灰かぶりの少年

うどん

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灰かぶりの少年21

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自分がどうやって納屋まで帰ってきたのかわからないが見慣れた場所で目が覚めた


「ぅん…?」


外からの木漏れ日が壁の隙間を通り灰かぶりの視界を遮る


眩しくて目を閉じそうになるがどうしても昨日の事が脳裏に焼き付いているのでつい思い出してしまう


嫌…思い出したくない…
考えたくない


「いつもの仕事をして気を紛らわそうかな…」


本当は今、無理に体を動かさない方がいいのは分かっている
激しい体力の消耗と傷だらけの体


ボロボロでとても見窄らしく人前では出れない姿である


「今日も兄様やお屋敷の皆に邪魔にならないように仕事をしよう」


そう自分に言い聞かせ黒く汚れた薄い布を羽織り、足元をふらつかせながら納屋を出た


水辺に行き小さいバケツの中に水を入れ雑巾を淡々と洗う


同じ事を何回も繰り返すので指先は霜焼けで赤く染まりたまに出血もしていた


痛みがあっても堪えて作業を続けるのは当たり前…


水面を見ると今の自分の心情を現しているみたいにぼやけて澱んでいると錯覚させられる


冷たく凍っていく心ー






「いいもん見ーつけたっ!」


「ぇ…?」


誰もあまり近づかない水辺なのに背後から
人の気配


「…あの…もしかしてこちらの水辺にご用でしょうか?でしたら僕はすぐに立ち去りますので…申し訳ございません」


「いやいや、ハハッお前だよ!」


突然現れたそれなりに身なりの良い男は軽快に笑う


「僕に用ですか…?何でしょう?」


何だか男の笑い声に怖さを感じる


「今から追いかけっこをしよう、普通だとつまらないからな」


「…何を…ぇ追いかけっこ?」


「さぁ走れ、命令だ!走らないと殺す」


「っ!?」


「ハハハッ!」


男はスルッとナイフを取り出し灰かぶりに突きつける


「…っあぁ!誰か助けて!」


まともに歩く事もできないのに走るなんて………!
でも走らないと殺されるのだ


「走れ、走れ!!兎狩りだ!」


フラフラと必死で足を動かす


「ハァ…ハァ…」


苦しい、息が…止まりそう


「捕まえたら兎料理だ!」


「いやぁっっ!」


「ほらほら、早く走らないともうお前のすぐ後だぞ?」


「やめてぇ!やめてぇ!」


どんどん男が迫ってくる


「あっ‼︎」


ドサッ––


つまづいて転んでしまった


チャンスと言わんばかりに男が覆い被さって低い声で呟く


「捕まえた、もう逃げれねーぞ」


ナイフが鋭くギラギラと光を放つ


「…助けてください…ぃ」


「お前はゲームに負けたんだ、黙ってろ」


男の手はお構いなく灰かぶりのズボンに手をかける


「あっうぅ、いやぁ‼︎」


「おおっ、小さい突起物のお出ましだ、弄って剥いでやろう」


グリ グリ グリ グリ  にゅるんっ


「っ…つうっ!」


「まったく、まだ剥けてないとは…いつまでガキだよ」


「…ひぃ痛いよ…っ」


怖くてなかなか声が出せない


「萎えてねーで濡れろっ」


乱暴に扱かれ刺激を強制的に与えられる


「い…っ…やめてぇっ」


シュッ シュッ シュッ


「直接尻に指入れて前立腺裏突いた方が濡れるか?」


「…っ‼︎」


男は指を立てらしてグイグイと灰かぶりの尻穴の中へ無理矢理入れていく


「やだぁっっ!」


指の違和感で憎悪する


「どこだ~、ここか?」


「ひいぃ…!」


「なかなかいい具合のクリクリじゃないか、可愛い卵のようだ」


「ぁああんっ…いやぁあ!」


「気持ちが良いか?」


びちゅゔぅ…じゅくじゅくっ…ちゅゔぅ


「うおっ、前だけじゃなくて尻中にも分泌液出してんのかよ」


「…ふぁぁ、ぅぅ…いた…いぃ」


「これはたまらんなぁ、実に面白いよ」


「ごめんなさい…ごめんなさい…もう水辺に来ません…から…ぁつ」


「ふっ、まぁそんな事で俺がこんな事してるんじゃないけど…いいね~その顔唆られる」


恐怖と快楽が絡み合う
心臓の鼓動がドクンドクンと大きく主張してそれ以外何も聞こえない


「このまま犯してもいいけど、もっと面白い事をやってみたくなってきたなー」


「…ぅ…ぅ」


「よし!では今からお前を逃してやるよ、だがその代わり条件がある」


「条件…?」


「明日の午後18時またこの水辺に来い」


「えっ、またここに…?」


「ああ、そうだ…どうする?俺はどちらでもいいぞ」


男の言っている言葉に意味が分からない


「早く決めろ」


「ぁあっ…はい…来ます…ここに!」


「分かった、では約束通り逃してやる」


スッと男は灰かぶりから離れる


灰かぶりは急いで起き上がり足を引きずりながら後ろを振り返る事無く走った


自分は今の状況から逃げたくてあんな返事をしたが大丈夫だろうか?
不安な気持ちが込み上がる

言葉の意味が分からないまま…
どうか明日は何もありませんようにと祈るばかりだ_

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