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第2章 この世界を生きる人々
15 事務手続きは大変だけど必要なこと
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この街で困ったら学園の事務所を訪ねるべき。と、勧められたツヴァイは自分の問題を全て解決してくれるとは思わなかったが、これからの行動の指針となるような情報を得られる可能性は十分にあると考えてリアとアストライアの通う学園、カームロバスト学園の事務所に向かうことにした。
リアとアストライアとはまた後で会うことを約束し、情報提供のためモンスター研究所に向う2人を見送った後、ツヴァイはソラに聞いた学園の場所を目指し、異世界の街を歩き始めた。
そして、それから数分後。真っ直ぐ歩いて行けばすぐに目につく大きな建物がいくつもあってそこが学園だよ。というソラの言葉通り、一目でここが学園なのだとわかる場所に辿り着いた。
それからツヴァイは、よくよく考えたら部外者が学園の敷地内をウロウロしていて大丈夫なのだろうか? という不安を抱きながらも事務所を探すために学園内をしばらく歩いていたのだが、なかなか事務所を見つけられずにいた。
そんな時、ツヴァイを入学希望者と勘違いしたアストライアと同じ徽章を付けた赤髪の女子生徒が事務所まで親切に案内してくれたため、ツヴァイは何とか事務所に辿り着くことができた。
そして案内をしてくれた赤髪の少女にお礼を言った後、ツヴァイは事務所に入って受付の女性に自分の状況を可能な限り正直に説明した。
殆どぼかさずに話したため、最悪、空中ウィンドウに何も表示されない……? なんて不気味な奴なんだ……! 追放よー! と、モンスター疑惑以上の騒ぎになってしまうこともツヴァイは覚悟していたが……。
「ふぅ……。コーヒーうまいなー……」
ツヴァイは今、そんな騒ぎとは無縁な静かな部屋で一人のんびりコーヒーを飲んでいた。
「異世界でも普通にコーヒーってあるんだな。……うん、ホットでも酸味より苦みが強く出てて俺好みの豆だ」
アストライアの言うとおり、出された飲み物が本当においしいと思いながらツヴァイは甘いメレンゲクッキーを口の中に放り投げ、苦いコーヒーを啜るという予期せぬブレイクタイムを楽しんでいた。
「……っと」
だが、この穏やかな時間は長くは続かない。その事をツヴァイはよく理解していた。
受付の女性に自分の状況を話したとき、こういった事例に強い所員を呼んでくると言われてこの部屋に通されたのだ。
そして、その人物と思われる力強い足音が部屋に近づいてきたため、ツヴァイはコーヒーを飲むのをやめ、気を引き締めた。
「……」
鬼が出るか蛇が出るか、そんなことを思いながらツヴァイが扉に視線を向けると、ノックの後にゆっくりと扉が開き────
「────失礼します。大変お待たせいたしました」
……おー、イケメンさんだ。
結構なイケメンが現れ、ツヴァイは心の中で驚きの声を上げた。
ここに来るのは不審者が暴れても対抗できる屈強な人物か、この道のベテランという感じの高齢男性だとツヴァイは想像していたが、実際に来たのは二十代半ばぐらいの長身の男性だった。
銀色の髪と灰色の眼が特徴的で、身長は174㎝のツヴァイより10㎝ほど高く、体つきはスラッとしており野暮ったくないセンスの良い眼鏡を掛けていて、パッと見ただけでデキる男というのがわかる人物だった。
「今回、担当させていただくことになりました、ヒュッゲと申します。どうかよろしくお願いいたします」
「ご丁寧な対応ありがとうございます。ツヴァイと言います。お忙しい中、ご迷惑をおかけして申し訳ありませんが、何卒よろしくお願いいたします」
そして、席を立って場の空気的にちょっと固めな社会人スタイルの挨拶をした時。
……誰かに似てる気がするな。
見る角度によってだけど、誰かに似てるような気がする。と、ヒュッゲの顔を見てツヴァイは思ったが。
「いえ、これが私の仕事ですのでどうかお気になさらずに。それで早速なのですが、ツヴァイさんのことで色々確認をしたいのですが、よろしいでしょうか」
「あ……、はい」
その疑問を解決するより色々話すべきことがあるよなと、ヒュッゲに促され再び席に座ったツヴァイはその疑問を口にすることはなかったが。
……っと。忘れてた。
こっちは聞かないとマズい。と、自分のモンスター疑いが晴れた後に返して貰ったモノのことを思い出し、ツヴァイは慌てて口を開いた。
「あの、すみません。俺の話の前に一つ質問しても良いですか?」
「ええ、どうぞ。なんでしょうか」
「俺は今、刀を所持しているんですけど、これってここでは問題ないことなんでしょうか? しっかりとした武器なんで学生さんを始め、皆さんを怖がらせたり、持ち歩くのに資格とかが必要なら回収をお願いしたいんですが。後、単純にこの刀はカイカの森で拾ったので、失せ物の類いならどこかに預けたいんですが……」
