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第10章 レイコさんは自重しない
第10章第034話 オタリンでの休日3 元王妃様の食卓
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第10章第034話 オタリンでの休日3 元王妃様の食卓
Side:ツキシマ・レイコ
オタリンでの観光から戻ってきてから。宿の厨房にお邪魔して、先に明日使う鍋の物色です。ただ、厨房では金属鍋が主流ですね。鍋物に金属鍋もナシではないですが。日本人としてはちょっと風情が足りません。
焼き物の土鍋がないか聞いてみたところ、倉庫から出てきました。大皿代わりに買ったけど、あまり使わないのだとか。全部で五つ、全部借りることにしましょう。
私たちもですが。お付きの人や護衛騎士の人にも振る舞いたいですからね。頂き物のマグロが、ツナだけでは消費できません。
厨房の方では、ローザリンテ殿下の夕食の準備が始まっています。
なんだかんだで、みんな参加していますね。
まずはスープの仕込み。身を取ったマグロのまだ肉の付いている骨を煮て出汁を取ります。ネギみたいな野菜や香草と一緒に煮て臭みを取って。
「節約って程の話じゃ無いけれどね。魚のアラから美味しいスープが作れるって向こうの市場で聞いてね。試してみたら気に入ったのよ」
「はい。あのときの海鮮シチューは大変美味しゅうございました」
貴婦人が市場で魚のアラの使い方聞くんか~い?とか、そもそも貴婦人が料理するんか~い?と、付き添ってくれている宿の料理人が驚いてます。
そもそも、捨てるところは高貴な人に出すべきではないという感じですか。ただ、骨の周りにおいしい部分があるという理屈には、心当たりがあるらしいです。…マグロの中落ちとかおいしいですからね。ネギトロとかじゅるものですが、今はまだ生食は我慢…良い出汁を期待します。
出来たスープを少し取って、お醤油とお酒で味を調えて料理人さんたちに味見して貰います。表情からして納得されたようで。
卵の攪拌は、交代で非番扱いの護衛騎士に協力要請です。
マヨネーズを食べたことがある人が立候補してくれました。作り方を知りたいそうです。
「マヨネーズのレシピは、奉納の許可はもう要らないはずだけど」
最初期は、奉納した案件には教会に権利料を払う必要がありましたが。さすがにそのころの物は、もう自由に使えるはずですが。
「卵一つがいいお値段ですし、あの大きさですからね。なかなか作る機会が無いのですよ」
なるほど。一つ割ったら家族で食べきるのが大変というのがこちらの卵のサイズ。まして黄身だけ使うのはもったいない。
「作り方を覚えたら、一度近所にお裾分けするつもりで家族と作ってみようと思います」
「なら私が、白身を使った料理を教えるわ」
とマーリアちゃんが立候補。余った白身で、メレンゲ作るんですね。おーい、泡立て隊を一人追加です。
砂糖を入れてお菓子という手もありますが。砂糖が高いので、小麦粉いれてパンケーキ風とか。面白い食感のパンになりますよ。
「レッドさん。ちょっとよろしくね」
「ククークっ!」
さて。レッドさんを厨房に置いて、ちょっと離れます。
彼には、毒対策とかいろいろ見張ってもらっています。VIPだらけですからね。
厨房はお任せして。職人街から呼んでもらった家具屋さんが来たので、ちょっとお話しします。
急なお仕事ですが、さほど難易度は高くないですよ。図を書いて作ってほしいものを説明します。木の箱とテーブルと。毛布にカーペット。急ごしらえでも十分使えそう…とのことです。
設置してほしい部屋の寸法だけ測って、この日は退散していきました。明日の昼間に準備は整いそうです。
厨房に戻ると、本格的に夕餉の準備に入ってました。
基本はローザリンテ殿下の手料理となりますが。護衛騎士にも振る舞いますので、宿の調理師がお手伝いに来てくれています。そちらでもいろいろ会話が盛り上がっているようで。
「お昼なら港サンドにするところだけど。パンの方もアレンジしたいわね」
メインは魚料理各種です。香草の使い方とかソースがエイゼル風ですね。そのまま食べるのも良いですが、確かにパンに載せても美味しそうです。
パンの方も、スライスしてガーリック(もどき)バタートーストにします。いろいろ自由に乗せて食べられるようになっていますね。バターが塗ってあるので、汁物も染みません。
「この香草、刻んだままを最後に乗せるのですね。生だと匂いと辛みがきつくないですか?」
「脂っこいところをサッパリさせてくれるので、家の人は生のままたっぷりと乗せるのが好きでしたね。子供向きではないので、それぞれで乗せていただきますが」
