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第2章 この世界を生きる人々
14 知らないことばかり
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「そもそも君の実力なら拘束なんて生温い手段を取らずに、もっと直接的な方法だって取れた筈だ。でも君は疑惑の段階で裁くことはせず、この場まで俺を傷つけることなく連れてきてくれた。優しいんだよ、アストライアは」
「……あまり褒めないで。勘違いしそうになる」
ツヴァイを拘束したことに負い目を感じ、落ち込んでいたアストライアの表情が会話を続けるうちに元の不思議系の表情に戻ってきたため、ツヴァイは安堵の息を吐いた。
……やっと普通の感じに戻ったな。よかった。
そして、アストライアとの会話が一段落したのでツヴァイはこの場にいる他の2人とも話をしたいと思い、その2人の方に視線を向けると。
「……ぐすっ」
フードの少女、リアが涙ぐんでいる姿が目に映った。
というか、思いっきり泣いていた。
「……っ!? 大丈夫かリア!? どこか痛むのか? まさか、街に戻る途中で何か怪我でも……」
「……い、いえ、ただ感動して涙が……」
「……感動……?」
……今までのアストライアと俺の話に感動するようなポイントなんてあっただろうか。俺のモンスター疑いが晴れたのはもちろん良かったけど、泣くほどのことではないよな。
と、リアが泣いている理由がわからずツヴァイが頭の上に疑問符を浮かべていると、リアが綺麗な碧色の瞳を潤ませながらゆっくりと口を開いた。
「やっぱりツヴァイさんはすごいな、って。……何かが起きるかもしれないと警告して、けど、何も起きなかったとき、もし、みんながツヴァイさんのような考え方だったら、もっと、きっと……」
そして、リアは感動した理由を言葉にしてくれたが、後半の方が涙声になってよく聞き取れず、ツヴァイにはリアが感動した理由がよくわからなかったが。
……急かす必要はまったくないからな。
泣いている子供がいるのならまずはその涙を拭いてあげて、落ち着いてから話してもらおうと考えたツヴァイはポケットに手を入れ、ハンカチを取り出そうとしたのだが……。
……ハンカチ入ってない。
そういえば高校時代はハンカチティッシュを持ち歩かない日が少なくはなかったな。と、若返りのおまけのように当時の服を着ている今、ハンカチが入っていないところまで再現されていてリアの涙を拭ってあげられないことにツヴァイが困っていると。
「────ほら、これで涙を拭きなさい。返さないでいい、と言ってもキミは返しに来る子だろうから、次に会うときに返してくれればいいから」
ショート丈のタンクトップにショートパンツを穿いてエプロンを付けているという海の家の店員さんと言われたら秒で納得するモンスター研究の専門家、ソラがリアにハンカチを手渡した。
「すまないね、街の住人ではないキミにはよくわからない話だったと思う。ま、人には色々あるんだよ。年寄りであろうが、若者であろうが、ね」
そしてリアが涙を拭いている間にショートカットの黒髪を掻き上げながらソラがツヴァイに近づき、手を差し出してきた。
「挨拶がまだだったね。カームの害獣生態研究所の研究責任者、ソラだ。天才でありながら人格者でもあるかなり貴重な個体だから、大事にしつつ、しっかり崇めてくれ」
「……ツヴァイです」
自称人格者って本当に人格者のパターンが割とあるんだよな……。というようなことを思いながらツヴァイが握手をするとソラがツヴァイの顔を覗き込んできた。
「しかし、軽くしか聞いてないがキミは中々に面白い出自を主張しているようだね? さっき触ったとき外傷などはないように思えたけど、戦闘か事故の影響で記憶がおかしくなっていると考えるのが普通だ。それでもキミは、キミの記憶が真実だと語るのかい?」
「そうですね。真実以外の何物でもないと思ってます」
「へえ、面と向かって異常だと言われても、迷いなくそう言い切れるのか。いいね。悪くない」
気に入った。と、ソラは軽くツヴァイの肩を叩いてから、エプロンから紙切れを取り出し、それをツヴァイに渡した。
「本当に、本当に困ったらそれを持ってあたしの研究所の門を叩くんだね。雑用として雇ってあげよう。けど、それは最終手段だ。まずは学園の事務所に行くと良い。そこで問題を解決するのが一番キミのためになるだろうからね」
「……学園の事務所、ですか?」
「そ。カームの場合、下手に役所に行くより学園の事務所に行った方がスムーズに事が進む場合が多いんだよ。カームにおいて学園の力は行政よりも強いからね」
「そう、なんですか……?」
行政よりも学園の方が力を持っているという元の世界では聞いたことのない力関係にツヴァイが戸惑っていると。
「その、ソラさんの言うとおり困っているときはまず学園の事務所に行くのが良いと思います。リアも前に助けてもらったことがあります」
「働いてる人達はプロフェッショナルばかり。信頼できる。後、飲み物がおいしい」
話を聞いていたリアとアストライアもそれが間違いないと勧めてきたので、この世界ではそういうものなのだろうとツヴァイは思うことにした。
「それじゃあ事務所までリア達が案内しますね。ただ、事務所に行く前にちょっと寄り道をしても良いですか? 森で取ってきた薬草を友達に渡したくて……」
そして、そのままリア達の案内の元、学園の事務所行きが確定しそうな雰囲気になっていたのだが。
「ん? それはダメだよ。ツヴァイくんには大体の場所を教えて1人で行ってもらうから」
そのプランをソラがバッサリと否定した。
「……え? あの、どうしてですか?」
「そんなの当たり前でしょ? だって、まだ本題が何も片付いてないんだから」
「……本題?」
疑問の声を上げたアストライアだけでなく、リアもツヴァイもそのソラの発言を理解できなかった。3人はツヴァイのモンスター疑惑が本題だと思っていたため、ソラの語る本題が何なのかがわからなかったのだ。
そして、その疑問に答えるようにソラが言葉を続けた。
「リアから話を聞いた時からモンスター少年の方は十中八九勘違いだってわかってたから正直、割とどうでもよかったんだよ。あたしが一番問題視しているのはカイカの森でのモンスター出現報告の方」
「……」
……あの森でのモンスターの出現報告……?
