玲子さんは自重しない~これもある種の異世界転生~

やみのよからす

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第4章 エルセニム国のおてんば姫

第4章第020話 エルセニム国軍出撃

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第4章第020話 エルセニム国軍出撃

・Side:ツキシマ・レイコ

 ご両親と四年ぶりの再会を果たしたマーリアちゃん。昨晩は親娘の川の字で御就寝したそうです。

 「レイコ、セレブロ見てくれててありがとうね」

 なんか雰囲気が柔らかくなったマーリアちゃんです。
 夜は、セレブロさんは私がお預かりでした。

 「いえいえ、もふもふを堪能させていただきました」

 …レッドさんがいないのが思いのほか寂しかったので、ありがたいです。
 セレブロさんもマーリアちゃんがいなくて寂しかったみたいですが。そこは空気が読める銀狼です。

 次の日の昼前には、エルセニム国の出陣の準備が整ったとの連絡がありました。準備が凄く早いですね。
 兵力は五百ほどとのことですが。全員がマナ術が使えるので、戦力としてはけっこうな物だそうです。ただ。戦術としてはその速度と地の利を生かしての一撃離脱戦が得意だそうですが。集団戦で鎧を装備した重歩兵に囲まれるとマナ術ではいかんともし難く、大規模戦闘には向かないそうです。他の兵科と合わせて使いたいユニットですね。
 もっとも、今回もそんな戦闘になる前になんとかしたいところですが。



 さて、王城の人達に見送られての出陣です。
 今回は、反抗組織ではなくエルセニム国の正規軍としての出陣。指揮官は王太子となったアトヤック殿下です。

 「本来は、正式に出陣式でも執り行うべきなのだろうが…」

 「お気持ちだけで十分です、父上。今は時間が大切ですから」

 居並ぶ兵達を前に、アトヤック殿下が今回の作戦の目的を説明したあと、全軍出発です。が… 
 なんと、街の人達が王宮前の街道脇に詰めかけています。

 「子供を連れ戻してきてくれ!」

 「旦那と息子を頼みますっ!」

 結構な人数のエルセニム人が供出という形で連れ去れていると聞きましたが。アトヤック殿下が王太子として正式にダーコラ国へ出陣するという評判は、昨夜の内に王都に広まったようで。見送りの人が押しかけています。

 先頭にいるアトヤック殿下が手を上げると、集まっている民らが静かになります。

 「エルセニム国の民よ。長い間苦渋を味あわせてしまったこと、エルセニムの王族として恥じ入るばかりである! しかし今日!我が、いや我らがエルセニムは立ち上がった! ダーコラ国に奪われたエルセニム人同胞らと我らが誇り、必ずや取り替えしてきて見せよう!」

 「「うぉーーーーっ!」」

 集まった民らとエルセニム国軍の皆さん、テンションが上がります。

 「出陣!」

 号令と共にいきなり全員で駆け足です。あれです、観衆が見守る中のマラソン大会のスタート。あんな感じです。
 エルセニム国軍では馬は荷馬や馬車でしか使わないそうです。森の中では、走った方が早いですからね。
 民の歓声に送られながら、エルセニム国軍、出撃です。



 エルセニム国軍の皆さん、マラソンより速度を出しています。道は余り良いとは言いがたいので、この速度はアスリート的には驚異的ですね。
 マナ術のおかげでこの速度で丸一日くらいは走り続けることができるそうで。流石の機動力です。

 セレブロさんは、今回はマーリアちゃんを乗せずに荷物持ちです。水や食糧、あとは走る救急箱としていざというときの薬やら包帯やらを、胴体の左右に吊り下げた背納におさめてます。馬用の物を急遽改造してもらったのだとか。
 胴に当たる部分には、当て物があるようですが。マーリアちゃんがたまに併走して、痛いところがないかチェックしてあげています。

 斥候役が何人か交代で先行しつつ、街道を走ります。せいぜい馬車二台ほどの幅の道ですので、三人も並べば一杯という感じでしょうか。マーリアちゃんは、だいたいセレブロさんを挟んで私の隣を走っています。

 単に走っているだけではちと退屈なので、腕を横に伸ばしてキーン走りとか、腕を後ろに垂らして棒忍者走りとか、ポーズを変えてみたりしていると。

 「なにそれ? なんかかっこいいわねっ?!」

 マーリアちゃんも、両手を斜め後ろに伸ばした状態で走ります。
 マーリアちゃん、件のロングメイス化した戦斧は右手に持って走っています。もともと腕を振って走っているわけではないので、ちょうど良い感じ?