香草…というか薬味ですね。使い方について調理師と話しています。執事さんが殿下とは知らないので、気さくな貴婦人相手という感じですが。まぁ、ローザリンテ殿下はそのへん気にしません。
「シャール、子供じゃ無いもん!」
「でも、結構辛いわよ。この香草」
バーラル様もレシピに興味があるようです。
ネギやショウガみたいなもんですか。シャールちゃん食べられるかな? まぁ私も、辛子やわさびは、大人の真似をするところから入りましたし。試すのならほんのちょっとだけね。
「なるほど。…風味が鮮烈ですが、これはこれで面白いですな」
調理師さんは薬味だけ摘まんでます。さすがに辛いと思いますが。
あと。今風のメニューもいくつか追加されています。卵も割ったことですし、鱈っぽい白身魚はフライになりました。
「フライ、よく作らせてもらいましたね、ローザ様。油とか結構飛びますよ?」
フライは、豆油が豊富に出回るようになった最近に広まった料理法ですが。
高温の油そのものが危ないのもありますが。油が跳ねる程度でも手にやけどの跡が付いたりしますからね。エイゼル市では男の料理扱いされいて。熱いのを我慢してフライを揚げるのが男子力みたいなところがあります。
「あら。小さい頃は普通に森の中走り回っていましたからね。ほらここ、枝に引っかけた痕とか」
もうほとんどわからないですけど。右手の甲に引きつった痕があります。
「…揚げ物は私がやりますよ。奥様」
それでもと、陛下が交代します。イケオジですね。陛下も手慣れていますね。
魚だけでも、煮物揚げ物焼き物とそろいました。スライスしてトーストしたパンと。ツナマヨも完備です。
海鮮と根菜のスープも。味付けは出汁と塩とハーブと、このとろみは芋ですかね? そういえば陛下はシチューだと言ってましたね。派手さは無いですが、ほっとする家庭料理という感じです。
大人は割ったお酒、子供はジュース。揃ったところでいただきます。
護衛の人達も、交代で別の部屋でいただくことになっています。
セレブロさんとバールくんには、あぶったマグロの柵が提供されています。豪勢な食べ方ですね。
「ツナマヨおいし~。このマヨ作るの、私も手伝ったんだよ」
シャールちゃんにも好評、ツナマヨです。パテ風に提供されているので、自分でパンに盛って食べます。
ちなみにシャールちゃんは、卵を攪拌しているお手伝い騎士の横で、植物油をスプーンでちょっとずつ垂らす役目でした。なんか護衛騎士さん、えらく張り切ってましたね。
あ…シャールちゃんが禁断の食べ方を…
パンには基本なんでも乗せて良いという体の食卓ですが。シャールちゃん、パンに、葉物野菜を乗せて偉い、そこに魚のフライを載せて、さらにツナマヨを…
ファルリード亭でも、魚フライにタルタルのサンドが人気ですが。まさか自力で発明するとは。
シャクっ サクッ 小さいお口で囓ります。
「ん~。おいしい~。お母様、これすごく美味しいっ!」
皆で真似してみます。私は魚ソテーで試してみました。
「ほんと、おいしいわね」
「クーックク」
レッドさんも、専用カトラリーで器用に盛っています。
新鮮なマグロでのツナマヨです。どこまで地球のマグロと同じなのか?と味がちょっと心配でしたが。これは美味しいですよ。日本人の感覚から言えば、すごい贅沢です。
それでもまぁ、宮廷の晩餐に比べれば質素で。ぱっと見て貴族の夕餉とは思われないでしょうが。暖かく十分美味しい食事です。
しかも作ってくれたのが。前王妃様。
「…ネイルコードが発展した理由がわかる気がします」
バーラル様が敬服しています。
「他国とはそんなに違いますか?」
「すべての国とは言いませんが。宴では、食べ物よりお金を食べたがっているんじゃないかというところはありますね。ともかく見栄を張りたいだけのような、豪勢なだけの食卓でした。今夜の食事の方がはるかに美味です。見栄を取らずに実を取る、そんな感じですか」
ひけらかすためのお金では無く。身になるお金の使い方。たしかにお金の使い方は上手な人が多いですね。
「ネイルコードにも手間暇かけた料理もありましたけど。私の国では、素材そのままで美味しいのが上等という価値観もありましたね」
「みなさん、嗜好だけの話では無いですよ。魚が野菜を新鮮なまま流通させるのは、なかなかに大変でしょう。鉄道や街道やレイコ殿が開発された冷蔵庫とか、そういうところにこだわれる国が地力を育むのです」
ローザリンテ殿下だけではなく、この辺の価値観を理解している、いや理解してくれるのがネイルコード王侯貴族のありがたいところです。
「私は、ナットウは止めた方が良いと思うけど」
「むやみに薦めないわよ! シャールちゃんが興味持ったらどうするの?」
「ナットウってなに?」
ほら!
