灰かぶりの少年

うどん

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灰かぶりの少年24

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今はちょうど、午後の13時ー



早朝の仕事を終え次の仕事をするまで少し休憩

ひょんな事に偶々厨房の方で残り物を恵んでくれたのでそれを食べようと木陰に座る

いつもは種から育てた葉類や木の実などを食べている
だからお屋敷の食物を食べれるなんてとても贅沢だ、例えそれが皆の食べ残しだとしても…


だけどあまりまともなご飯を口にした事が無かったのでとても嬉しい


「わぁ、パンとスープだ」


スープの中は見たことがない野菜とお肉
思わず食べるのを忘れてじっと眺めてしまう
どんな味がするのか楽しみ

ふふっと口角が上がった


「どれから食べよう、やっぱり冷えるともったいないからスープを先に頂こう」


一口啜ってみる


ガリッ


「あっ!」


柔らかい野菜を食べたはずなのに硬い歯応えを感じた


「かたい…何っ?」


よく見るとそれは色が付いている小さいプラスチックであった

とても小さいから勝手に紛れ込んでしまったのだろうか

それともワザとだろうか



せっかくのスープ…
あんまり悪い方に考えたくはない
もしもワザとだとしても、こんな身分の者がお屋敷の食物にありつけるはずがない
こうされても仕方がないのだ


「除ければ大丈夫、美味しい」


スープやパンを交互にほうばる


モグモグ…







「何を食べているんだ?」



「…!」


通り際に1人の男性に尋ねられた
厨房の1番偉い方だろうか?
お屋敷料理専属の白い制服に証のバッチを付けている


「あっ、お見苦しい所をお見せして申し訳ございません。ある厨房の方からスープとパンをお恵み下さいました」


「は?…料理をやっただと?」


「はい、その通りで御座います」


「おかしい…お前に料理をやる事は絶対に有り得ないはずだ、まさか…貴様盗んだのではないのか!?」


「いえっ!決してその様な事は御座いません!僕は料理を盗んでいません!」


「嘘くさい!では盗んでいないのであれば厨房の奴に聞いてやろうじゃないか!」


「はい、お願い致します」


男は話を聴きに厨房へ戻って行った


「僕は盗んでなんかいない…あれは頂いたものだ」


灰かぶりは小さな声で自分に言い聞かせた







ザッ ザッ


荒々しい足音

男はすぐに戻ってきた



「やっぱりだ!貴様!」


「ぇ…?」


「惚けやがって!厨房の連中にきいたらお前になんぞ食べ物をやっていないそうだぞ!」


「っどう言う事ですか!?」


「よくも嘘をついて盗みやがったな!」


「違う、違います!盗んでないっ」


「まだ認めねぇか!このヤロウ!」


「本当です、信じて下さい!」


男の手には棒を握っていた


バシッ!


「ひいっっ‼︎」


反射的に棒で叩かれたのかと思って目を瞑る
その拍子にスープもパンも地面に落としてしまった


「うっ…熱いっ!」


スープが跳ね返り足に少しかかった、たとえ少量でもすぐに冷やさないと白い肌が赤くなるだろう

「勿体ないことしやがって!勝手に盗んだ責任は重いぞ、厨房に来い!」


灰かぶりの頭をつかみ、力づくでズルズルと連れて行く


「僕…っ違うのに、やめてぇ…!」






ガチャッ ドン!!


厨房のドアが開いたと同時に背中を突き飛ばされ足元がふらつく


「さて、この泥棒をどうしてやろうか?」


「あぅ…っ泥棒ではありません、決して…」


「まさか聞くが、お前他の物も盗っていないだろうな」

「そんなこと絶対にありませんっ!」


「まぁ、口ではどんな事でも言えるだろう…嘘をついていないか調べてやる」


服の中に男の手がスッと入ってきた


「いや…ぁ!」


もはや確認とは程遠い仕種で必要以上に胸を弄ったり揉んだりと男の手は止まらない
 

「女みたいな肌だな」


「お願い…やめて下さいっ」


「まだ調べは終わっていない!黙ってろ」


気持ち悪い手が下半身に伸びてきた


「この膨らみは何だ?答えろ」


男は躊躇なく灰かぶりのペニスをにぎり笑みを浮かべて問いかける


「んンっは…やだ!」


「触る度にかたくなり先端から少しずつ液体が漏れているコレを何というんだ」


「言いた…くない、離して」


「では、仕方がない…何かが分かるまでちょっとしたプレゼントをやろう」


ムギュッ!


「…‼︎まって、ヤァッ!」


ペニスの先を軽くクリップの様な物で挟まれた


「痛い…いたいぃ!」


「外して貰いたかったら、ちゃんと言え」


「うっぅ…言います、ぃいます…正直に!
だからお願い…取ってぇ!」


「ふっ馬鹿めが、ではもう一度聞こう。コレは何だ?」


「ぼくの…ペニス…おチンチンです…っぅ触れられる度にいやらしく蜜を流して…とても敏感で気持ちが良いとどんどん…出てきてっ…」


「ふむ、この際再度聞こう、お前は料理を盗んだか?」


「…ぇあっ料理は…違います…っ盗んでないっです…はぁ」


「お前はどうしようもない馬鹿だな、自分でこのままの状態の道を選んだ」


「ッ…そんなっぁ、助けて!」


ペニスにクリップが食い込み痛みが酷い
徐々に麻痺も起こしているのも感じた
このまま放置しておくと壊死してしまう可能性もある


本当ではない罪 自分はやっていない罪


辛い覚悟だ













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