 「…なるほど、太ももは余り力を入れずに、つま先で地面を蹴って浮き続ける感じで走るのね」

 お。なかなかかっこいいですよマーリアちゃん。
 実際空気抵抗的にメリットがあるか?というより。膝から上はできるだけ力を抜いて消耗を押さえる…という感じでしょうか。ただ、普通の人は太ももと腰も使わないと走れませんけどね。
 空気抵抗というと。自転車レースの人が、後ろを絞ったヘルメットしていますけど。私がもっと速度を出しているときには
効果がありそうです。
 ダーコラ国との国境紛争から帰るために走っていたとき、実はレッドさんが羽を後ろに靡かせていたんですけど。あれで体の空気抵抗がかなり減った感じがしていました。この辺を追求した装備なんか、試しに作ってみたいところです。ただの円柱と断面が水滴型では、空気抵抗が10倍違うんですよ。…円柱言うな。

 「ふむ。その走り方だと見た目素早そうに見えるな。」

 二人して、シュタタと忍者走りしていると。…今度は後ろでそれを見ていたアトヤック殿下が真似しだしました。
 …さらにその後ろの兵達までが。うわ~、数百人で忍者走りです! 何のイベントですか?これ?!

 「面白い走り方だが。膝から下だけに負担がかかりすぎるか」

 やはり身体強化がマーリアちゃんほど出来ないと長持ちしないようで、すぐに皆が普通の走り方に戻ってしまいました。ちよっと残念。
 …誰となく、笑い声が出ました。その笑いが伝染していきます。
 今回の出撃に悲壮感はありません。自分たちの国の未来を今度こそ切り開くという、希望に皆が満ちていますね。
 もちろん、悲惨な実戦は起こらないようにするつもりです。実戦は無くても出撃した事実は残ります。



 途中、河があるところで何度か休憩しました。
 休憩場所に着くと、兵達は皆が装備を外して、我先にと河に飛び込みます。
 ミトコンドリアに代わってマナでATPを作っているにしても、最終的に熱にはなります。まだ日本の三月程度の陽気ですのでけっこう涼しくはありますし、走ることで冷却はされますが。体に結構熱がたまるようですね。皆汗だくです。
 ちなみに、私自身もけっこう発熱していますが。まぁ体温上がるくらいは平気な体なのです。

 「熱っつい! ちょっとレイコ、あなた大丈夫なの?」

 河に誘おうと私の手を取ったマーリアちゃんにびっくりされました。

 近くに清水が湧き出す場所も把握しているようで。そこで飲み水も補給します。
 セレブロさんの背嚢から取り出したのは…飴ですか? 私も一つ貰いましたが。ああ、これは塩飴ですね。塩が多めであまり美味しくないので、皆はガリガリ囓って水で流し込んでいます。
 この辺もマラソンと同じで、完全無補給は無理なんですね。



 森を出てダーコラ領へと入って街道沿いに進むと、昼過ぎには谷の間の街道を塞ぐように建った砦が見えてきました。…砦と言うより関門? ここが、ダーコラ国の対エルセニムの拠点だそうです。
 ただ、なんか静かですね。城壁の上に兵の姿は見えます。一応、こちらに気がついて慌てている風はありますが、こちらを攻撃するそぶりはありません。

 さてどうしようか?と考えていましたから。城門が開いて馬に乗った騎士が何人かでやって来ます。…先頭にいるのは、オルモック将軍ですね。
 晴れてエルセニム国軍として再編された部隊の皆さんは、油断はしていませんが落ち着いてます。
 アトヤック殿下には、すでにオルモック将軍については伝えてありますが。それでもやはりダーコラ国軍の人ですしね。

