず参られたこと、誠に感謝仕る。
寺の再建、皆々の尽力、まことに有難きことなり」
秀頼は晴れやかな面持ちにて、使者に礼を述べる。
千姫も傍らに控え、
「これにて徳川様も、さぞやお悦び遊ばされることでございましょう」と、安堵の色を浮かべた。
秀頼は、鐘の据え付けや寺の様子について使者に問う。
「鐘の音、都の隅々にまで響き渡りしや。
町の者たちも、悦びておるであろうか。
皆の尽力あればこそ、斯様なる大事業も成し遂げられたものなり」
使者は深く一礼し、
「はい、立派なる鐘にてございました。
町人も職人も、皆、殿の御威光に感謝致しておりました」と答えるが、
その声にはどこか硬さが残る。
千姫もまた、
「これにて徳川様も、きっとお悦び遊ばされましょう」と微笑むが、
使者は一瞬、視線を伏せ、言葉を飲み込むような気配を見せた。
秀頼の心は、達成感と安堵に満ちていたが、使者の態度には、どこか冷ややかな影が差していた。
やがて、使者が懐より一通の書状を取り出し、
「実は、駿府より急ぎの伝言を賜っております」と、
声を低くして告げた。
秀頼は何気なくその書状を受け取るが、使者の表情にただならぬものを感じ、胸の奥に小さな不安が灯る。
書状を開き、家康の言葉を目で追ううち、秀頼はしばし言葉を失う。
手がわずかに震え、胸の奥に冷ややかなものが走る。
使者は、さらに口を開いた。
「駿府より、鐘銘文の中に『国家安康』『君臣豊楽』の文言ありと。
『国家安康』は“家康”の御名を分断し、『君臣豊楽』は豊臣家の繁栄を願うものと受け取れる――
これは徳川家への不敬、謀反の意図ありやと、強きご異議が出ております。
徳川様は、もしその意図なきにしも、速やかなるご説明を所望なされております」
秀頼は、何事が起きているのか理解できず、しばし返答もできなかった。
「これは……何かの誤解にござる。余にそのような意図は毛頭ござらぬ……」
千姫は、夫を庇うように一歩進み、使者に懇願する。
「どうか、駿府の家康様にお伝えくださいますよう。
この鐘銘文、秀頼様の御意思にあらず。
殿は、家康様のご健勝と天下泰平を、日々心よりお祈り申し上げております。
もし誤解あらば、どうかそのままお伝え賜りたく存じます」
使者は、千姫の真摯なまなざしに一瞬ためらいを見せたが、静かに首を振る。
「恐れながら、そのような伝言を私より直接申し上げることは叶いませぬ。
駿府のご意向としては、秀頼様ご自身よりご説明なされるのが最もよろしかろうと存じます」
千姫は言葉を失い、秀頼の方を見つめる。
秀頼は、使者の返答に重く頷き、
「承知した。余が自ら説明仕る」と静かに答えた。
使者は深く頭を下げ、
「その旨、駿府へしかと申し伝えます」と言い残し、
静かに部屋を辞した。
千姫は、秀頼の手をそっと握りしめ、
夫の胸に沈む不安と責任の重さを、ただ静かに感じていた。
使者が去った後、秀頼はその場に立ち尽くしていた。
顔は青ざめ、魂の抜けたような様子で、しばし言葉も出ぬ。
千姫はそっと秀頼の手を取り、心配げにその顔を覗き込む。
秀頼はふと我に返り、慌てて千姫に向き直る。
「急がねばならぬ……。
このままでは、誤りが広がるばかりじゃ。
余が直に駿府へ参り、大御所様に申し開きをせねば……」
秀頼は動揺のまま、駿府へ発つ支度をしようと部屋を出ようとする。
その時、奥より淀殿が静かに現れる。
すべてを見透かしたような眼差しで、秀頼を制した。
「参ることはない。
このような難癖、聞き流しておけばよい。
徳川の言い分にいちいち応じては、豊臣の面目が立たぬ」
淀殿の声は静かにして、決して逆らえぬ威があった。
秀頼は立ち止まり、母の言葉に呆然とする。
何か言い返そうとするも、声は喉に詰まりて出てこぬ。
心の内では、
「このまま黙しておれば、誤りは広がるばかり……」
「余が動かねば、家族も家臣も守れぬ……」
と、焦りと葛藤が渦巻いていた。
されど、淀殿の冷やかな眼差しに射すくめられ、秀頼は次第に力を失う。
肩は微かに震え、拳を握りしめ、視線は床に落ち、唇は固く結ばれている。
千姫は、秀頼の背を見つめていた。
瞳には深き不安と悲しみが宿り、
唇を噛みしめ、涙をこらえて目を伏せる。
そっと一歩近づき、秀頼の袖を握り直す。
その手は、夫を励ましたき思いと、どうすることもできぬ無力感で、わずかに震えていた。
――その折、秀頼の脳裏に、あの悪夢がふたたびよみがえる。
炎に包まれる城。
国松が静かに処刑される。