そうソラに言われてもこの世界の人間ではないツヴァイは相変わらず理解できなかったが、リアとアストライアはハッとしたように息をのんだ。
「古の神の生き残りであるシロキツネ様の眷属のクロオオカミを脅威と捉えているからモンスター達はカイカの森に入らない。これが研究所の公式見解。あたし個人の考えはそれとは少し違うけど、何にしてもカイカの森でモンスターが確認されるのは完璧に異常事態。だから、カームロバスト学園の学生である2人にはこれから研究所に来て貰って、出現したモンスターの種類や様子などを詳細に報告してもらうよ」
これ、普通に拒否権はないからね? と語るソラから今までにない圧を感じたことで、あの森でのモンスターとの戦闘はよっぽどの事だったのだとツヴァイは理解した。
「あの、ツヴァイさん……」
そして、学園の事務所に一緒に行けなくなって申し訳なさそうにするリアにツヴァイは気にしなくていいと語りかけ。
「────大丈夫。事務仕事は慣れている」
見知らぬ土地で面倒な事務手続きを1人でやることになったツヴァイは、戦闘などとは全く違う種類の絶望感を笑顔で隠してそう答えた。
「……あまり褒めないで。勘違いしそうになる」
ツヴァイを拘束したことに負い目を感じ、落ち込んでいたアストライアの表情が会話を続けるうちに元の不思議系の表情に戻ってきたため、ツヴァイは安堵の息を吐いた。
……やっと普通の感じに戻ったな。よかった。
そして、アストライアとの会話が一段落したのでツヴァイはこの場にいる他の2人とも話をしたいと思い、その2人の方に視線を向けると。
「……ぐすっ」
フードの少女、リアが涙ぐんでいる姿が目に映った。
というか、思いっきり泣いていた。
「……っ!? 大丈夫かリア!? どこか痛むのか? まさか、街に戻る途中で何か怪我でも……」
「……い、いえ、ただ感動して涙が……」
「……感動……?」
……今までのアストライアと俺の話に感動するようなポイントなんてあっただろうか。俺のモンスター疑いが晴れたのはもちろん良かったけど、泣くほどのことではないよな。
と、リアが泣いている理由がわからずツヴァイが頭の上に疑問符を浮かべていると、リアが綺麗な碧色の瞳を潤ませながらゆっくりと口を開いた。
「やっぱりツヴァイさんはすごいな、って。……何かが起きるかもしれないと警告して、けど、何も起きなかったとき、もし、みんながツヴァイさんのような考え方だったら、もっと、きっと……」
そして、リアは感動した理由を言葉にしてくれたが、後半の方が涙声になってよく聞き取れず、ツヴァイにはリアが感動した理由がよくわからなかったが。
……急かす必要はまったくないからな。
泣いている子供がいるのならまずはその涙を拭いてあげて、落ち着いてから話してもらおうと考えたツヴァイはポケットに手を入れ、ハンカチを取り出そうとしたのだが……。
……ハンカチ入ってない。
そういえば高校時代はハンカチティッシュを持ち歩かない日が少なくはなかったな。と、若返りのおまけのように当時の服を着ている今、ハンカチが入っていないところまで再現されていてリアの涙を拭ってあげられないことにツヴァイが困っていると。
「────ほら、これで涙を拭きなさい。返さないでいい、と言ってもキミは返しに来る子だろうから、次に会うときに返してくれればいいから」
ショート丈のタンクトップにショートパンツを穿いてエプロンを付けているという海の家の店員さんと言われたら秒で納得するモンスター研究の専門家、ソラがリアにハンカチを手渡した。
「すまないね、街の住人ではないキミにはよくわからない話だったと思う。ま、人には色々あるんだよ。年寄りであろうが、若者であろうが、ね」
そしてリアが涙を拭いている間にショートカットの黒髪を掻き上げながらソラがツヴァイに近づき、手を差し出してきた。
「挨拶がまだだったね。カームの害獣生態研究所の研究責任者、ソラだ。天才でありながら人格者でもあるかなり貴重な個体だから、大事にしつつ、しっかり崇めてくれ」
「……ツヴァイです」
自称人格者って本当に人格者のパターンが割とあるんだよな……。というようなことを思いながらツヴァイが握手をするとソラがツヴァイの顔を覗き込んできた。