どうしたらいいでしょう。と、ツヴァイが自分の持つ日本刀について質問すると、ヒュッゲは一瞬きょとんとしたが、すぐに元通りの表情になってツヴァイの疑問に答え始めた。
「先に結論を申しますと、全て問題ありません。この世界ではモンスターと戦うため、皆が様々な武器を所持しています。そのため、武器の所持を禁止する法は存在しません。もちろん、正当な理由なく武器を使って何かを壊したり、人に危害を加えた場合はすぐに逮捕ですが。それとその武器が拾得物かもしれないとの話ですが、見た目からして自然から生み出された魔具の可能性が高く、その場合、発見者に所有権が発生しますのでツヴァイさんが自分の物として所持しても問題ありません」
後で一応、落とし物の届け出を確認してみます。と、淀みなくツヴァイの質問に答えたヒュッゲはそのまま次の話をするかと思いきや。
「……」
ヒュッゲは少しだけ表情を和らげ、何故か黙ってしまった。
「……?」
そしてそれから一呼吸以上の時間が経ったためツヴァイがどうかしましたか? と首を軽く傾げ、視線でヒュッゲに疑問を投げかけるとそのツヴァイの視線に気づいたヒュッゲが慌てて黙っていた理由を語り始めた。
「すみません。その、私は仕事柄、記憶があやふやで身元のわからない方と何度かお話しをしたことがあります。その際に不安から感情的になられる方が少なくなく、中には暴れられる方もいらっしゃいました。ですが、今の他者を思うツヴァイさんの質問を聞いて、ツヴァイさんとは落ち着いて話し合いができそうな気がして安心し、少しぼうっとしてしまいました」
大事なご相談中に申し訳ありませんでした。と、謝罪するヒュッゲを見てツヴァイは。
……何というか、言葉の使い方が凄くうまい人だな。
そんなことを思った。
間違いなく本心でありながら、それでいて間接的にこちらを褒めて肩の力を抜かせてくれるような話をさらりとする。俺より年下だろうに、よくできた人だ。と、ツヴァイは31歳の自分より人間ができているヒュッゲに感心するのと同時に、これから先の手続きはスムーズに行きそうだなという予感を抱いた。
「では、今度こそツヴァイさんについて色々と確認させてください。まずツヴァイさんは、別の世界から来たということでよろしかったでしょうか?」
「……そこから本気で聞いてくれるんですね。ありがとうございます。ええ、隠すような話じゃないんで全部言いますけど、俺は別の世界にある日本という国で働いていて、ある日……」
そして、そのツヴァイの予感は的中し、異世界からの来訪者であるというのに一時間ほどの話し合いとちょっとした手続きだけでツヴァイは一時的にではあるが、この街、カームに滞在することを許可されたのであった。
リアとアストライアとはまた後で会うことを約束し、情報提供のためモンスター研究所に向う2人を見送った後、ツヴァイはソラに聞いた学園の場所を目指し、異世界の街を歩き始めた。
そして、それから数分後。真っ直ぐ歩いて行けばすぐに目につく大きな建物がいくつもあってそこが学園だよ。というソラの言葉通り、一目でここが学園なのだとわかる場所に辿り着いた。
それからツヴァイは、よくよく考えたら部外者が学園の敷地内をウロウロしていて大丈夫なのだろうか? という不安を抱きながらも事務所を探すために学園内をしばらく歩いていたのだが、なかなか事務所を見つけられずにいた。
そんな時、ツヴァイを入学希望者と勘違いしたアストライアと同じ徽章を付けた赤髪の女子生徒が事務所まで親切に案内してくれたため、ツヴァイは何とか事務所に辿り着くことができた。
そして案内をしてくれた赤髪の少女にお礼を言った後、ツヴァイは事務所に入って受付の女性に自分の状況を可能な限り正直に説明した。
殆どぼかさずに話したため、最悪、空中ウィンドウに何も表示されない……? なんて不気味な奴なんだ……! 追放よー! と、モンスター疑惑以上の騒ぎになってしまうこともツヴァイは覚悟していたが……。
「ふぅ……。コーヒーうまいなー……」
ツヴァイは今、そんな騒ぎとは無縁な静かな部屋で一人のんびりコーヒーを飲んでいた。
「異世界でも普通にコーヒーってあるんだな。……うん、ホットでも酸味より苦みが強く出てて俺好みの豆だ」
アストライアの言うとおり、出された飲み物が本当においしいと思いながらツヴァイは甘いメレンゲクッキーを口の中に放り投げ、苦いコーヒーを啜るという予期せぬブレイクタイムを楽しんでいた。
「……っと」
だが、この穏やかな時間は長くは続かない。その事をツヴァイはよく理解していた。
受付の女性に自分の状況を話したとき、こういった事例に強い所員を呼んでくると言われてこの部屋に通されたのだ。
そして、その人物と思われる力強い足音が部屋に近づいてきたため、ツヴァイはコーヒーを飲むのをやめ、気を引き締めた。
「……」
鬼が出るか蛇が出るか、そんなことを思いながらツヴァイが扉に視線を向けると、ノックの後にゆっくりと扉が開き────