 「…レイコ殿。オルモック将軍は国への忠誠厚い軍人だと聞いている。悪人ではないようだが、信じていいのか?」

 「心情的な味方…ってところですね。将軍で伯爵ですが、家族を人質に取られてってあたりは、エルセニム人の奴隷達と大差ない感じです。そのせいでまだ積極的にこちらの味方は出来ない状態だと思いますが」

 「…自国の将も信じられないのか、ダーコラ国は」

 アトヤック殿下が眉をひそめます。
 近づいてきたオルモック将軍が馬を下りて、歩いてこちらにやって来ます。剣は履いていますが、兜も脱いで敵意の無いことを示してくれます。

 「レイコ殿。後ろの兵達はエルセニム国軍…ですか?。ずいぶん早く動かれましたな。あと数日はかかると思ってましたぞ」

 「今回、事を成すのなら時間勝負と、ローザリンテ殿下もおっしゃっていたので」

 「ネイルコード国の方も本格的に動くのですな? 目的地はやはり王都直行から変更無しで?」

 「はい。バトゥーからはローザリンテ殿下が王都に向かっているはずです。私達もなるだけ戦闘を避けて進むつもりですが。…ここは通していけるということでよろしいですか?」

 「ははは。レイコ殿が崖崩れの大岩をマナ術の一撃で破砕したと報告では読んでおりますし。国境では河に作った関を実際に吹き飛ばしておられましたからな。もともとこんな砦など、障害にもなりますまい」

 アトヤック殿下が、そんなの聞いてないよって顔をしています。

 「事ここに至っては私も覚悟を決めました。お通ししましょう。ただ、王都への道中の各要所には利権で従っている貴族軍も多いですし、家族を王都に置いている者もいますので。全てが静観してくれるかどうかはなんとも… ほんとうに時間勝負となりますよ?」

 「明日の朝には王都にたどり着くつもりです」

 「っ! そんなに早くですか? …なるほど、後ろにいるエルセニム兵達は全員マナ術の達人のようですな。これなら途中のダーコラ国軍を回避して王都に迫れるでしょう。ただ、それでもこの数…五百と言ったところですが。王都の制圧には些か心許なくないですか?」

 「目的は王都というよりは王宮そのものです。そこを急襲して国王の首根っこ引っ捕らえるのが目的ですから」

 「…たしかにレイコ殿がいるのなら、戦力的にも大義名分的にも、それが一番手っ取り早いですか。承知しました。砦の中で、現在のダーコラ国軍の布陣と回避のための道のりを確認しましょう。あと、兵達にも水と食事を。それくらいの時間は取れるでしょう? …エルセニム国王子アトヤック殿下とマーリア姫でよろしいか?」

 「はい。挨拶がおくれました。エルセニム国王太子アトヤック・エルセニム・ハイザートと申す」

 「マーリア・エルセニム・ハイザートです」

 「ダーコラ国伯爵オルモック・タリサイと申します。そうですか、立太子されましたか。…エルセニム人の奴隷については、できるだけ便宜は量るようにしてきたつもりだが。それでも伸ばせる手は短すぎた。ダーコラ人として誠に申し訳なく思っている。マーリア姫も…よくぞ試練を乗り越えて帰還なされた」

 「あなたの立場も簡単に伺っている。気にしない…とは言えないが。そのお気持ち、エルセニム国王太子として感謝する」

 アトヤック殿下も、けっこうな被害をダーコラ国に与えているはずですし、その中にはオルモック将軍の配下もいたはず。ここで飲み込めるってのは、二人の器の大きさでしょうか。心から手を取り合える日が来ると良いですね。



 さて。砦の一室でダーコラ国の地図を広げています。
 オルモック将軍が、ここから王都までの砦や関の位置や直近の兵の配置を教えてくれます。
 敵軍が探知で見えてから避けて通るつもりでしたので。その辺が先に分るのは時間の節約になってありがたいですね。