千姫が泣き叫ぶ。
余は何もできず、ただその場に立ち尽くしている――
現に戻りて、秀頼は肩を震わせながら、母の命に逆らえず、抜け殻のごとくその場に立ち尽くしていた。
千姫は、涙をこらえつつ秀頼の袖を握り続け、
夫の心がさらに深く傷ついてゆくのを、ただ黙して見守るしかなかった。
その時、淀殿が千姫の方へ静かに歩み寄る。
千姫の肩にそっと手を置き、低く、しかしはっきりとした声で言葉をかける。
「お千――
もし、そなたに豊臣家の女としての覚悟があるならば、いかなる時も、豊臣の誇りを守る心を忘れぬように」
千姫は驚き、顔を上げる。
淀殿の眼差しは厳しくも、どこか母の温もりも宿していた。
千姫は小さく頷き、その言葉の重みを胸に刻みつつ、
再び秀頼の袖をしっかりと握りしめた。
障子の外では、夏の蝉の声が遠く響いていた。
弁明も手紙も、すべて母・淀殿に封じられた。
秀頼は、深い落胆の色を顔に浮かべ、静かに座り込んでいた。
その背は、いつもより小さく見え、心の重さが滲んでいる。
千姫は、そっと秀頼の傍に寄り添い、袖を握る。
その手はわずかに震え、視線は床に落ちている。
やがて、千姫は小さく息をつき、意を決したように顔を上げた。
「お奈津の方、お藤の方……」
千姫は二人の側室の前に進み出ると、自分の裾をきゅっと握りしめ、目を伏せたまま続けた。
「殿は今、たいそうお心を痛めておられます。
母上様より、弁明も手紙も許されず、ただ静かに耐えておられるのです。
……私一人では、殿をお支えする力が足りませぬ。
どうか、あなた方のお力を貸していただけませんか」
お奈津は、静かに頷き、
「千姫様……殿の御心を癒すため、私も力を尽くします」と、
穏やかな微笑みを浮かべる。
その眼差しには、母としての包容力と、千姫への敬意が宿っていた。
お藤もまた、
「どのような事態になろうとも、私は殿と共にございます」と、
力強く言葉を返し、千姫の手にそっと手を重ねる。
三人は、静かに秀頼のもとへ戻り、その周りにそっと集まった。
千姫は、秀頼の手を握り直し、
「殿、私たちは、いかなる時も殿のお傍におります。
どうなろうとも、共に参りますゆえ、どうかご自分を責めすぎませぬよう……」
お奈津は、優しく秀頼の肩に手を置き、
「殿、京の雨の話でも、和歌でも、何なりとお聞かせくださいませ。
私たちがここにおりますこと、どうか忘れなきよう」
お藤は、静かに膝をつき、
「殿様、私も、命の限り殿と共にございます」と、
真摯な眼差しで語りかける。
秀頼は、三人の妻たちの温かな言葉に、胸の奥がじんわりと熱くなるのを感じた。
「皆の思い、余はありがたく受け止めておる。
そなたらがいてくれるから、余は何とか立っていられるのだ……」
その言葉に、三人は静かに微笑み、一時の安らぎが、嵐の前の静けさのように広がった。
秀頼は、心の中で静かに祈る。
『どうか、家族を守り抜くことができますように。
この騒ぎが、早く収まりますように――』
障子の外では、夏の夕暮れが静かに城を包み込んでいた。
夜の九度山。
囲炉裏の火が静かに揺れる中、信繁は高梨内記と堀田作兵衛を前に、声を潜めて語り始めた。
「内記、近頃の京の様子、何か聞き及んでおるか」
高梨内記は膝を正し、低く答える。
「はい、御屋形様。徳川方が方広寺の鐘銘文に難癖をつけ、豊臣家へ異議を申し立てたとのこと。
城下にも浪人が増え、都の空気はどこか張り詰めております」
堀田作兵衛も、静かに頷く。
「駿府では、鐘銘文の文言を巡り、豊臣家に説明を求めているとか。
いよいよ徳川が爪を露わにし始めたようにございます」
信繁はしばし黙し、囲炉裏の火を見つめる。
やがて、静かに口を開いた。
「……関ヶ原で敗れし我ら、身が朽ち果てようとも、もはや悔いはないと思うておった。
されど、子が生まれ、その子らまで道連れにすることだけは、どうしても忍び難い」
内記は、信繁の言葉に深く頷く。
「御屋形様……」
信繁は、ゆっくりと二人を見渡し、その眼差しに静かな決意を宿す。
「せめて、かつて忠義を誓いし豊臣家のために、
この命を賭して未来を切り開きたい。
我らが生きる意味は、ここにあると信じておる」
内記も作兵衛も、信繁の言葉に胸を打たれ、
「御屋形様、いかなる時もお供仕ります」と、
深く頭を垂れた。
囲炉裏の火は、静かに夜を照らしていた。
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