「────失礼します。大変お待たせいたしました」
……おー、イケメンさんだ。
結構なイケメンが現れ、ツヴァイは心の中で驚きの声を上げた。
ここに来るのは不審者が暴れても対抗できる屈強な人物か、この道のベテランという感じの高齢男性だとツヴァイは想像していたが、実際に来たのは二十代半ばぐらいの長身の男性だった。
銀色の髪と灰色の眼が特徴的で、身長は174㎝のツヴァイより10㎝ほど高く、体つきはスラッとしており野暮ったくないセンスの良い眼鏡を掛けていて、パッと見ただけでデキる男というのがわかる人物だった。
「今回、担当させていただくことになりました、ヒュッゲと申します。どうかよろしくお願いいたします」
「ご丁寧な対応ありがとうございます。ツヴァイと言います。お忙しい中、ご迷惑をおかけして申し訳ありませんが、何卒よろしくお願いいたします」
そして、席を立って場の空気的にちょっと固めな社会人スタイルの挨拶をした時。
……誰かに似てる気がするな。
見る角度によってだけど、誰かに似てるような気がする。と、ヒュッゲの顔を見てツヴァイは思ったが。
「いえ、これが私の仕事ですのでどうかお気になさらずに。それで早速なのですが、ツヴァイさんのことで色々確認をしたいのですが、よろしいでしょうか」
「あ……、はい」
その疑問を解決するより色々話すべきことがあるよなと、ヒュッゲに促され再び席に座ったツヴァイはその疑問を口にすることはなかったが。
……っと。忘れてた。
こっちは聞かないとマズい。と、自分のモンスター疑いが晴れた後に返して貰ったモノのことを思い出し、ツヴァイは慌てて口を開いた。
「あの、すみません。俺の話の前に一つ質問しても良いですか?」
「ええ、どうぞ。なんでしょうか」
「俺は今、刀を所持しているんですけど、これってここでは問題ないことなんでしょうか? しっかりとした武器なんで学生さんを始め、皆さんを怖がらせたり、持ち歩くのに資格とかが必要なら回収をお願いしたいんですが。後、単純にこの刀はカイカの森で拾ったので、失せ物の類いならどこかに預けたいんですが……」
どうしたらいいでしょう。と、ツヴァイが自分の持つ日本刀について質問すると、ヒュッゲは一瞬きょとんとしたが、すぐに元通りの表情になってツヴァイの疑問に答え始めた。
「先に結論を申しますと、全て問題ありません。この世界ではモンスターと戦うため、皆が様々な武器を所持しています。そのため、武器の所持を禁止する法は存在しません。もちろん、正当な理由なく武器を使って何かを壊したり、人に危害を加えた場合はすぐに逮捕ですが。それとその武器が拾得物かもしれないとの話ですが、見た目からして自然から生み出された魔具の可能性が高く、その場合、発見者に所有権が発生しますのでツヴァイさんが自分の物として所持しても問題ありません」
後で一応、落とし物の届け出を確認してみます。と、淀みなくツヴァイの質問に答えたヒュッゲはそのまま次の話をするかと思いきや。
「……」
ヒュッゲは少しだけ表情を和らげ、何故か黙ってしまった。
「……?」
そしてそれから一呼吸以上の時間が経ったためツヴァイがどうかしましたか? と首を軽く傾げ、視線でヒュッゲに疑問を投げかけるとそのツヴァイの視線に気づいたヒュッゲが慌てて黙っていた理由を語り始めた。
「すみません。その、私は仕事柄、記憶があやふやで身元のわからない方と何度かお話しをしたことがあります。その際に不安から感情的になられる方が少なくなく、中には暴れられる方もいらっしゃいました。ですが、今の他者を思うツヴァイさんの質問を聞いて、ツヴァイさんとは落ち着いて話し合いができそうな気がして安心し、少しぼうっとしてしまいました」
大事なご相談中に申し訳ありませんでした。と、謝罪するヒュッゲを見てツヴァイは。
……何というか、言葉の使い方が凄くうまい人だな。
そんなことを思った。
間違いなく本心でありながら、それでいて間接的にこちらを褒めて肩の力を抜かせてくれるような話をさらりとする。俺より年下だろうに、よくできた人だ。と、ツヴァイは31歳の自分より人間ができているヒュッゲに感心するのと同時に、これから先の手続きはスムーズに行きそうだなという予感を抱いた。
「では、今度こそツヴァイさんについて色々と確認させてください。まずツヴァイさんは、別の世界から来たということでよろしかったでしょうか?」
「……そこから本気で聞いてくれるんですね。ありがとうございます。ええ、隠すような話じゃないんで全部言いますけど、俺は別の世界にある日本という国で働いていて、ある日……」
そして、そのツヴァイの予感は的中し、異世界からの来訪者であるというのに一時間ほどの話し合いとちょっとした手続きだけでツヴァイは一時的にではあるが、この街、カームに滞在することを許可されたのであった。
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