 「ダーコラ西部の部隊は、軒並みネイルコード国との国境へ移動したと報告を受けている。王都周辺の部隊は、バトゥーにいるネイルコード国軍に警戒して西に寄っているが、いかんせん数が少ない。東の部隊や諸侯にも動員の連絡がとっくに届いていそうなものだが、その動き遅々としてしばらくは脅威にならず、ってところですな」

 見事、ここから王都までがノーマーク状態ですね。エルセニム国がこうも速く動くとは誰も予想していなかったようです。
今さらながら、港町バトゥーに打ったコマが凄く効いていることに驚きますね。

 「ローザリンテ殿下、ここまで考えていたのかな? 王妃様って言ったら、もっとぽやぽやしているかと思っていたけど。あの方は女傑よね」

 マーリアちゃんが感嘆しています。まぁマーリアちゃんのお母様が王妃様ですからね、比較するのも何ですが。
 私は、ローザリンテ殿下はネイルコード国の影のナンバーワンだと思っています。まぁあくどいことしているわけじゃ無いでしょうけど、敵を填めるのに躊躇が無い雰囲気があります。

 王都までの途中、砦が一つと中規模の城塞都市が二つ。防備のための最低限の兵数がいるだけ。街道は当然ながら、そういう要所を通るように整備されている物なのですが、それらを避ける脇道をいろいろ教えて貰いました。地図上ではむしろそっちの方が近道というような処もありますが。道の状態はあまり期待しないでくれとのことです。

 オルモック将軍も砦を引き払って、配下の兵を率いて王都に向かうことにしたそうです。まぁこの砦も価値がなくなりましたからね。
 私達より王都への到着は遅れますが、正教国の影響が強い東部諸侯の動向が気になるとのこと。王都の家族も心配ですし、王都が戦場になることは望むところではないそうです。私も同意です。
 それなりの数の部隊が王都及び周辺に布陣すれば、十分牽制になるでしょう。道中の砦と街も説得してくれるそうです。

 次に重要な地図、王都の地図です。
 大雑把に。丸い街を囲んだ城塞の中心に、もう一重の城塞。その中心に教会があるのはエイゼル市と同じ感じですね。その周囲に王宮と国政のための庁舎が並んでいます。
 王の執務棟、さらに王の住居たる王宮に裏宮。近衛軍の区画。そういった物を教えて貰います。

 「オルモック将軍のご家族はどちらに?」

 マーリアちゃんが聞きます。人質を取られている将軍が気になるようですね。

 「あと、ハルバニ外相のご家族も押さえておきたいですね」

 あの人はけっこうまともっぽいですので。事が成就した後は、そのままダーコラ国の重鎮として残って欲しいですしね。

 「国の重鎮の屋敷はこの囲まれた一画だ。諸侯の家族もここに屋敷が構えられている。まぁ警備のためと言えば聞こえは良いし、一応街へ行く事も許可されているが。出入り口は限られていて、常に確認されている」

 王城や町の中央からも離れたところが囲まれていて。そこに屋敷がひしめいている感じですか。

 「ちなみに。宰相とその一派はどこに?」

 「この辺だな」

 …まぁ地球風に言えば駅前一等地に庭付き一戸建て分譲屋敷ですか。優遇されていますね。

 「ここの人達はみな保護して良いのでしょうか?」

 「私の知る限り、普段の素行に問題のあるものはいないな」

 「人質を取られた人=人質を取っても確保したいほど有能な人」というイメージでいいようですね。
 なんというか、こんなのでよく国が回っているもんです。

 「この区域の検問前に兵が配備され、周囲は巡回がされているだけだから、そこの兵を排除すればそれで問題ないはずだ」

 「承知しました。そちらにも手を回しましょう」

 「…恩に着る。レイコ殿」

 ホッとしているオルモック将軍です。

 王宮の制圧と、まともな重鎮の人質の解放。目標の場所についても明確になりました。
 さて。水と食事を皆に振舞って貰いまして、いざ再出発です。

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