…作りませんよさすがに。
Side:ツキシマ・レイコ
オタリンでの観光から戻ってきてから。宿の厨房にお邪魔して、先に明日使う鍋の物色です。ただ、厨房では金属鍋が主流ですね。鍋物に金属鍋もナシではないですが。日本人としてはちょっと風情が足りません。
焼き物の土鍋がないか聞いてみたところ、倉庫から出てきました。大皿代わりに買ったけど、あまり使わないのだとか。全部で五つ、全部借りることにしましょう。
私たちもですが。お付きの人や護衛騎士の人にも振る舞いたいですからね。頂き物のマグロが、ツナだけでは消費できません。
厨房の方では、ローザリンテ殿下の夕食の準備が始まっています。
なんだかんだで、みんな参加していますね。
まずはスープの仕込み。身を取ったマグロのまだ肉の付いている骨を煮て出汁を取ります。ネギみたいな野菜や香草と一緒に煮て臭みを取って。
「節約って程の話じゃ無いけれどね。魚のアラから美味しいスープが作れるって向こうの市場で聞いてね。試してみたら気に入ったのよ」
「はい。あのときの海鮮シチューは大変美味しゅうございました」
貴婦人が市場で魚のアラの使い方聞くんか~い?とか、そもそも貴婦人が料理するんか~い?と、付き添ってくれている宿の料理人が驚いてます。
そもそも、捨てるところは高貴な人に出すべきではないという感じですか。ただ、骨の周りにおいしい部分があるという理屈には、心当たりがあるらしいです。…マグロの中落ちとかおいしいですからね。ネギトロとかじゅるものですが、今はまだ生食は我慢…良い出汁を期待します。
出来たスープを少し取って、お醤油とお酒で味を調えて料理人さんたちに味見して貰います。表情からして納得されたようで。
卵の攪拌は、交代で非番扱いの護衛騎士に協力要請です。
マヨネーズを食べたことがある人が立候補してくれました。作り方を知りたいそうです。
「マヨネーズのレシピは、奉納の許可はもう要らないはずだけど」
最初期は、奉納した案件には教会に権利料を払う必要がありましたが。さすがにそのころの物は、もう自由に使えるはずですが。
「卵一つがいいお値段ですし、あの大きさですからね。なかなか作る機会が無いのですよ」
なるほど。一つ割ったら家族で食べきるのが大変というのがこちらの卵のサイズ。まして黄身だけ使うのはもったいない。
「作り方を覚えたら、一度近所にお裾分けするつもりで家族と作ってみようと思います」
「なら私が、白身を使った料理を教えるわ」
とマーリアちゃんが立候補。余った白身で、メレンゲ作るんですね。おーい、泡立て隊を一人追加です。
砂糖を入れてお菓子という手もありますが。砂糖が高いので、小麦粉いれてパンケーキ風とか。面白い食感のパンになりますよ。
「レッドさん。ちょっとよろしくね」
「ククークっ!」
さて。レッドさんを厨房に置いて、ちょっと離れます。
彼には、毒対策とかいろいろ見張ってもらっています。VIPだらけですからね。
厨房はお任せして。職人街から呼んでもらった家具屋さんが来たので、ちょっとお話しします。
急なお仕事ですが、さほど難易度は高くないですよ。図を書いて作ってほしいものを説明します。木の箱とテーブルと。毛布にカーペット。急ごしらえでも十分使えそう…とのことです。
設置してほしい部屋の寸法だけ測って、この日は退散していきました。明日の昼間に準備は整いそうです。
厨房に戻ると、本格的に夕餉の準備に入ってました。
基本はローザリンテ殿下の手料理となりますが。護衛騎士にも振る舞いますので、宿の調理師がお手伝いに来てくれています。そちらでもいろいろ会話が盛り上がっているようで。
「お昼なら港サンドにするところだけど。パンの方もアレンジしたいわね」
メインは魚料理各種です。香草の使い方とかソースがエイゼル風ですね。そのまま食べるのも良いですが、確かにパンに載せても美味しそうです。
パンの方も、スライスしてガーリック(もどき)バタートーストにします。いろいろ自由に乗せて食べられるようになっていますね。バターが塗ってあるので、汁物も染みません。
「この香草、刻んだままを最後に乗せるのですね。生だと匂いと辛みがきつくないですか?」
「脂っこいところをサッパリさせてくれるので、家の人は生のままたっぷりと乗せるのが好きでしたね。子供向きではないので、それぞれで乗せていただきますが」
香草…というか薬味ですね。使い方について調理師と話しています。執事さんが殿下とは知らないので、気さくな貴婦人相手という感じですが。まぁ、ローザリンテ殿下はそのへん気にしません。
「シャール、子供じゃ無いもん!」