「しかし、軽くしか聞いてないがキミは中々に面白い出自を主張しているようだね? さっき触ったとき外傷などはないように思えたけど、戦闘か事故の影響で記憶がおかしくなっていると考えるのが普通だ。それでもキミは、キミの記憶が真実だと語るのかい?」
「そうですね。真実以外の何物でもないと思ってます」
「へえ、面と向かって異常だと言われても、迷いなくそう言い切れるのか。いいね。悪くない」
気に入った。と、ソラは軽くツヴァイの肩を叩いてから、エプロンから紙切れを取り出し、それをツヴァイに渡した。
「本当に、本当に困ったらそれを持ってあたしの研究所の門を叩くんだね。雑用として雇ってあげよう。けど、それは最終手段だ。まずは学園の事務所に行くと良い。そこで問題を解決するのが一番キミのためになるだろうからね」
「……学園の事務所、ですか?」
「そ。カームの場合、下手に役所に行くより学園の事務所に行った方がスムーズに事が進む場合が多いんだよ。カームにおいて学園の力は行政よりも強いからね」
「そう、なんですか……?」
行政よりも学園の方が力を持っているという元の世界では聞いたことのない力関係にツヴァイが戸惑っていると。
「その、ソラさんの言うとおり困っているときはまず学園の事務所に行くのが良いと思います。リアも前に助けてもらったことがあります」
「働いてる人達はプロフェッショナルばかり。信頼できる。後、飲み物がおいしい」
話を聞いていたリアとアストライアもそれが間違いないと勧めてきたので、この世界ではそういうものなのだろうとツヴァイは思うことにした。
「それじゃあ事務所までリア達が案内しますね。ただ、事務所に行く前にちょっと寄り道をしても良いですか? 森で取ってきた薬草を友達に渡したくて……」
そして、そのままリア達の案内の元、学園の事務所行きが確定しそうな雰囲気になっていたのだが。
「ん? それはダメだよ。ツヴァイくんには大体の場所を教えて1人で行ってもらうから」
そのプランをソラがバッサリと否定した。
「……え? あの、どうしてですか?」
「そんなの当たり前でしょ? だって、まだ本題が何も片付いてないんだから」
「……本題?」
疑問の声を上げたアストライアだけでなく、リアもツヴァイもそのソラの発言を理解できなかった。3人はツヴァイのモンスター疑惑が本題だと思っていたため、ソラの語る本題が何なのかがわからなかったのだ。
そして、その疑問に答えるようにソラが言葉を続けた。
「リアから話を聞いた時からモンスター少年の方は十中八九勘違いだってわかってたから正直、割とどうでもよかったんだよ。あたしが一番問題視しているのはカイカの森でのモンスター出現報告の方」
「……」
……あの森でのモンスターの出現報告……?
そうソラに言われてもこの世界の人間ではないツヴァイは相変わらず理解できなかったが、リアとアストライアはハッとしたように息をのんだ。
「古の神の生き残りであるシロキツネ様の眷属のクロオオカミを脅威と捉えているからモンスター達はカイカの森に入らない。これが研究所の公式見解。あたし個人の考えはそれとは少し違うけど、何にしてもカイカの森でモンスターが確認されるのは完璧に異常事態。だから、カームロバスト学園の学生である2人にはこれから研究所に来て貰って、出現したモンスターの種類や様子などを詳細に報告してもらうよ」
これ、普通に拒否権はないからね? と語るソラから今までにない圧を感じたことで、あの森でのモンスターとの戦闘はよっぽどの事だったのだとツヴァイは理解した。
「あの、ツヴァイさん……」
そして、学園の事務所に一緒に行けなくなって申し訳なさそうにするリアにツヴァイは気にしなくていいと語りかけ。
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見知らぬ土地で面倒な事務手続きを1人でやることになったツヴァイは、戦闘などとは全く違う種類の絶望感を笑顔で隠してそう答えた。
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