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24話
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宴会が開かれたその夜、侯爵は仕事が残っているため書斎で書類作業をこなしていた。すると、ルーカスが話があると書斎に足を踏み入れた。
「父上、今、お時間よろしいでしょうか。」
「ああ。………話に来たか。」
厚い扉が閉まる音が響、部屋には本の香りと重々しい沈黙が満ちている。侯爵は椅子に座り、書類に目を落とすふりをして、息子の視線を避けている。
侯爵は、ルーカスの要件を把握していた。
「父上。」
ルーカスはただ、一言冷静な声色で真剣な表情をしていた。侯爵は、ルーカスの方をチラリと見ると目が合った。少し、考え込むと侯爵は口を開いた。
「ふぅ__。ルーカスよ、お前の言いたい事は大体は分かる。ウィリアムの事だろう。」
侯爵は、長く息を吐くと持っているペンの動きを止め真剣にルーカスと向き合った。
「はい。」
「あれには、私も驚いた。光属性とはいえ、浄化の力が並外れている。恐らく、ウィリアムの作っていたポーションは効果が倍はあるだろう。いや、それ以上だ。断言は出来んが、無意識のうちに魔力を使ったのだろう。ウィリアムが騎士団に贈ってくれたポーションの数本を調べている。」
「いえ、その事ではありません。」
(やはり、ルーカスは察しがいいな。)
「……神殿の事か。」
「はい。神殿はウィリアムの事をより執着し奪いに来るでしょう。ですが、ウィリアムを渡したくはありません。」
「それは、私も同じだ。神殿は"正しさ"を持ってウィリアムを求めている。だが、その"正しさ"は、ウィリアムの人生にとって幸福と直結するものではない。ウィリアムを犠牲にし、体面を保つだろう。ウィリアムを失ってまで、救う意味なんてないのだ。話し合う必要がある。」
「僕も、同意見です。ですが、このままでは......。悔しいですが、一介の侯爵家が神殿に太刀打ちできる術など持っておりません......。」
ルーカスは、手を強く握り声を震わせながら訴えかけた。後ろ盾のない侯爵家には、重い問題だったのだ。
苦しい表情で抗おうとするルーカスを見て、侯爵は席を立った。ルーカスの元へ歩み寄ると、安心させるように優しく抱きしめた。
(ルーカスは、大人びているがまだ子供なのだ。まだ、こんなにも小さい。)
しばらく、優しく抱きしめていたが落ち着きを、取り戻すとゆっくりと離れた。侯爵は、いい考えがあるとルーカスの肩に手を置いた。
「そうだな。後ろ盾のない侯爵家は、神殿の圧力によりウィリアムを取られてしまうだろう。その過程で、領地民に関与してくるかもしれん。だが、大丈夫だ。」
「何か、案があるのですか。」
「あぁ。」
侯爵は、書類の置かれている机に戻り引き出しを開けた。その引き出しの中から、ひとつの手紙を取り出しルーカスに渡した。
「こ、これは。皇族の紋章ですか。」
最高権力者である皇族から、手紙が来たのだ。ルーカスは驚いていた。
皇族の紋章 : グリフィンを使った紋章、力強さと高貴さを象徴する。【⠀忠誠・勇気・知恵 】が込められている。
「国家機密事項のため、詳しくは出来ないが陛下は私に頼みたいことがある。それの、見返りにウィリアムを庇護下に入れてもらう。」
「父上、今、お時間よろしいでしょうか。」
「ああ。………話に来たか。」
厚い扉が閉まる音が響、部屋には本の香りと重々しい沈黙が満ちている。侯爵は椅子に座り、書類に目を落とすふりをして、息子の視線を避けている。
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侯爵は、長く息を吐くと持っているペンの動きを止め真剣にルーカスと向き合った。
「はい。」
「あれには、私も驚いた。光属性とはいえ、浄化の力が並外れている。恐らく、ウィリアムの作っていたポーションは効果が倍はあるだろう。いや、それ以上だ。断言は出来んが、無意識のうちに魔力を使ったのだろう。ウィリアムが騎士団に贈ってくれたポーションの数本を調べている。」
「いえ、その事ではありません。」
(やはり、ルーカスは察しがいいな。)
「……神殿の事か。」
「はい。神殿はウィリアムの事をより執着し奪いに来るでしょう。ですが、ウィリアムを渡したくはありません。」
「それは、私も同じだ。神殿は"正しさ"を持ってウィリアムを求めている。だが、その"正しさ"は、ウィリアムの人生にとって幸福と直結するものではない。ウィリアムを犠牲にし、体面を保つだろう。ウィリアムを失ってまで、救う意味なんてないのだ。話し合う必要がある。」
「僕も、同意見です。ですが、このままでは......。悔しいですが、一介の侯爵家が神殿に太刀打ちできる術など持っておりません......。」
ルーカスは、手を強く握り声を震わせながら訴えかけた。後ろ盾のない侯爵家には、重い問題だったのだ。
苦しい表情で抗おうとするルーカスを見て、侯爵は席を立った。ルーカスの元へ歩み寄ると、安心させるように優しく抱きしめた。
(ルーカスは、大人びているがまだ子供なのだ。まだ、こんなにも小さい。)
しばらく、優しく抱きしめていたが落ち着きを、取り戻すとゆっくりと離れた。侯爵は、いい考えがあるとルーカスの肩に手を置いた。
「そうだな。後ろ盾のない侯爵家は、神殿の圧力によりウィリアムを取られてしまうだろう。その過程で、領地民に関与してくるかもしれん。だが、大丈夫だ。」
「何か、案があるのですか。」
「あぁ。」
侯爵は、書類の置かれている机に戻り引き出しを開けた。その引き出しの中から、ひとつの手紙を取り出しルーカスに渡した。
「こ、これは。皇族の紋章ですか。」
最高権力者である皇族から、手紙が来たのだ。ルーカスは驚いていた。
皇族の紋章 : グリフィンを使った紋章、力強さと高貴さを象徴する。【⠀忠誠・勇気・知恵 】が込められている。
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