「でも、結構辛いわよ。この香草」
バーラル様もレシピに興味があるようです。
ネギやショウガみたいなもんですか。シャールちゃん食べられるかな? まぁ私も、辛子やわさびは、大人の真似をするところから入りましたし。試すのならほんのちょっとだけね。
「なるほど。…風味が鮮烈ですが、これはこれで面白いですな」
調理師さんは薬味だけ摘まんでます。さすがに辛いと思いますが。
あと。今風のメニューもいくつか追加されています。卵も割ったことですし、鱈っぽい白身魚はフライになりました。
「フライ、よく作らせてもらいましたね、ローザ様。油とか結構飛びますよ?」
フライは、豆油が豊富に出回るようになった最近に広まった料理法ですが。
高温の油そのものが危ないのもありますが。油が跳ねる程度でも手にやけどの跡が付いたりしますからね。エイゼル市では男の料理扱いされいて。熱いのを我慢してフライを揚げるのが男子力みたいなところがあります。
「あら。小さい頃は普通に森の中走り回っていましたからね。ほらここ、枝に引っかけた痕とか」
もうほとんどわからないですけど。右手の甲に引きつった痕があります。
「…揚げ物は私がやりますよ。奥様」
それでもと、陛下が交代します。イケオジですね。陛下も手慣れていますね。
魚だけでも、煮物揚げ物焼き物とそろいました。スライスしてトーストしたパンと。ツナマヨも完備です。
海鮮と根菜のスープも。味付けは出汁と塩とハーブと、このとろみは芋ですかね? そういえば陛下はシチューだと言ってましたね。派手さは無いですが、ほっとする家庭料理という感じです。
大人は割ったお酒、子供はジュース。揃ったところでいただきます。
護衛の人達も、交代で別の部屋でいただくことになっています。
セレブロさんとバールくんには、あぶったマグロの柵が提供されています。豪勢な食べ方ですね。
「ツナマヨおいし~。このマヨ作るの、私も手伝ったんだよ」
シャールちゃんにも好評、ツナマヨです。パテ風に提供されているので、自分でパンに盛って食べます。
ちなみにシャールちゃんは、卵を攪拌しているお手伝い騎士の横で、植物油をスプーンでちょっとずつ垂らす役目でした。なんか護衛騎士さん、えらく張り切ってましたね。
あ…シャールちゃんが禁断の食べ方を…
パンには基本なんでも乗せて良いという体の食卓ですが。シャールちゃん、パンに、葉物野菜を乗せて偉い、そこに魚のフライを載せて、さらにツナマヨを…
ファルリード亭でも、魚フライにタルタルのサンドが人気ですが。まさか自力で発明するとは。
シャクっ サクッ 小さいお口で囓ります。
「ん~。おいしい~。お母様、これすごく美味しいっ!」
皆で真似してみます。私は魚ソテーで試してみました。
「ほんと、おいしいわね」
「クーックク」
レッドさんも、専用カトラリーで器用に盛っています。
新鮮なマグロでのツナマヨです。どこまで地球のマグロと同じなのか?と味がちょっと心配でしたが。これは美味しいですよ。日本人の感覚から言えば、すごい贅沢です。
それでもまぁ、宮廷の晩餐に比べれば質素で。ぱっと見て貴族の夕餉とは思われないでしょうが。暖かく十分美味しい食事です。
しかも作ってくれたのが。前王妃様。
「…ネイルコードが発展した理由がわかる気がします」
バーラル様が敬服しています。
「他国とはそんなに違いますか?」
「すべての国とは言いませんが。宴では、食べ物よりお金を食べたがっているんじゃないかというところはありますね。ともかく見栄を張りたいだけのような、豪勢なだけの食卓でした。今夜の食事の方がはるかに美味です。見栄を取らずに実を取る、そんな感じですか」
ひけらかすためのお金では無く。身になるお金の使い方。たしかにお金の使い方は上手な人が多いですね。
「ネイルコードにも手間暇かけた料理もありましたけど。私の国では、素材そのままで美味しいのが上等という価値観もありましたね」
「みなさん、嗜好だけの話では無いですよ。魚が野菜を新鮮なまま流通させるのは、なかなかに大変でしょう。鉄道や街道やレイコ殿が開発された冷蔵庫とか、そういうところにこだわれる国が地力を育むのです」
ローザリンテ殿下だけではなく、この辺の価値観を理解している、いや理解してくれるのがネイルコード王侯貴族のありがたいところです。
「私は、ナットウは止めた方が良いと思うけど」
「むやみに薦めないわよ! シャールちゃんが興味持ったらどうするの?」
「ナットウってなに?」
ほら!
…作りませんよさすがに。
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